行程・コース
天候
1日目 晴れ後曇、夕方より雨 2日目 雨
利用した登山口
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
留浦駐車場にて前夜泊。23時到着時点で駐車率は50%程度、国道沿いなので夜間も車どおりは少しはありますが、トイレもあるので小袖乗越よりは安心して過ごすことができます。
この登山記録の行程
【1日目】
親川(06:15)・・・丹波天平[休憩 10分](07:40)・・・サオラ峠[休憩 10分](08:30)・・・前飛龍[休憩 20分](10:30)・・・飛龍権現(11:30)・・・飛龍山(大洞山)[休憩 10分](11:50)・・・飛龍権現(12:05)・・・北天のタル(12:10)・・・三条ノ湯(14:00)
【2日目】
三条ノ湯(07:30)・・・後山林道終点(08:00)・・・塩沢橋(09:00)・・・お祭(10:00)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
奥多摩の最深部なのか、奥秩父の終わりなのか、雲取山の山頂から西を眺めるとそこにある長大な尾根、デンデイロとミサカを龍尾のように這わす飛龍山がそこにあります。
留浦の駐車場を未明に出発、親川バス停までは1時間に及ぶロード。三頭山に後光がさし、束の間の秋の太陽が昇り始めます。
天平尾根の取り付きは緩やかな登り。あまり踏む人はいないのか、それとも降る落葉の量が多すぎるのかトレースははっきりしません。既に人が去った集落では水場が生きており、住む人がいなくとも一時の憩いを供してくれます。
稜線は広く、まさに天平(デンデイロ)、なだらかで幅広の稜線が延々と続きます。トレースは完全に落葉の下、広すぎて稜線の伸びる先も目視が難しく(特に夜間・濃霧時は注意が必要でしょう)、テープを探しながらルートを探ります(テープもハンターの目印や営林業者のマークも混在しているので、過信は厳禁)
サオラ峠から先は徐々に山は斜度を増していき、熊倉山からミサカ尾根に入ると険しい岩場に道は変化していきます。雲取山縦走から下りでこのルートを選択する方もいると聞きましたが、雨天時は下降に選択するのはお勧めできません。岩場のピークである前飛龍(好展望!)を過ぎるとシャクナゲの藪の中へ。やがて奥秩父主脈縦走路との十字路に到着します。
シャクナゲ林をかき分け、トドメとばかりにアップダウンを繰り返すと、樹林帯の中にひっそりと標識の立つ、飛龍山到着です。ピークまでテント装備を担いで6時間、龍の名を冠すにふさわしい厳しく長い山でした。
本当はこの後雲取山まで縦走する予定でしたが3か月ぶりのテント装備は想定以上に重く足取は捗らず、到着時点で12:00、空も雨雲で覆われはじめ雲取到着前に雨が降り始め、ガスの降下で4時過ぎに一気に視界がなくなると判断、縦走を断念し三条の湯へと向かいました。
飛龍山山頂には北天のタル方面にショートカットするトレースがあり、山と高原地図にも点線ルートで書かれていますが、道標はありません。これは登山道をそのまま稜線方向に進み(山頂標近くのテープは下降点の目印ではありません、近づかないように!)しばらく稜線沿いに行くと、稜線を右手に降りる下降点があります。うっすらとしたトレースなので見逃さないように、また稜線沿いに降りないように気を付けてください。下降点を降りるとピンクテープがあり、笹藪の急斜面をジグザグに下降していきます、スリップ注意です。笹藪は濃いところはトレースが消されていますが、まばらにあるテープで大体のあたりを付けていけばすぐトレースに戻れます。合流点まではものの5分、合流点には道標はなく、テープが巻かれた立木があります、目立つので雲取側から登りに使うのもいいと思います。
北天のタルから小屋への道はまさに急降下!コースタイム2時間程度の道で標高を1000m近く下げるのでその急坂っぷりは推して知るべし。枯れた笹ですごく滑ります。
たどり着いた三条の湯は、紅葉の楽園。特に小屋から見下ろしたテント場は箱庭のようです。
雨が降り始める中テントを設営、冷えた体を温泉に入りじっくりと温め、雨音の響くテントの中で暮れ行く秋の夜長を過ごしました。
翌朝も雨、テントを開けると朝霧の向こうに燃える紅葉、立冬の朝、沢を流れる落葉に季節の移ろいを感じつつ下山しました。
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