シリオ2016
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●登山用具店でアドバイスしてもらおう自分に適した登山用具を選ぶには、専門的な知識をもった登山用具店の店員にアドバイスしてもらうのが一番の早道。そのためには、どのくらいの登山経験があり、どういう山へ、いつ行くのかなどを明確に伝えることが肝心だ。季節や山域の状況で、必要な登山用具が変わってくるからで、登山形態に適した用具を使用することが、快適で安全な登山のための基本といえる。とくに、トレッキングシューズはライトなものからヘビーなものまでいろいろなグレードがあるので目的に応じて使い分ける必要がある。登山中の行動スケジュール、マナー●余裕あるスケジュールとペース配分を山歩きでは、ある程度の時間を歩いたら、きちんと休憩をとることが大切だ。歩き始めは体がまだ慣れていないので、登山口から30分ほど歩いたら最初の休憩を10分くらいとるとよい。以降は、息切れしない程度のペースで歩く。登りの傾斜がきつくなれば、当然、歩くペースは遅くなるので、無理してがんばらずに、のんびり歩こう。そして、1時間前後の歩行ごとに10分程度の休憩をとるのが、山歩きの一般的なリズムだ。できるだけ安全で快適な場所を選んで休憩すること。途中で昼食をとるのであれば、30分くらいの時間は必要だ。もちろん、人によって体力の消耗や疲れ方が異なるので、もっとこまめに休んでもかまわない。無理に歩いて消耗しすぎないよう、疲れたら休憩して、体力、気力ともにリフレッシュしてから歩きはじめよう。登山のガイドブックや登山用の地図に記載されている[コースタイム]とは歩行時間のこと。「成人男子が無理なく歩ける所要時間」というような目安で、休憩時間は含まれていない。しかも、体力や年齢によって歩行速度は異なるので、[コースタイム]はあくまでも参考だと考えて、予備として2~3割増しの時間をプラスして設定しておきたい。実際の歩行時間に休憩時間などを加えたものが実際の[行動時間]だ。たとえば、コースタイム4時間の表記なら予備時間を1時間プラスして5時間、休憩時間は小休憩15分が2回・大休憩30分とすると、計6時間が現地での予想行動時間となる。登山前の装備など●安全第一で、楽しい登山を安全登山のためには、まず、経験・技術・体力などを充分に考慮して、日程に余裕をもった無理のない計画を立てることが大切だ。無理な行動はせず、エスケープ・ルートも考えておこう。また、単独登山は控え、リーダーを中心とした団体行動をとること。登山装備をきちんと調え、安全のために確認と点検をしておく。さらに、日頃からトレーニングを積み、体力と体調を万全にしておきたい。登山計画書を提出する、現地での山の状況や天候を確認する、万一に備えて救援体制を調え、山岳保険に加入しておくことなども大切だ。●きちんとした登山装備を調える必要な装備は、日程、山小屋泊かテント泊か、季節、山域などにより量、質、グレードなどが異なるが、標高1,500~2,000m程度の夏山への日帰り山行が基準になる。基本装備は、トレッキングシューズ(登山靴)、ザック、水筒、食料、行動用の衣服など。絶対に忘れてはいけない必携品が雨具(レインウェア)、地図とコンパス、ヘッドランプ。さらに、ファーストエイドキット(救急セット)などが必要。防寒用の長袖シャツ(寒いようならフリースなど)も必要だ。小物は、ティッシュペーパー、タオルやバンダナ、ライター、ナイフなど。非常用にレスキューシート(緊急用断熱シート)かツエルト(緊急用簡易テント)がほしい。これらの装備を基準にして、山小屋泊であれば宿泊セット、テント泊ならさらにキャンプ用具が必要。また、気温の低い季節や山域なら十分な防寒装備が要るし、雪山ともなれば、さらに重装備が必要になる。●最新の装備で、体力・筋力の低下を補う筋肉痛、膝の痛み、下りで脚の踏ん張りが効かないなどのトラブルは、体力・筋力の低下や骨の弱質化などが原因と考えられる。それに対処するための装備が、登山用のサポーターとサポート・タイツだ。間接を保護・安定させ、疲労を軽減、パフォーマンスを向上させる効果をもっている。また、トレッキング用のポール(ストック)を使うと歩行バランスがとりやすくなり、腰や膝にかかる負担を和らげ、疲労の軽減につながる。夏季であっても、遅くとも午後4時には登山口まで下山あるいは山小屋到着にすべきなので、逆算すれば歩きはじめる時刻が算出できる。この例だと、午前10時前には登山口から歩きはじめる必要がある。なお、もし暗くなってしまった場合を考えると、日帰りでもヘッドランプは必携だ。何回か山歩きの経験を積んでくると、コースタイムと自分のペースとの差が読めるようになり、実際の[行動時間]を正確に予測できるようになる。●山歩きのマナーあいさつ:山では、行き交う登山者同士が「こんにちは」と挨拶する習慣がある。つらい急坂などでは、軽く会釈するだけでもよい。道をゆずる:登山者同士がすれ違いにくい狭い登山道では登り優先で、下る人が待機するのが原則。片側が谷になっているような登山道では、なるべく広い場所で山側に寄って、登りの人に道をゆずろう。ローインパクト:自然の中を人が歩けば、なんらかのダメージを与えることは避けられない。それをできるだけ抑えることが大切だ。登山道や木道以外のところを歩くのは絶対に避け、ザックを置く場所にも気を配りたい。ゴミを持ち帰る:食品の包装紙や弁当の容器、果物の皮などのゴミは、絶対に捨ててはいけない。休憩の後などは、ゴミを落としていないか確認すること。あらかじめ自宅で、包装紙類をはずしておくとよい。また、ゴミ持ち帰り用にビニール袋を用意しておこう。29

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