シリオ2016
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靴、靴下について●靴の選び方快適に歩くためには、自分に合った登山靴を選ぶことが肝心だ。それには、まずサイズ。つまり、靴の縦の長さを選ぼう。このサイズは、靴に足のつま先をぴったり入れたときにかかと部分に手の人差し指1本分の余裕があるくらいがよいといわれている。つまり、足の長さの実測+1センチだ。そうすると、かかとをぴったり入れたときに足先に1センチの余裕ができる。気をつけるのは、実際に登山で使用する靴下を着用して靴を履くことだ。サイズとともに重要な点は、ワイズと呼ばれる足の横幅。足幅の広い人は3E+、4E+など幅広のタイプを選ぶとよい。幅が狭いと足に負担がかかるし、広すぎると足が靴の中でブレて、足元が不安定になる。サイズ、ワイズともに足にフィットする登山靴を選ぶこと。●トレッキングシューズは慣らし履きが必要日常的に履いている靴に比べて、トレッキングシューズは全体が硬めに作られている。新品の靴は、ある程度履き慣らしてから山に出かけよう。自宅の周辺でよいので、平地だけでなく、坂や階段の登り下りを繰り返してみるのがよい方法。体のコンディションによっても履いた感じが異なるので、日をおいて何日間か、できるだけ長く履くことだ。もし不具合があれば、購入した店に相談しよう。●登山靴の快適性アップやサイズ調節にフット ベットを活用何度か使っているうちにトレッキングシューズのクッション性が足りない、保温性が低い、足になじんでちょっとゆるめになった気がするというような場合に、効果的なのがフットベット(中敷き)を換えてみる方法だ。山行シーズンや使用する靴下との組み合わせに応じてフットベットを交換すれば、より快適な履きごこちの靴になる。●靴下の選び方2枚の靴下を重ね履きする方法もあるが、原則的には靴下は1枚のみを使用しよう。1枚のほうがフィット感がよく、靴内部で足が安定する。靴下選びのポイントは素材と構造だ。素材の主流は速乾性のケミカル繊維で、かいた汗をすばやく外部へと発散させるので足が蒸れにくくなるのがメリット。なお、最近は天然素材のウールも見直されてきている。ケミカル素材と天然素材の混紡タイプもある。素材やクッション性の好み、保温性などを考慮して、快適な靴下を選ぼう。●靴ひもの結び方靴ひも(シューレース)はつま先部から徐々に締め上げるようにすると、靴が足に均等にフィットする。いきなり足首部を締めると、均等にフィットせず怪我の原因になり、さらにひも通し部の素材やホックにダメージを与えかねない。なお、靴ひもには横方向に力を加えて締め上げ、ストッパー付きのサイドホックには力を加えずに引っかけること。また、結び目を二重にすると靴ひもがほどけにくくなる。歩き方について●山での疲れにくく、安定した歩き方山では凹凸のある登山道を、必要な装備や食料などを自分で背負って、長時間歩かなければならない。自分の体力や経験を考慮してマイペースで歩くことが肝心だ。平地では足をかかとから着地し、体の重心は前足と後ろ足の中間になる。これに対して斜面を登る際には、靴底全体で地面をとらえるようにフラットに着地する。体の重心を後ろ足から前足へとスムーズに移動させるために、バランスよく腰ごと体を移動するようにリズミカルに歩くとよい。さらに、足幅はやや広めにし、体重を左右の足にリズミカルに移動させる。歩幅は平地歩行よりも小さく、小刻みに歩いたほうが疲れにくい。●急坂や段差のある登り下りは要注意急坂の登りでは、歩幅を小さくして一歩一歩ゆっくり登る。息切れしてきたら、安全な場所でいったん立ち止まって呼吸を整えよう。滑りやすい斜面では左右の足を逆ハの字に開くと、歩きやすくなる。岩や木の根、木を組んだ階段など大きな段差を越えるときには、どこを行けば歩きやすいのか状況を判断することが大切だ。急な下りは、バランスをとりながら、靴底をフラットに着地させる。大きな段差を下るときには、とくに注意が必要だ。乱暴に着地すると足首や膝に大きな負担がかかるし、足がブレて捻挫したり、転倒の危険がある。着地する場所を選んで、静かに足を降ろす。●登りと下りでの、靴ひもの締め加減靴ひも(シューレース)は、いつもきちんと締めておくのが原則。ただし、長い登りが続くような場合には、足首部分の靴ひもを少し緩めておくと足首が前に曲げやすくなり、楽に歩ける。逆に、長い下りの場合は、きっちりと締めて足首を安定させる。なお、Dリングとホックに上から靴ひもをかけていくのが緩みにくいかけ方だ。また、靴ひもをかける途中で仮止めして、部分部分で締め具合を調節する方法もある。●雪渓の歩き方雪渓とは、谷筋などで大量の雪が溶けたり、再凍結を繰り返して残った固い雪の固まりだ。歩幅を狭くし、ソールを雪面にフラットに荷重して、確実に体重移動して歩くとバランスが取りやすい。急斜面では、つま先を雪にけり込んで、足場を作りながら登る。●雷雨に見舞われたら稜線歩きで怖いのが雷だ。雷雨に見舞われたら、近くの山小屋に避難するのが一番だが、無理であれば一刻も早く稜線から下って、より低い窪地などに身を潜めることだ。稜線から下れないようであれば、とにかく身を低くして雷をやり過ごす。高く突き出たものに雷は落ちるので、稜線上の大岩なども危険だ。周囲に木がある場合には、他より高い木の下に入らないように。SUGGESTIONS28

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