山小屋ってどんなところ?
山小屋の形態をおおまかに分けると、管理者が常駐する「営業小屋」、無人の「避難小屋」があります。
登山者が一般的に利用するのは、食事の提供や寝具の備えつけがある「営業小屋」で、宿泊料を支払って泊ります。一方、避難小屋には寝具や食事の用意はなく、それぞれ持参する必要があります。
営業期間は通年営業、季節営業、週末営業などがあり、規模も収容数十人から数百人とさまざまです。
山小屋の立地は、登山口、中腹、頂上など。地形的な条件にもよって、つくりや設備違いがあり、各山小屋に特徴があります。
展望のよい稜線に建つ山小屋、静かな原生林に囲まれた山小屋などロケーションを選んでみるのも山小屋利用の山行の楽しみです。
行き帰りのスケジュールや山中での行程を計画しながら利用する山小屋を決めていきましょう。
立地によってお風呂があるところもありますが、山頂や稜線などの小屋では基本的には風呂がなく、歯磨き・洗顔もできないところもあります。「日常と違う不便を感じることも、山での体験のひとつ」と前向きに考えましょう。
なお、山小屋という施設では、生命に関わることもあり、基本的には当日に宿泊を申し出た登山者に対して宿泊を拒否することはあまりありません。
しかし、食材や寝具の準備、部屋割りの都合などがありますので、計画を立てたうえで事前に予約をして利用するのがマナーです。尾瀬、富士山などでは「完全予約制」「要予約」をうたう山小屋が増えています。
反対に、予約があるからといって、悪天を無理して登山する必要はありません。無理をして事故が起きては本末転倒なので、悪天、体調不良、ルート変更などがあって予定の山小屋に到達しないときは、早めに山小屋に連絡して事情を説明しましょう。
シミュレーション:山小屋への到着から翌朝の出発まで
山小屋には、普通の旅館やホテルに泊まるのとは、少し感覚が違います。山小屋ならではの「常識」を知るためにも、山小屋利用をダイジェストで見てみましょう。
◇到着
山の天気は変わりやすいので、午後の早い時間に到着しましょう。やむを得ない理由があるときは、早めに山小屋に連絡しておきましょう。
- ※到着時間の目安
- 稜線や頂上の山小屋・・・・・・2~3時
- 中腹や登山口の山小屋・・・・・・3~4時
(小屋によって、季節によって異なります)
◇受付
到着したらまず受付へ。施設の説明や食事時間の確認をします。朝が早い山では先に料金を払うことが多く、現金払いが基本です。
翌朝の出発時刻や朝食の有無、弁当への振替えなども受付時に行いましょう。
- ※靴を間違えて履いていく人が増えています。靴箱には数十人、数百人分の登山靴が並ぶので、自分の靴に目印や名札をつけておくと取り違いを防げます。
- ※濡れた雨具やザックをどうしたらよいかは、小屋ごとにルールが違うので確認しよう。
◇部屋
どんな部屋が用意されているかは、小屋ごとに違います。男女別相部屋というケースが多いですが、最近では個室がある山小屋も増えています。
- ※自分の荷物は常に整理し、混雑した山小屋で他者のスペースを占有するようなことがないように気を付けよう。
◇食事
夕食は通常、午後5~6時ごろです。明日のエネルギー補給のためにも、残さず食べましょう。混雑した山小屋では、グループ分けして交代で食べることも。
- ※荷上げの手段が発達したとはいえ、その小屋まで食材が運ばれていることに感謝し、残さず食べよう。
◇就寝
山の行動は早出早着が基本です。翌日に備え早めに就寝します。発電機で電気をまかなっている山小屋では、一定時刻で消灯になることがあります。
- ※トイレや早朝に備え、ヘッドライトなどは手に届くところに。
- ※消灯後に物音を立てないよう、明るいうちに翌日の準備をしよう。
◇起床
身支度を整え、寝具を整頓し出発に備えます。朝食の時間は山小屋によって異なりますが、縦走路の山小屋では朝早くから朝食が始まります。
また、先を急ぐ登山者には、朝食をお弁当で代替することがあります。前日に小屋に確認しましょう。
- ※早朝から動き出す時は、ほかの登山者が寝ていることもあるので注意しよう。
◇出発
今日の行動計画を確認し、準備運動をして出発しよう。
- ※登山靴の履き違い、乾かした雨具の取り違い、忘れ物に注意しよう。




















































