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2015夏の山旅

悪沢岳、赤石岳( 南アルプス)

パーティ: 2人 (つりおね さん 、ほか1名)

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行程・コース

天候

初日:晴れ後曇り、2日目:晴れ、3日目:雨後霧、4日目:霧後曇り一時晴れ

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 畑薙第一ダム臨時駐車場までマイカー。そこから特種東海フォレストの送迎バスを利用。

この登山記録の行程

【1日目】
椹島ロッヂ(08:55)・・・滝見橋(09:07)・・・吊橋(09:17)・・・小石下[休憩 10分](11:53)・・・清水平[休憩 10分](12:56)・・・蕨段(14:03)・・・見晴岩(14:16)・・・駒鳥池(15:35)・・・千枚小屋(16:26)

【2日目】
千枚小屋(06:55)・・・千枚岳[休憩 10分](07:40)・・・丸山[休憩 10分](08:52)・・・悪沢岳(東岳)[休憩 30分](09:30)・・・中岳[休憩 10分](11:03)・・・前岳[休憩 10分](11:42)・・・荒川小屋(12:49)

【3日目】
荒川小屋(12:22)・・・大聖寺平[休憩 10分](12:56)・・・小赤石岳(14:15)・・・赤石小屋分岐(14:28)・・・赤石岳[休憩 10分](14:55)

【4日目】
赤石岳(05:05)・・・赤石小屋分岐(05:24)・・・北沢源頭(05:52)・・・富士見平[休憩 10分](06:47)・・・赤石小屋[休憩 30分](07:20)・・・カンバ段(09:33)・・・椹島ロッヂ(10:42)

コース

総距離
約27.3km
累積標高差
上り約3,727m
下り約3,727m
コースタイム
標準16時間15
自己19時間15
倍率1.18

高低図

標準タイム比較グラフ

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

例年8月の盆休みを利用し登山を行っているが、今年は悪沢岳・赤石岳を目標として荒川三山~赤石岳の周回を計画した。例年通り息子にも付き合ってもらうことにした。
初日、畑薙第一ダム臨時駐車場から第二便のバスに乗車した。そこから椹島までは一時間ちょっとかかるが、道中運転手さんが見所を解説され飽きる事はなく、車窓から聖岳、赤石岳を眺めることもできた。曰く南アルプス南部は北アルプスと較べお年寄りが多く、お盆の時期は孫の帰省で来れないので空いてるとのこと。半信半疑ながら、空いてるに越したことはなく、静かな山旅に期待が膨らんだ。
到着した椹島には、ヘリポートがあり、丁度ヘリが離陸する所で、暫し見学。飛び立った後スタート。吊り橋あたりまでは順調だったが、そこを通過したあたりから登りがキツくなってきて、ペースが極端にダウンした。朦朧としながら清水平まで辿り着きそこで大休止。そこの湧水は最高に美味しく、昼食も進んだ。
なんとか体力を回復し、再度急登に挑んだが、相変わらずペースを上げることができず、息子にも離されっぱなしだった。見晴岩を過ぎ、駒鳥池を過ぎ、ようやく千枚小屋まであと15分の標識が出てきたが、その15分が半端なく長く感じられ、くたくたになりながら、千枚小屋に到着した。
小屋は東南が開けており、晴れていれば富士山が良く見えるロケーションで、周囲もお花畑に囲まれ、まさにオアシスのようだった。残念ながらテント場まで結構離れており何かと不便だった。テント場自体は整備され、快適に過ごすことができた。
2日目、前日の疲れもあり、6時過ぎに起床。テント撤収・身支度を手早く終え、7時前にスタート。小屋の前からは富士山がよく見え、絶好の登山日和だった。
森林限界を抜けるまで急登が続いたが、森林限界を抜けるとまず赤石岳、その奥に聖岳。しばらく高度を上げると悪沢岳が見えてきた。ここまで来ないと見ることの出来ない景色に足取りも軽くなった。
千枚岳に到着、そこからは南アルプス北部の山々が眺められ、辛うじて北岳の山頂部分も展望できた。記念写真を撮り、次なるピークの丸山を目指し歩き出した。岩場の急下降を幾つか越え、急登を登り詰めると丸山に到着。昨年の槍以来久々に3,000メートルを超えた。
最初の目標の悪沢岳が近づいてきたが、そこまでは大岩がゴロゴロの岩陵帯で、歩きづらくスピードも上げられなかったが、どうにか到着。第一目標に到達した。山頂からは360度の大展望で、南アルプスの南北、中央・北アルプス、もちろん富士山を見ることができた。北岳だけは間ノ岳に隠され見えなかったが、それ以外の南アルプスの百名山はほぼ同定できた。
そこから荒川前岳まで天空の縦走路歩きを楽しむことができた。
前岳から荒川小屋までの下降では、南アルプス最大のお花畑を通過したが、ピークは過ぎていたようで、すでに通ってきた千枚岳~丸山間の方が花は多かったように感じた。鹿避けのゲートを通過し、岩のゴロゴロ地帯を越えるとしばらくで荒川小屋に到着した。
早々にテントを設営し、待望の昼食。私は名物荒川カレー、息子はラーメンを食べ、その後、昼下がりのテント生活を謳歌した。テント場は小屋からほど近く、水場も近くにあり、至れり尽くせりの最高の立地だった。千枚小屋同様東南が開けており、テント場からも終始富士山が見えていた。天候も良く、濡れていた衣類もテントの上ですぐに乾いてしまった。17時ころに夕食、その後テントに入りうつらうつら、明日は曇りの予報だったので、早めに出発するつもりで早々に就寝した。
3日目、夜半から降り出した雨が、明るくなってからも止まず、進退の判断に窮した。周囲のテントは8割方出発しており、この降雨で出発できる根性に敬意を表した。幸いにもスマホの電波が繋がっていたので、雨雲の状況を確認することができ、当初予定の赤石小屋を諦め、赤石岳避難小屋に宿泊とし、11時過ぎにテント撤収を開始することにした。赤石岳山頂でご来光を見られるかも・・・。
昼食にカップラーメンを食べ、出発。時々薄日も差してきて出発を遅らした判断に我ながら感心した。大聖寺平、小赤石、赤石岳と森林限界以上の登山道が続くが、残念ながら展望はゼロ。晴れていたらさぞかし気持ちの良い道中だったと思うが、今日は降られないだけラッキーと思い、避難小屋まで先を急いだ。
赤石小屋分岐からはさらに傾斜、風ともにキツくなり、そのキツさに耐えながら、第二目標の赤石岳山頂に到着。すこし待つと上空の雲が切れ青空を背景に記念写真を撮ることができた。今回はこれで良しとしたい。夕方は晴れるかな?
避難小屋は山頂直下にあり、小屋に入るとストーブが焚かれていて濡れた衣類を乾かすのに大変重宝した。後着の沢登りのグループ(ウィスキーご馳走様でした!)と歓談しつつ夕食、楽しいひとときを過ごすことができた。20時消灯で消灯と同時に就寝、結局晴れることはなく、到着時より天候は悪化してるようだった。
最終日、4時起床、深夜かなり風が強かったようで、天候が心配された。屋外のトイレに行きがてら様子見に出たが、濃霧。ご来光は無理そうだった。身支度を整え5時に出発、取りあえず二度目の山頂に立った。山頂はもちろん濃霧、昨年の槍に続き今年の8月14日も展望は無かった。
後ろ髪を引かれる思いで下山を開始、まずは赤石小屋を目指した。赤石小屋分岐を過ぎ、しばらく進むと右手に北沢が始まり、晴れていれば絵になる光景を見つつ下降を続けた。周囲の木々が高くなってくると桟道があり、それを幾つか越えて、ピークに向けて登り返すと富士見平に到着。晴れていれば、富士山はおろか、赤石、荒川、千枚と越してきた山々を全て望むことができたらしい。天候が恨めしい。唯一これから向かう赤石小屋が見えた。
そこから小屋まではひと踏ん張りで到着。小屋では息子は相変わらずラーメン、私はカレーが売り切れだったので中華丼を食べた。食後、椹島へ向け出発。小屋から椹島まで3時間と表示されていたので、時間内に到着できれば、と気合いを入れて歩き始めた。赤石小屋から椹島まで5/5~1/5まで区切ってあり、それを目安に歩くことができ、先が見えてとても助かった。この区間の下りが疲労のピークだったようで、木の根に足を滑らせ4~5回はコケた。
その後、ヘリコプターの音が近くに聞こえるようになり、木々の隙間から白く林道が見え出し、椹島に近づいたことを実感しながら歩き続けた。最後に赤石岳登山口の階段を下り、椹島の神社にお参りし、椹島ロッジに到着。10:30のバスに間に合わず、13:00まで2時間以上待つことになった。運転があるのでビールを飲むわけにもいかず、ひたすら時間の過ぎるのを待った。昼食時間ということもあり、ロッジで私は椹島バーガー(チキンカツバーガーだった)、息子は山菜うどんを食べたが、チラっと見えた山菜そばがとても美味そうだった。
無事13:00を迎え、送迎バスに乗り駐車場に到着。下山届けを提出し帰路についた。
雨天で半日停滞したが、計画に余裕を持たせたために無理なく行動ができた。ただ、初日の千枚小屋までの登りはとてもキツく、過去最大と言っても過言ではないくらい辛かった。
南アルプス南部はアプローチに時間がかかる(それだけ奥地だということか)にも関わらずたくさんの登山者が入っており、人気の高さを目の当たりにした。ただし、玄人衆が多いようで、話している内容が、百名山以外の話題が多く、プロフェッショナルの世界を感じた。南アルプスは残りあと三座、いつ完登できることやら・・・。

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フォトギャラリー:115枚

畑薙第一ダム臨時駐車場。ほぼ満車。

小屋前でバス待ち。

車窓から見た聖岳(左のピーク)。

車窓から見た赤石岳。

椹島ロッジ到着。このバスで来ました。

ロッジの風景。ヘリが停まってる。

ローターが動き出した。

いよいよスタート。

滝見橋手前から登山道開始。

吊り橋。下山者のグループに先を越され暫し停滞。

急登が続く。キツい。

鉄塔下に到着。コースタイム無し。

林道に出た。

階段を登りまたまた急登。

清水平到着。長かった~。

蕨段通過。

見晴岩。この上が見晴台になってる。何も見えず。

駒鳥池到着。

池の近くまで行く元気無し。

この標識に勇気をもらった。

千枚小屋到着。

今日の寝床。

二日目。千枚小屋前から見た富士山。今日はいい天気。

お花畑の斜面を登る。

前が開けたら、そこには赤石岳。

まずは千枚岳へ。

展望最高。正面に悪沢岳。

まず最初のピーク千枚岳。

そこからの富士山。

丸山と奥に悪沢岳。

間ノ岳とその脇にチョコっと出てるのが北岳(と思う)。

北アルプスも見えた。

丸山に向けては険路が続く。

垂直を登ってくる登山者。

そこを下る息子。

再び険路。

を下ってきた。高度感無し。

お花畑のトラバース。

富士山がずっと見えてる。手前は千枚岳。

小赤石岳・赤石岳と聖岳、一番奥は上河内岳。

丸山到着。3,000メートルを超えた。

右のピークが悪沢岳。

中央アルプスも見えた。宝剣岳も結構鋭い。

そろそろ出発。

ぼちぼち岩陵帯が始まる。

チャートの転がる岩場を越えて。

悪沢岳(荒川東岳)登頂。

右は荒川中岳と前岳。左は小赤石岳と赤石岳。他はワカリマセン。

南アルプス北部の山々。左手前は塩見岳。

塩見岳アップ。後ろは仙丈岳。

赤石岳アップ。

荒川岳の縦走路。

荒川中岳避難小屋が見える。

ちょっと険しい。

天気最高。

中岳への登りが始まる。小さく避難小屋が見える。

悪沢岳を振り返る。

近そうで遠い中岳山頂。

避難小屋到着。

少し登って悪沢岳を振り返る。歩いてきた登山道がよくわかる。

中岳登頂。

間髪入れずに前岳登頂。

そこから望む赤石岳。

山頂部に小屋が見えた。

中岳と東岳(悪沢岳)を振り返る。

南アルプス北部の山並。

塩見岳アップ。右は甲斐駒。

小河内岳、あの小屋から来た人と会った。

荒川小屋分岐に戻った。

荒川小屋へのトラバース。

ここも気持ちよかった。

鹿避け地帯に入った。

荒川小屋が近づいてきた。

荒川小屋到着。

今日の寝床。富士山が見える。

晩御飯。

三日目。朝から雨。

昼まで待機。晴れ間が・・・。

荒川小屋から遅いスタート。

しばらく進んで小屋を振り返る。右側がテント場。

大聖寺平へのトラバース路。ガスが・・・。

大聖寺平到着。ガスの中。

時折明るくなる。山頂方面が見えた。

稜線を行く登山者が見えた。まだ先は長い。

小赤石の肩。再び3,000メートルへ到達。

小赤石への稜線。

小赤石岳到着。

赤石岳避難小屋の案内があった。

そこが分岐点。

赤石岳への最後の登り。

百閒平への稜線が見えた。

山頂で唯一の晴れ間。

山頂標識の裏で土産物のアピール。

赤石岳避難小屋到着。

欲しい・・・。

小屋で夕食。

四日目。朝の山頂。何も見えず。

下山開始。結構な傾斜を下る。

恐ろしげな桟道(実際は頑丈)。

富士見平到着。

赤石小屋が見える。

小屋のアップ。

赤石小屋到着。

小屋から五等分の標識が出てきた。

でかいキノコ。

3/5通過。

2/5通過。

1/5あと一息。

赤石岳登山口到着。

椹島へ戻った。

椹島ロッジで時間をつぶす。

テント下で時間をつぶす。

東海フォレストすごい!

やっとバス。

臨時駐車場到着。

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装備・携行品

アンダーウェア ダウン・化繊綿ウェア ロングパンツ 靴下 レインウェア 登山靴
バックパック スタッフバック ヘッドランプ タオル 帽子 グローブ
サングラス 着替え 地図 コンパス ノート・筆記用具 カメラ
登山計画書(控え) ナイフ 修理用具 健康保険証 ホイッスル 医療品
虫除け 熊鈴・ベアスプレー ロールペーパー 非常食 行動食 テーピングテープ
トレッキングポール ストーブ 燃料 カップ クッカー
【その他】 携帯電話、携帯ラジオ

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登った山

東岳

東岳

3,141m

中岳

中岳

3,084m

前岳

前岳

3,068m

赤石岳

赤石岳

3,121m

千枚岳

千枚岳

2,880m

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