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29-31 心に残る山頂からの景観を山の友と

岩木山( 東北)

パーティ: 2人 (ハンター さん 、ほか1名)

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行程・コース

天候

下界は雲海により曇り、山頂部は曇り後晴れ、ほぼ無風状態

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 岩木山神社駐車場に駐車、岩木山神社駐車場から出発、百沢コース利用

この登山記録の行程

1日目 岩木山神社(8:55)・・桜林(9:17)・・カラスの休場(10:16)・・姥石(10:46)・・焼止ヒュッテ(12:04)・・昼食・・錫杖清水(13:58)・・種蒔苗代(14:21)・・鳳鳴避難小屋(14:36)・・山頂(15:18)

2日目 山頂(6:40)・・鳳鳴避難小屋(7:00)・・錫杖清水(7:28)・・焼止ヒュッテ(8:17)・・姥石(9:07)・・カラスの休場(9:27)・・岩木山神社(10:20)

コース

総距離
約13.9km
累積標高差
上り約1,669m
下り約1,669m

高低図

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

表紙画像ですが、SHPさんが日の出を使いましたので、私は日の入りを使いました。経路とコースタイムは、SHPさんのコピーです。

 SHPさんに岩木山山頂泊りの話を持ち掛けた所、直ぐさま飛びついてくれました。前回、熱中症で途中断念もあってのリベンジ登山となります。19日、20日で計画を進めました。
 8月19日、当日の朝5時、雨の降る中、自宅を出発、津軽地方は晴れ予報だが、少々心配になる。八甲田を越えて傘松峠まで雲の中、酸ヶ湯手前から雲も晴れて、大岳山頂部に若干の雲は残っているものの、晴れベースを確認する。しかしながら、岩木山の姿は確認できない。7時40分に岩木山神社に到着、ガスっていて山容は確認できない。待ち合わせ時間の9時まで時間があるので、車中で仮眠を取る。
 8時33分、SHPさんからの到着メールの音で目が覚め、早々に出発準備を開始する。今日は、奉納酒(後に御神酒)を積んでいることもあり、ザックの重量27kgと重めである。以前から、SHPさんとは飲んでみたいと思っていたので、この機会は逃せない。
 8時55分、神社駐車場を出発、荷物の負担を考え、超スローペースで登る事となる。岩木山神社本宮にて山行安全を祈願し、登拝口階段を降りて神道へと歩を進める。車に登山届を忘れたため、スキー場の登山届のポストで記入をと考えていたが、前回、SHPさんが置いていったペンが盗まれており、記入不能、持っている予備は、時程表のみであるため、これを出す訳にもいかず、未投函での入山となる。ペンを1本盗む事がどれだけ迷惑をかける事となるのか、非常識な人がいる事に腹を立てた。
 スキー場を歩いている時点で、早々に後発の3名に抜かれた。今日は何人に抜かれるのだろう。百沢登山口を入り、最初の難関の七曲の急登、荷物が重くなければ大した坂ではないが、ボディーブローのように効いてくる。たまらず、看板で最初の休憩を取る。この時点で、二人とも汗が滝の様に噴き出している。熱中症が頭をよぎるが、二人共に熱中症の経験者でもあり、その対策も考え、実践している。この後、休憩時においては、相互に身体の異状を確認し合い、水分、行動食と塩分摂取を確実に行っていく。ほぼ30分行動の5分の休憩で行動する。見積もりでは、焼止りヒュッテ到着が12時、そこで昼食を摂る計画である。姥石に着いた辺りで、上着の袖を握るだけで、汗が絞り出され滴り落ちる。ハンカチは濡れ布巾のように汗が絞れる。半端な汗の状態ではない。しかしながら、行動時は話をしながら進むため、さほど疲労は感じない。とにかく、給水、塩分摂取をこまめに行う。
 SHPさんの熱中症防止策は、ハイドレーションの中身を濃い目のスポーツドリンクとし、行動食をこまめに摂っていた。私は、ハイドレーションの水とは別のペットボトルのポカリスエットを休憩時に250cc飲み、かりんこ梅を2個、小アンパンを1個食べていた。あれだけの発汗量から、熱中症にならなかったのは、行動速度、行動時間、塩分摂取対策が適切であった事に尽きると考えられる。
 12時04分、疲労感は感じられるが、熱中症の初期症状は全く感じる事なく、ほぼ計画通りに焼止りヒュッテに到着、待ちに待った昼食である。私は家を出るときにお湯を入れておいたアルファー米にレトルトカレーを混ぜて腹いっぱい食べた。SHPさんは、ストーブを使いパックご飯でクッパを作っていた。食事の時間と併せ、十分な休憩を取った後、先ずは錫杖清水を目的として、12時47分、大沢に入った。
 大沢の岩は滑りやすく、重量物を背負っているため、「こけたら大怪我」を声に出しながら、慎重に足場を選び、歩を進めた。途中、ノウゴウイチゴの畑を見ると1個も実が無く、誰かが取ったようである。後ろから来るかなりの数の登山者を先へ先へと抜かせながら、我らビューティーペアーは、慎重、安全を優先させ、進む。
 13時58分、錫杖清水に到着、冷えた力水を頂く。ここで、泊り用の水を2リットル補給し、ザックの重量は、昼食分と飲んだポカリスエット分等の重量を差し引いても、28kgは裕に超える計算になる。鳳凰ヒュッテまで行けば、後のガレ場は、四つん這いで何とか凌げると考えた。更に重くなったザックを背負い、頭の中で「根性~」、「気合だ~」と言いながら、何とか鳳凰ヒュッテに到着する。ここから先は四つん這い戦法で、ぐいぐい高度を上げる。SHPさんから遅れる事5分の15時23分、山頂に到着した。この時点では、周囲の景観を見る余裕なし。マジ疲れた~っ!
先ずは、小屋に入り、荷物を置き、2人で奥宮に奉納酒を持って行き、今回の山行安全と、天候回復の祈願と、今晩お世話になる事を伝え、御神酒を授かった。
小屋へ帰り、寝床と夕飯の準備を始める。と、そこへドローン撮影に来た2人組が小屋に入って来た。今日の小屋泊は4名となった。ドローン組は、直ぐ様外に出て夕日の撮影を始めだした。我々も夕食の準備が終わった所で、日の入りの写真を撮りたい。本日の日の入り時刻、18時27分、山頂での時間差を15分と考え、18時40分頃と見積もる。着替えて、防寒対策を執り、外に出て、改めて周囲に素晴らしい景観が広がっている事に気付かされた。岩木山の山頂部を雲海から出すように、高度1300m辺りまで雲海が広がっている。海側からの雲海が西法寺森、追子森の尾根から流れ落ち、素晴らしい光景が広がる。時間が経つにつれて、夕日に周囲は焼かれて赤く染まって行く。雲海に太陽は沈みながらも、命の光を届けてくれている様である。真っ赤な世界。感動を覚えた。
 18時36分、太陽は沈み、闇が次第に濃くなってゆく。写真撮影も終え、待望の夕食の時間である。私はスパムと大量の野菜で作った焼きビーフン、SHPさんはアルファー米の炒飯と卵入りラーメンである。食事を摂りながら御神酒を頂く。待ちに待ったSHPさんとの酒席である。つまみに焼き鳥の豚のカシラ、鳥のねぎ間と牛筋の煮込みを合わせて唐辛子を掛けて煮込み、刻み葱を大量に掛けた物を作ってみた。辛さが酒を勧めてくれる。時折、外に出ては、星空を観賞し、至高の時間を岩木山山頂で味わう。今日の苦労は、何処へやら。撤収時間、就寝時間は不明・・・酔ってました・・・
 翌朝、8月20日、4時に起床、外に出てみると、雲一つない快晴である。天上には星空が未だ広がっている。時間が経つにつれて、東の方向が薄っすらと明るくなってくる。今日の日の出は、5時04分、時間差を15分と考えて、4時50分と見積もる。昨日よりも雲海が濃くなっている。八甲田が雲海に浮かんで見える。見事な景色が創り出されている。と、熊鈴の音が聞こえ、一人のトレランの男性が上がって来た。2時に岩木山神社を出発したそうである。ドローン組も撮影の準備を始める。我々も、山頂周囲の雲海や周囲の写真を撮りまくる。
 4時50分、日の出が始まり、御来光を受ける。雲海、八甲田、奥宮、旭日、この組み合わせが素晴らしい景観を創り出す。未だに目を瞑ると思いだされる光景・・・
この先の人生で、この様な光景を再び見る事が出来るのか、生涯の思い出を授かった気分である。今回、同行し、この機会を与えてくれたSHPさんに感謝、感謝、感謝・・・である。
 5時には、日も登り、小屋に帰って、朝食の支度と帰路の準備を始める。私は昨夜お湯を入れておいたアルファー米にレトルト牛丼の元を掛けた牛丼と茄子の味噌汁とコーヒー、SHPさんはクッパとコーヒーを頂いた。寝袋をたたみ、パッキングをして、軽く清掃をし、忘れ物が無いか点検した。とりあえず、エゾノツガザクラを見に聖観音まで行こうと計画、荷物を置いて、カメラだけを持参し、登山道を降りようとしたところ、登山道脇の笹等に露が大量に着いており、カッパを着こまないと通過できない状況であるため断念し、下山する事とした。
 6時40分下山を開始する。最初の休憩地点は、錫杖清水とした。途中、種蒔苗代付近で絶景ポイントがあるとSHPさんが言うので、行ってみる事とした。そこから見る八甲田はまた違った景色を見せてくれた。
 7時28分、錫杖清水に到着、お持ち帰りの水を2リットル補給し、しばしの休憩を取る。付近で、この時期、白抜きミチノクコザクラを見る事も出来た。次の休憩ポイントの焼止りヒュッテに向け出発するも、大沢において、次から次に登山者が上がって来ては、道を譲り、また、怪我をしては元も子もなく、安全かつ慎重な行動を優先させた。滑る岩に気を付けながらも大沢を通過、8時17分、焼止りヒュッテに到着した。ヒュッテ内で休憩中も次から次へと登山者が上がってくる。今日の好天を多くの人が待ち望んでいたのであろう。
ヒュッテ内も、休憩者があふれ出してきたため、次の休憩地の姥石へ向けて出発した。途中、日の出の時に居たトレランの男性が再び登って来た。本日、2回目の登りである。凄い・・・
 9時07分、最後の休憩地点の姥石に到着、山頂方向を見ると雲が掛かり始めている。今、山頂に居る人たちは、景観が見れないだろうなと、思った。しばしの休憩の後、出発し、桜公園を通過中、テント泊の男性が声を掛けて来た。昨日、登山道ですれ違った男性だった。子供を連れて、埼玉から来ていると言う。これから八幡平に行くとの事、ご安全に。
 10時20分、岩木山神社に到着、無事下山した。下山後、SHPさんと今回の山行の成功に握手を交わした。

今回の山行では、熱中症という危険要素を常に考え、行動速度、行動時間、塩分摂取の対策を適切に取り、素晴らしい成果を得られたと感じました。この経験は、今後の山行においても大きな自信になると思います。そして今回は、素晴らしい自然の造形美を見る事が出来た事、SHPさんと酒が飲めた事、岩木山の山頂から星空を見る事が出来た事、素晴らしい体験、経験が出来たと思います。山友のSHPさん、本当にありがとうございました。
今度は、熱燗ともつ鍋とテント泊を楽しみましょう。
当然の事ながら、今回も帰宅後、錫杖清水で美酒に酔いしれました。

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フォトギャラリー:137枚

岩木山神社駐車場から出発です。二人共に大荷物です。翌日の子供参詣の準備をしていました。

手水舎で清めて、本宮で山行安全を祈願します。

奥宮登拝口の階段を下りて、参道を進みます。

狛犬を抜けて神道に入ります。

桜公園で盗撮目撃です。

山容はガスの中

スローペースに後発者3名に抜かれました。今日は何人に抜かれるのでしょう。

百沢登山口へ

いよいよ入山です。

七曲の最初の登りに掛かってます。

ホウキタケ?だと食用です。

最初の難関をクリア

タマゴダケ?だと食用です。

看板が最初の休憩地点

カラスの休場、小刻みに休憩です。

鼻コクリ

姥石でまたまた盗撮目撃です。

山頂はこっち

焼止りヒュッテで昼食を摂った後、大沢に入ります。ちなみに、私はカレーライス、SHPさんはクッパを食べました。

山頂部はガスってます。

下界は雲海です。

雪渓の溶けた跡に遅咲きのミチノクコザクラが咲いています。

錫杖清水の標識

山水が勢いよく出ています。昼食分、荷物が減ったと思ったら、ここで2リットルの水補給です。ザックの重量は28kg越えだと思います。

地獄の登り、花に救われる感じです。

標高差約200m・・・気合だ~っ!

種蒔苗代に到着です。ヘロヘロです~

今回、余裕のSHPさん

鳳凰ヒュッテ下の登り。おっさんファイトだ~っ!

2段コブの1段目を越えた所。四つん這いで登ってます。

残りの標高差約70m・・・根性だ~っ!

何故か、花の写真を撮ってます。

その行動を自分では覚えていません。

不思議な行動を取っています。

鳥海を見降ろしています。

山頂到着~だぁ〜〜っ!!

ガス欠です。早く燃料を入れないと・・・

余裕のSHPさん

先ずは、奥宮にて二人でお参り。お酒を捧げて御神酒にします。

早速、夕食の準備です。先ずは御神酒から。夕食は、私は野菜たっぷり焼きビーフン、SHPさんは焼きめし&卵入りラーメンでした。

寝床です。

本日の日の入り18時27分、17時40分頃から見事な雲海と日没のシャッターチャンスを狙います。聖観音方向

大石・弥生の登山口標識、後方の雲海が見事です。

ケルンが良い感じで撮れました。

盗撮中のSHPさん。証拠写真です。

白神山地方向、白神岳が頭を出しています。

燃えるサンセットです。永ちゃん・・・萌~っ!
西法寺森、追子森の尾根から雲の滝が流れ落ちています。

懲りずに盗撮を続けるSHPさん。現行犯逮捕です。

雲海に沈む太陽、雲の滝・・・凄い景色です。

綺麗です。

感動です。

あぁぁぁ・・・

・・・

八甲田方向にも夕暮れ雲が

アップ

綺麗な夕暮れ雲です。

夕焼け・・・

ケルンが良い感じです。

燃え尽きたSHPさん。

赤い幕が下り、終焉を迎える。

翌朝、4時起床、雲一つない快晴、月も出ています。周囲は雲海で埋め尽くされています。

八甲田アップ

白神山地方向

岩木山神社方向

間もなくです。

出てきました。御来光です。

雲海から太陽が出てきます。

八甲田を右に、とんでもなく見事な景色です。

感動しています。

言葉がありません。

奥宮、八甲田、雲海、日の出・・・記憶に残ります。

ケルンも朝日を浴びています。

今日の始まりです。朝から食欲も旺盛、私は牛丼と茄子の味噌汁とコーヒー、SHPさんはクッパとコーヒーです。

朝一で聖観音へと考えていましたが、朝露が酷く、キャンセルしました。

下山準備完了です。荷物が軽いです。心持ち痩せた感じのSHPさん。

西法寺森、追子森方向

8合目駐車場方向

慎重に下ります。

長平登山口標識、ヤマレコのpontaさん達はここを経由して山頂へ、やりますね~。

鳳凰ヒュッテ

種蒔苗代に降りています。

雲が出てきました。

絶景ポイントへ移動するSHPさん

八甲田がよく見えるポイントです。

錫杖清水で最初の休憩です。お持ち帰りの水2リットル確保、帰ってからの焼酎のお湯割り用です。

白抜きミチノクコザクラが、こんなにも咲いていました。

盗撮中のSHPさん

登りの登山者が抜けるのを待ってます。

焼止りヒュッテで2回目の休憩です。どんどん人が登って来ます。

姥石で3回目の休憩です。山頂部は雲に隠れました。

おしっこ?してない!してない!

タマゴダケ、食用です。

七曲の終わり、沢の橋を渡る手前です。

百沢登山口が見えました。

スキー場に出ました。

雲海が残っています。

山頂部は雲が掛かっています。

幸神さまと、お狸様

桜公園を抜けて下ります。

登拝口の階段を上がります。

本日の感動ある山行を感謝しました。

子供参詣の最中です。

最後に一礼し、無事下山しました。

いつものりんご畑から。

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装備・携行品

シャツ アンダーウェア ダウン・化繊綿ウェア ロングパンツ 靴下 レインウェア
登山靴 バックパック スタッフバック スパッツ・ゲイター 水筒・テルモス ヘッドランプ
タオル 帽子 グローブ サングラス 着替え 地図
コンパス ノート・筆記用具 腕時計 カメラ 登山計画書(控え) ナイフ
修理用具 ツエルト 健康保険証 ホイッスル 医療品 虫除け
熊鈴・ベアスプレー ロールペーパー 非常食 行動食 テーピングテープ トレッキングポール
GPS機器 ストーブ 燃料 ライター カップ クッカー
【その他】 携帯トイレ、AMラジオ、携帯電話、御神酒

みんなのコメント

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  • いつも楽しみに記録を見させてもらっています。
    自分もいつか体験してみたいです。

  • パーティーで登る楽しみ、いいですよ。
    SHPさんと同様、今度どうですか?

  • お誘いありがとうございます。
    パーティーで登る楽しさも良いですね。

    でももう少し、独りで登る楽しさ、苦しさを味わってみたい気分です。

    また、機会があったら誘って貰えたら嬉しいです。

登った山

岩木山

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1,625m

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