行程・コース
この登山記録の行程
【1日目】
お祭(10:25)・・・塩沢橋(11:32)・・・後山林道終点(12:37)・・・三条ノ湯(13:06)
【2日目】
三条ノ湯(06:16)・・・三条ダルミ(08:25)・・・雲取山(09:04)・・・小雲取山(09:53)・・・雲取奥多摩小屋(10:20)・・・ブナ坂(10:47)・・・七ツ石山(11:02)・・・七ツ石小屋(12:00)・・・堂所・・・小袖乗越(13:47)・・・鴨沢(14:08)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
紅葉を求めて仙丈ヶ岳、谷川岳と登ってきたが、今年は紅葉が早いようでなかなかピークをとらえきれない。それではということで、思い切って関東地方の2000メートル級の山、雲取山に狙いをつけたのだが、紅葉という意味では早すぎたようだ。途中、七つ石山から鷹の巣山方向に寄り道をして、千本ツツジまで足を伸ばしてみたが、所々に色づいた木があるばかり。なかなか思うに任せない。
だが、今回の収穫は、三条の湯と、雲海に浮かぶ富士を眺められたことだろう。霧をまとう山の木々もまた、味わい深いものであった。
三連休にもかかわらず、台風接近の知らせのせいか、意外にも小屋は1/4程度と空いていて、とても快適に過ごせた。夕食には小屋番さんが仕留めたという鹿肉も楽しめた。天候は、事前予想通りに2日目一杯は良好で、風もないよい登山日和であった。
とてもポピュラーなコースだと思うが、1500メートル程度の標高差はともかく、歩行距離が25キロほどなので柔な私には結構きつかった。(上高地から槍沢を詰めて、その日のうちに槍ヶ岳に登るというのは、今の私には難しそう。仮にやれても、翌日はもう余力がない?)
ここしばらく岩の多い山を登ってきたが、落ち葉を踏みしめ歩く雲取山の山道には、ぬくもりを感じた。高い峨々たる山、たおやかな山、山は色々だが、それぞれに魅力がある。時期的にそろそろアルプスなどの高峰はおあずけだが、これからしばらくは低山ならではの懐かしい感じのする登山をしたいものだ。
(後記)
瓜生卓造著「多摩源流を行く」(東京書籍1981)に、三条の湯は古くから農閑期の地元の人の湯治場であったこと、戦中に東京都の水資源小屋が立ち、林道が整備されたこと、戦後に登山者に小屋が解放され次第に知られるようになっていったことなど、かつての後山林道や三条の湯について興味深い記述がある。雲取山などは、地元の人の賭場で官憲の目を逃れて毎年秋には大々的に開場されたとの記述も面白い。
この辺りが山梨県であるにも関わらず水源林として東京都の管理されており、地元の人々の生活に大きな影響を与えた一方、都民の飲料水を確保するために営々と守られてきた自然林であることを遅まきながら知った。
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