行程・コース
天候
初日:曇り時々晴れ、2日目:朝8時頃まで晴れ、山頂はガス昼から雨時々曇り、3日目:曇りのち時々晴れ
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
マイカーであかんだな駐車場からバスに乗り換え上高地へ、横尾から涸沢を経由して北穂高岳へ
この登山記録の行程
初日、上高地バスターミナル(9:00)・・・横尾(11:30)・・・涸沢小屋(15:30)・・・2日目、涸沢小屋出発(7:00)・・・北穂高岳山頂(8:20)・・・涸沢小屋(11:30)・・・徳沢ロッジ(16:30)・・・3日目、徳沢ロッジ出発(8:20)・・・上高地(10:30)・・・上高地バスターミナル(11:30)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
今回はいつもの友人と7月の3連休を利用して北穂高岳に行ってきました。
この季節はまだまだ雪渓もたくさん残っているので注意が必要です。
また、もうこの辺から山小屋も過密になっていくので寝苦しいことは覚悟してください。
最低でも一泊二日になりますが高齢者や足の弱い方は二泊三日ぐらいの計画で進まれた方がより安全です。
また、健脚の方でも二泊三日にしたほうがより北アルプスの魅力を満喫できるのでオススメします。
それではコース案内です。
京都から前泊で飛騨高山に宿泊した我々は翌日アカンダナ駐車場を目指します。
ここからは定期的に上高地へのバスが出ているため、拠点となります。
我々は8時くらいに駐車場についたので8時20分発のバスに乗ることができました。
バスは季節により多少異なりますが40分間隔ぐらいで出ています。
9時くらいに上高地についた我々は用意を整えて出発します。
小梨平のキャンプ場を抜けてまるで散歩道のような遊歩道を観光客と一緒にしばらくブラブラ歩いていきます。
普通に歩いていくと河童橋から約一時間ほどで明神に着きます。
ここで軽く休憩してもいいですがペース配分には十分注意してください。
観光客も明神から先へ進む人は希でいいところ徳沢までです。
河童橋から横尾までは普通に歩いて約3時間ほどかかりますが横尾までは登山口へのアプローチのようなものです。
アプローチの割には河童橋から横尾まで約11kmほどありますのでここで疲れているようではこの先が大変です。
急がず、でもそれなりのスピードが要求されます。
明神からも相変わらずの清々しい散歩コースが続きます。
明神から約一時間ほど歩くと徳沢に着きます。
普通に歩くと河童橋から一時間で明神、明神から一時間で徳沢、徳沢から一時間で横尾と覚えておくとペース配分も決まりやすいでしょう。
我々は最終日に上高地を満喫するため徳沢ロッジに泊まる予定にしていたのでわざわざ寄り道して徳沢ロッジの前を通り、キャンプ場を抜けて本線に戻りましたが普通はY字路を左に進むので特に用事がなければ左へ進んでください。
左から進むと公衆トイレがあるので利用するといいでしょう。
ちなみにトイレは各拠点にありますが間が一時間ほど空くのでトイレが近い人はその辺も考慮して進むといいでしょう。
徳沢からは一旦梓川沿いを離れて森の中を進んでいきます。
森林浴を楽しみ、鳥のさえずりを聞きながら進むと本当に来てよかったと実感できること請け合いなのでここは急ぐのではなくゆっくり進みたい場所でもあります。
しばらく進むと新村橋が左手に見えてきます。
この橋を渡ると屏風の耳経由で涸沢に行くことができますが上級者コースであることと夏の後半ぐらいまで道は閉鎖されているため行くことができません。
(雪渓の量が半端じゃないので冬山に登れるくらいの技術力が必要です)
新村橋を少し過ぎると明神岳が綺麗に見えるスポットがあるので写真を撮りましょう。
ここからはまた左手に梓川を眺めながらのんびり進むことになりますがところどころ川岸が崩れているところもあるのであまり左によらないように進んでください。
このあたりから少しアップダウンが続きますがこれくらいのアップダウンで疲れているようではこの先が思いやられるので疲れやすい人は横尾で一泊するように計画しましょう。
しばらく進むと森の中に横尾避難小屋が見え、その先に綺麗な横尾山荘が見えてきます。
横尾山荘は涸沢、槍、蝶ヶ岳方面へのターミナルとなっておりここで一泊して各方面にトライする方もたくさんいらっしゃいます。
我々は11時くらいについたのでここでお昼をいただきます。
もちろん山小屋がつくるカレーをいただきます。
我々は山小屋で食べるカレーが大好物なので美味しくいただきました。
休憩が終わればいよいよ本格的な登山道に踏み入ります。
横尾大橋を渡ってしばらくは今までの道と大差なく歩いていくことができます。
しばらく森の中を進んでいくと右に大きく曲がるように進路が変わっていきます。
右手に横尾岩小屋跡を眺めながら進んでいくといよいよ上りが始まります。
といってもこのあたりはまだまだ序の口で本谷橋あたりまではそれほどきつい場所もなく進めますがこのあたりは風の通りが悪く蒸し暑いので水分補給は欠かさないようにしましょう。(結構このあたりで暑さからばてている様な方を見受けました。)
左手に屏風岩がその威容を見せつけてきます。
ロッククライマーの人気の場所であることがうなずけますので登山道の邪魔にならないところで写真を撮りましょう。
横尾谷を左にしながら進んでいくと本谷橋が見えてきますが本谷橋は見えてからが結構ありますので焦らず進んでください。
しばらく進むと左手に本谷橋があり、河川敷では多くの方が休憩されています。
橋を渡りきってすぐに木製の大きなベンチの様なものがありますがこれは登山道になるので休憩は川原で取るようにしましょう。
ここからは本当にいきなり急登になります。
元々、横尾までは多少のアップダウンがあるとは言え上高地とそれほど標高差はありませんが(横尾で約1600m前後ですが涸沢小屋あたりは2400m位になります。)涸沢まで一気に800mほどの高度を上げることになるので本谷橋からはほとんど上りとなります。
途中に風穴があり、涼しい風が吹いている場所もあるので疲れたりバテかけたりしている方は休憩を取りながら進みましょう。(無理は禁物です。)
Sガレと呼ばれるガレ場を越えたあたりからモレーンの上に涸沢ヒュッテが見えてきますが見えてからが長いのであまり気にしないようにしたほうがいいでしょう。
(モレーンとは氷河に運ばれた岩屑が堆積したもののこと、ヒュッテはこの上に建っています。)
ナナカマドやイタヤカエデの潅木帯を抜けたくらいで本来なら石畳の道になるのですが今年はかなりの雪渓が残っており、石畳は見えませんので注意してください。
アイゼンは必要ないですが楽に歩きたいのなら軽アイゼンかスパイクを持っているといいでしょう。
ストックのゴムキャップを外してもいいのですが周囲に配慮して振り回さないようにしましょう。
雪渓は目標を明確に(進路)人の踏み跡を忠実に進んでいけば問題はありません。
ただ、結構な斜度ですので自分のペースを見失わないようにしましょう。
もうこのあたりから涸沢ヒュッテや涸沢小屋が見えてくるので気は急くのですが高度は約2400mで空気も薄くなってきています。
焦れば焦るほど深みにはまり高山病も発症するのでここはゆっくり進みましょう。
涸沢ヒュッテのモレーン直下に分岐があり、左にモレーンを巻くように進めば涸沢ヒュッテ、右の石畳を上がっていけば涸沢小屋です。
我々は涸沢小屋に泊まるため右へ進みます。
テント場を抜けて少し進めば涸沢小屋です。着いたら部屋を割り当ててもらい、荷物を置いたらテラスで生ビールを頂きながら友人と景色を楽しみます。
いよいよ明日は北穂高岳です。ワクワクしながら初日は終了です。
二日目
朝ごはんを食べる前にモルゲンロートを見るため少し早起きしてテラスに出ます。
この日は天気が崩れる予報だったのでどうかな?と思いましたがなんとか蝶ヶ岳に当たるモルゲンロートを見ることができました。
(モルゲンロートとは朝焼けのこと、朝日が山に当たると真っ赤に染まることをいいます)
朝ごはんを食べたらいよいよ出発です。
涸沢小屋の右手直ぐに北穂高への石畳があります。
ちなみに涸沢小屋の左手からはザイテングラード経由で奥穂高に行くことができます。
北穂高岳へは涸沢小屋から2kmあるかないかですが高度差は700m程もあり、急登であることが十分に伺えますので注意してください。
最初は石畳で途中から左に巻くようにしながら樹林帯を抜けます。
直ぐに岩場に変わり高度がぐんぐんあがります。
お花畑を楽しみながら高度を上げていくとやがて鎖場が見えてきます。
私が登った日は鎖場手前にまだ少し雪渓がありましたがアイゼンは必要ありませんでした。
山小屋の方がスコップで丁寧に道を階段状にしてくださっているので注意して進めば何も問題はありません。
それより鎖場です、結構いろいろな人の上り方を見ていましたが危ない。
両手で鎖を握り、体を鎖に預けて登る人の多いこと多いこと、ここの鎖場はそれほどでもなく足がかりや手がかりはたくさんあるので鎖は補助的に使用して出来るだけ三点支持を保ちましょう。(握力が無くなれば滑落しますので鎖には注意してください。)
鎖場を抜けたらはしごもありますがはしごも側面を持つ人が多いです。
危ないので必ず段のところを持ちながら登ってください。(側面は手が滑りやすいです。)
このはしごを越えたところが南陵取付と呼ばれるところで景色が素晴らしいところなので登山道の邪魔にならない場所で景色を楽しむといいでしょう。
ちなみに休憩は立ち休憩にとどめましょう。座り込むような場所はありませんし座り込まなければいけないような脚力ならチャレンジしないほうが安全です。
ここから道はジグザグになり、高度を稼いでいきます。
大きいけどなだらかな一枚岩の上で譲り合った方から北陵の情報をいただき、お礼を述べて分かれます。
このすぐ先は二回目の鎖場ですがここも鎖は補助的に使用しましょう。
(正直言えば無くてもいいくらいの感じですがせっかく設置してくださっているので感謝して使用させていただきましょう。)
この鎖場を越えるとこのルート唯一の上下ルートがあります。
登る人は左手にある短いはしごから登ってください。
間違えて真っすぐに行くと下ってくる人の邪魔になります。
ここを越えると北穂高岳が見えてきますし道も少し緩やかになります。
しばらく進めば北穂分岐の道標があります。(道標はここだけです。)
左へ進めば涸沢岳への縦走路、右へ進めば北穂高岳ですがここにザックを置いて北穂へ向かう方が結構います。
別に構いませんが山頂は結構風も吹きますのでここまで持ってきたのなら最後まで持っていった方が不測の事態に備えられるので持っていくことをオススメします。
道標を過ぎて直ぐにこの季節ならではの北穂沢源頭部にかかる雪渓が待ち構えています。
といっても北穂高岳山荘のスタッフさん達の御尽力により階段状に雪が切ってあるので歩きやすく、アイゼンも必要ないくらいです。(それでもスリップには注意です。)
ようやく山頂に到達しましたがあたり一面ガスで何も見えません。
一応、山荘のテラスをお借りして休憩しますがほとんどの方が早々と降りていく中、諦めの悪い我々は8時20分頃についたこともあり、9時30分まで粘りましたがダメでした。
残念ですがこれ以上いると雨が降るという情報もあったので下山開始します。
11時くらいに涸沢小屋に戻り、恒例のカレーをいただき横尾まで戻る頃には大粒の雨が降ってきました。
雨具に身を固めて要所は降られずに乗り越えたことを感謝しながら徳沢ロッジにつきます。
ここは昨年にリニューアルされたそうで友人が一回は泊まってみたいと言っていたので今回はプランに組み込みました。
お風呂も充実しており、ゆっくり疲れを癒して夜は森の生物を観察します。
ホテルの明かりが消えた頃からムササビが飛び回り幻想的でした。
翌日、名残を惜しむようにゆっくり明神、上高地と散策した我々はいつもの温泉で汗を流してから帰路につきました。
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ツエルト | 健康保険証 | ホイッスル | 医療品 | ロールペーパー | 携帯トイレ |
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