行程・コース
天候
初日:晴れ時々曇りで山頂はガス、山荘に降りて晴れ、二日目:穏やかな晴れ、三日目:快晴、四日目:晴れ
登山口へのアクセス
バス
その他:
茨城県の自宅からJRで新宿に出て、甲府までハイウエーバスで行き、甲府から広河原まで最終便14時発のバスで入り、広河原山荘に泊まる。バスは通常通りの運転で、広河原までの林道も混雑することなく、時刻表通りに到着。バスは満員で、座れず立つ人も。
この登山記録の行程
【1日目】
広河原(05:11)・・・大樺沢二俣[休憩 10分](08:02)・・・小太郎尾根分岐[休憩 30分](10:44)・・・北岳肩ノ小屋[休憩 10分](12:09)・・・北岳[休憩 10分](13:27)・・・北岳山荘(14:55)
【2日目】
北岳山荘(06:30)・・・中白峰[休憩 10分](07:10)・・・間ノ岳[休憩 20分](08:40)・・・三峰岳[休憩 20分](09:50)・・・三国平[休憩 10分](10:45)・・・熊ノ平小屋(11:35)
【3日目】
熊ノ平小屋(05:05)・・・北荒川岳[休憩 10分](08:18)・・・北俣岳分岐[休憩 30分](11:00)・・・塩見岳[休憩 20分](11:50)・・・塩見小屋[休憩 20分](13:10)・・・本谷山[休憩 10分](15:26)・・・三伏峠(16:50)
【4日目】
三伏峠(05:53)・・・鳥倉(豊口山)登山口(08:20)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
初日-北岳から北岳山荘まで-
1.今回登った北岳と間ノ岳は14年ぶりで、前回同様 大樺沢二俣から小太郎尾根経由の登山道を歩いたが、二股までの道は前回は沢の左岸をずっと歩いた記憶がある。今回は途中で右岸に渡り二俣手前で左岸に戻った。10年以上前のことなので、沢が荒れて道を付替えたのだろうか。それとも私の記憶間違いか。
2.二俣には数十人ほどの登山者で賑わっていた。ここで登山道が沢コースと尾根コースに分かれるが、沢コースはハシゴ多く歩幅が強制されるのできついと思って尾根コースを歩いたが、時間は沢コースが短い。こういう時どっちのコースを歩くのがいいのか迷う。
3.歩き始めて小太郎尾根で6時間が過ぎたので、ここで昼食にする。ガスってきて見通しが利かなくなると不安に感じる。天候は気分を左右する。肩の小屋に向かう途中で同伴者が足をつったので、湿布を張りしばらく休む。
3.北岳山頂は30人ほどの登山者でにぎわっていた。ガスっていて見通し効かず。写真を撮って早々に山頂を後にする。
4.北岳山荘は、大勢の人が受付待ちをしていて、受付が終わるまで1時間半ほどかかったのに驚いた。今日は金曜日で週末だけど平日なのに。この辺は昨日梅雨明けになったとバスの中で聞いたけど、梅雨明けを待っていた人がどっと山に押しかけてきたのだろうか。
後で山荘の人に聞いたら、定員150人のところ倍の300人の宿泊申込みがあったそうだ。そのため幅90cmの敷き布団に二人が割り当てられ、横になるのが精いっぱいで熟睡は出来なかった。でも布団の上に横になれるだけありがたいと思わねば。
山荘が混んでいるのは、外国人登山者の影響もありそうだ。台湾、韓国、中国の人らしい言葉を話している客を数多く見かけた。日本にとってはありがたいことです。
2日目-間ノ岳経由熊野平小屋まで-
1.宿泊者が300人にもなったので、朝食が遅れて6時頃に。出発も遅れ6時30分になってしまったので、農鳥岳経由で熊ノ平小屋に行く予定を変更して、間ノ岳から熊ノ平小屋に直行した。今日は穏やかな晴れで見通しが良く、山荘から間ノ岳までの稜線からは、遠くは北アルプス、中央アルプス、近くは南アルプス、八ヶ岳、奥秩父、富士山などの山々が見渡せた。また、この辺りは国土地理院の20万分の1図「甲府」に入るが、日本百名山17座がこの「甲府」の中にあり、1枚の地図の中で最多を誇るので、この辺りは日本百名山の一大展望所と言える。
2.間ノ岳山頂近くで、親鳥1羽と子鳥5羽のライチョウに出会った。小鳥はあちこち動き回っているが親鳥は、じっと動かず小鳥を見守っている。ほほえましい光景だ。昨日北岳山頂でもライチョウに出会ったが、ライチョウは数を減らつつあり先日テレビでこの辺りのライチョウの保護活動の様子を放映していた。無事に育ってほしいと思う。
3.間ノ岳から先は、初めて歩くコースなので気を張って歩く。三峰岳の下りは大きな岩石のガラ場で歩きにくく慎重に行く。三国平まで来ると、道の勾配が緩やかになり岩石から土が混じりの道になるので歩きやい。三国平から熊の平までの下り道は土道で草あり花あり、歩いていて気分がいい。熊の平小屋周辺も、沢水あり花あり樹木もありで2500mの高度があるとは思えない。里山の山小屋の雰囲気がある。また小屋の正面には西農鳥と農鳥岳がデンと構えているのもいい。ロケーションのすばらしい山小屋だ。小屋には11時35分着で今日の宿泊客受付1番に。午前中のうちに小屋に着いたのは初めてだと思う。この後ゆっくり過ごして身体を休めた。小屋の宿泊者は定員の8割程度だったろうか。ぐっすり眠れた。
3日目-塩見岳から三伏峠小屋まで-
1.外に出ると、農鳥岳が大きい。夜が明けたばかりだが、空は明るく晴天間違いないようだ。5時過ぎに小屋を出る。樹林帯の中の土道を行く。地図を見ると塩見岳までの登山道は、長野県と静岡県の県境の稜線に沿ってついているが、塩見岳直下までは稜線を外れて静岡県側に道がついている。登山道はところどころ稜線に顔を出している所があり、そこは南アの絶好の展望所になる。
2.新蛇抜山を過ぎた後の展望所で、男女のペアが離れて食事をしていた。女性に聞くと今朝熊の平小屋のキャンプ地を出た、これから塩見岳に向かうと言う。我々同様広河原から入ったと言う。関西弁だった。
3.間ノ岳から塩見岳までのコースを歩く登山者は少なく、逆コースを含めても出会ったのは昨日2組、今日は8組くらいだった。熊ノ平小屋と塩見小屋または山伏峠小屋を拠点にすることになるので、距離が長いのが難点なのだろうか。登山道は、塩見岳直下(北側南側ともに)以外は土交じりの歩きやすい登山道なので、もっと利用されてもいいと思う。
4.北荒川岳を過ぎたところに、土地の所有者 特殊東海製紙名で「ここでのキャンプを禁じる」という看板が立っていた。ここは国立公園内だから、指定地以外でのキャンプは禁じられているのだが、キャンプをする人間がいるからあえて禁止の看板を立てたのだろう。土地所有者としての努めを果たしている。
5.塩見岳が近づいてきて、稜線が登山道になり足場がガラ場に変わる。
塩見岳の北東稜線の取りつき部あたりが急こう配で足場が悪く、そこに男女の下山者が来ていたので慎重に足場を選ん進む。下山の方がいやらしい斜面だと思ったが、二人の下山者は苦労する様子もなく足を運んでいく。ベテラン登山者だった。難しい斜面はそこで終わった。北俣岳分岐の左前方に数名の人影が見えるが、その道の先に2865mの蝙蝠岳(コウモリダケ)がある。ネットや雑誌でときどき眼にする山だ。せっかくここまで来たのならと、行ってみたいと思わないでもないが、今日中に三伏峠小屋まで行き着かねばならずあきらめた。
6.小屋を出て6時間が過ぎたので、塩見岳山頂間近だったが昼食にする。山頂に近いので、東峰と西峰の2つのピークに人影が見える。さっきから見ているが、山頂の人影が絶えることはなかった。
7.昼食休憩から17分で東峰に到着。頂上の手前の岩石をどう登ろうか少し迷ったが、どうにかたどり着いた。東峰には若い夫婦と思われる男女がいたので、写真を撮ってもらう。19年ぶりの頂になるが、当時の記憶はあまりない。雨の中の間隙をぬって登ったのは覚えている。展望はなく山頂周辺しか見えなかった。それと比べれば今日の大展望は欲しいままである。好天に恵まれたことを感謝したい。
8.西峰に三角点があり、ここの標高3047mが塩見岳の標高になっている。東峰の方が3052mと高いのだが。この山は、北から見ると山頂まで緑色に見えるが、山頂は岩石に覆われていている。
登山中ずっと塩見岳を見続けていたし、周囲の展望も見飽きるくらい見て来たので、山頂の展望を楽しむ必要がないので、山頂には20分もいないで下山する。
9.塩見小屋への下山道は急勾配で大きい岩石がゴロゴロしているので、歩きにくく時間がかかった。塩見小屋は、建て替えられていたが全く同じ場所に前の小屋の基礎をそのまま使って作られていた。テント小屋があった場所にも新しい小屋が建っていた。大きさも以前の小屋と同じくらいだろうか。現在の小屋は完全予約制だと言う。
10.塩見小屋から三伏峠小屋までの道は、緩やかに下り-登り-下り-登り-下りとアップダウンが繰り返されるが、距離は長い。二度休憩を取って本谷山に着いてほっとしたが、ここからさらに三伏峠小屋まで1時間15分を要した。道は大部分が土道で比較的歩きやすい。
11.三伏峠小屋には、16時50分着。さっそく宿泊の申込をするが、食事は終わっていて同じ食事はないと言われ、別の食事を出してもらった。野菜のてんぷらというか精進揚げでおいしかった。長時間歩いた後の缶ビールはうまかった。
今日は日曜なので、宿泊者はさすがに少なかった。大部屋に10人くらいだったろうか。早めに就寝する。
4日目-下山-
1.今日は、コースタイムで2時間の下山なので、ゆっくり起きて準備する。外に出ると朝日がまぶしい。小屋の前で写真を撮って下山開始。小屋は標高2600mで、鳥倉登山口は標高1600mなので約1000mを下る。途中、2002年に4人で塩見岳に登った時の登山口 鹿塩温泉に下る塩川ルートの分岐点があったが、今は使われていないようで、通行止めになっていた。
2.この下山道は、樹林帯斜面を削って作った道なので木の根が道に露出していてよく滑る。また、木製の梯子が数多く掛けられていてその材木が滑る。気を付けていてもうっかり足を乗せてしまってこけるので、慎重に足を運ぶ。薄暗い樹林帯なので、全体に湿っぽいのも滑る一因かもしれない。
3.道の状態は終始同じ状態が続く。岩と木の根と梯子が多く滑りやすく歩きにくい道だ。こんな道を若い人はすいすい歩き、我々ロートルを追い抜いて行く。
半分以上下ったころ、昨日塩見に向かう途中の尾根で食事をしていた男女のペアが下って来たので、言葉を交わす。昨日は18時40分の頃三伏峠小屋に着いたという。かなりバテたとも。
4.鳥倉林道登山口には、2時間20分以上かかって到着し、この4日間の登山行程を終える。
20人ほどがバスを待っていた。マイカーで来た人はここからさらに駐車場まで40分ほど歩くことになる。8時50分頃に、登山客10人ほど乗せたバスが到着。バスは、予定時刻の9時10分に発車。
フォトギャラリー:23枚
装備・携行品
シャツ | アンダーウェア | ダウン・化繊綿ウェア | ロングパンツ | 靴下 | レインウェア |
登山靴 | バックパック | 水筒・テルモス | ヘッドランプ | 傘 | タオル |
帽子 | グローブ | サングラス | 着替え | 地図 | コンパス |
ノート・筆記用具 | 腕時計 | カメラ | 登山計画書(控え) | ナイフ | 修理用具 |
健康保険証 | ホイッスル | 医療品 | 熊鈴・ベアスプレー | 非常食 | 行動食 |
テーピングテープ | トレッキングポール | ライター | カップ |
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