行程・コース
この登山記録の行程
【1日目】
中房・燕岳登山口(06:15)・・・第2ベンチ[休憩 10分](07:20)・・・合戦小屋[休憩 20分](09:00)・・・燕山荘[休憩 10分](10:20)・・・燕岳[休憩 10分](10:49)・・・燕山荘[休憩 20分](11:10)・・・大下りの頭[休憩 10分](12:19)・・・切通岩(14:00)・・・大天荘[休憩 60分](14:52)・・・大天井岳[休憩 30分](16:00)・・・大天荘(16:35)
【2日目】
大天荘(06:48)・・・大天井ヒュッテ[休憩 10分](07:23)・・・ヒュッテ西岳[休憩 10分](09:30)・・・水俣乗越[休憩 10分](10:39)・・・水俣乗越分岐(11:44)・・・ババ平・・・槍沢ロッヂ[休憩 20分](12:30)・・・一ノ俣(13:20)・・・横尾[休憩 30分](14:10)・・・徳沢(15:40)
【3日目】
徳沢(07:00)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
合戦尾根の紅葉は、小屋から上でナナカマドが黄色から赤く色づき、紅葉が始まったばかりというところ。ハイマツの緑と相まって、とても綺麗でした。
大天井ヒュッテからビックリ平、西岳ヒュッテまでの縦走路は、ハイマツとところどころのナナカマドがアクセントがあり、稜線を綺麗に彩っていました。これから1週間程度が紅葉のピークなのでしょうね。
さて、シルバーウィークに有給休暇をプラスして、16日から22日までの1週間、北アルプス南部を満喫しようと計画しましたが、台風の影響が長引くことを嫌気して、18日に途中で下山しました。もともとは、中房温泉から入山して、表銀座から槍ヶ岳、穂高を目論んでいました。
【失敗その1】
食料を日数分持ち込んだので、ザックはパツンパツン。食料だけで重量は3キロを超え、ほぼ4キロ近く。これに水を加えると、軽く7キロ近くになって、しかもハイドレーションを詰め込む隙間すらなくなり、これが大失敗の元でした。
総重量は、20キロを軽く超えていました。
体力のあるうちは、合戦尾根の登りはなんでもありませんでした。しかし、稜線上の細かなアップダウンが疲労として徐々に蓄積していき、大天荘(大天井岳)への最後の登りは、完全に息が切れ、足がもたついていました。
過剰な荷物と体力不足。いえ、単に用意が不足していただけです。そぎ落とすのは難しいですね。
【失敗その2】
さらに悪いことには、ハイドレーションをつけなかったこと。
ちびりちびりと給水できず、ザックを降ろしてがぶ飲みするなど、身体に小さな負担を溜め込んでしまったのです。
【失敗その3】
大天井岳のテント場は、風が通り抜け、気温も低かった。
3シーズン用のシュラフ+エマージェンシーシートで防寒に努めたが、風でテントが冷やされるため、ダウンを着込まないと寒くて眠れなかった。
初日のテント泊でのちょっとした疲労回復不足からか、二日目の出発は遅くなるし、足取りも重かった。
【失敗その4】
天気予報では、17日の午後から天気が下り坂になり、しかも風速15メートルを超える風。翌18日は前線の通過による大荒れの天候、プラス台風の襲来。気象条件は悪くなる一方です。
出発が遅れたのにもかかわらず、昼までに槍に登り、しかも稜線にとどまることなく下山したほうがいいだろうと、無理な計画を立てて強行し、歩行ペースを速めてしまったこと。
【撤退背景と理由】
ヒュッテ西岳に到着したのは、9:30。コースタイムでヒュッテ大槍まで3時間10分。確実に1時近くになってしまいます。
天候はすでに荒れる兆候が出ていました。午後には雨が降り出しそうな気配で、槍ヶ岳山頂近くについても、眺望は期待できず、雨・風に打たれ、疲労困憊で下山もままならない状態になる可能性も想定されました。
長いハシゴを下り、少し登り返した時の体の重さ、鎖のあるガレ場を下る時に踏ん張りきれない状況が発生したことから、荷物と体力のバランスが良くないことを自覚し、そのまま続行することは危険と判断。水俣乗越でエスケープルートを下山することにしました。
最初から二泊三日の適正な荷物であれば、問題なく通過できたでしょう。
大荷物で行くなら、それなりの体力をつけておくべきでした。
【大満足の眺望】
すんなりと撤退できたのは、それまでの縦走で絶景を思う存分に堪能できたからでもあります。
常念山脈では、右手に裏銀座縦走路を眺めつつ、槍ヶ岳に向かって歩を進め、徐々に大きくなる大天井岳に突っ込んでいく感覚。振り返れば、燕岳はもちろん、立山、剱岳、針ノ木岳、鹿島槍ヶ岳、白馬岳まで見通せる眺望の良さ。
大天井ヒュッテからヒュッテ西岳までの縦走路は、右手に裏銀座縦走路、左手に常念山脈とその奥に富士山。高瀬ダム湖もしっかり見えました。少しずつ角度を変えて表情を変える、穂高連峰、北鎌尾根、東鎌尾根を間近で見た槍ヶ岳。すべての一コマがとても美しく、写真では残せないスケールの大きさに思わず笑みがこぼれました。
水俣乗越から大曲、ババ平を経て槍沢ロッジで大休憩。ニノ俣あたりで本降りの雨に遭遇し、傘をさして横尾までひたすら歩き、横尾で同じ縦走路を1日前に歩いていた熟年夫婦を少し談笑して、徳沢園でテント泊。翌朝雨の中を撤収して、上高地から東京行きのバスに乗り、下山しました。
徳沢園でもauの電波が入るので、バスの予約などがスムーズに行え、安心して一泊することができました。徳沢ロッジのお風呂もありがたかったです。
フォトギャラリー:30枚
合戦尾根の展望台の少し先の紅葉。ナナカマドが真っ赤でした。
合戦尾根の展望台の少し先から振り返ったところ。緑もあって、豊かな表情です。
燕岳山頂からの槍ヶ岳と笠ヶ岳。
燕岳山頂から来た燕岳方面の眺望。立山、剱岳、針ノ木岳、鹿島槍ヶ岳がしっかり見えます。鹿島槍の裏にあるのは白馬?五竜?
燕岳からこれから進む縦走路を見る。
大下りノ頭から、大天井岳を望む。
表銀座縦走路から裏銀座縦走路の眺望。こんな感じで、高曇りでしたがクリアな眺望を一日中楽しめました。歩くのがもったいないぐらいです。
1年前、三俣山荘から大天井岳を見た時どっしりしていい山だなぁと思ったのですが、表銀座縦走路からの迫力・存在感はハンパない。
頂上直下の長いトラバースが、しんどかった。
大天荘前のテント場からの槍・穂高の眺望。この角度も素晴らしい。
大天井岳頂上。360度の眺望に恵まれました。
翌日進む縦走路と槍・穂高。この道、贅沢すぎる道だなぁ。
針ノ木岳と高瀬ダム湖。
大天井岳の頂上から、立山、剱岳、針ノ木岳。一日中ずっと。見えていた。
歩いてきた、合戦尾根、常念山脈の縦走路。全部一望できるのがとってもいい。
この角度からの常念岳は、とっても厳つい。端正さなんてカケラもない。無骨で荒々しい。
常念山脈の縦走路は次の機会に。
二日目の朝。朝焼けがこんなにも鮮やかということは、天気が崩れるということ。
涸沢カールにスポットライト。
大天井ヒュッテから少し進んで振り返ると、紅葉に大天井岳。
17日午前中は、晴れ間があり、紅葉が鮮やかに光り輝きます。
双六、三俣蓮華岳、鷲羽岳の上空にも青空が。
ビックリ平からの裏銀座縦走路。
綺麗な青空です。ほんの束の間の出来事でした。
行く手には赤岩岳。ピンスポットの紅葉が鮮やかです。
全貌を表す、東鎌尾根。これ、登るのか。
赤岩岳。紅葉とハイマツの緑と青空。地面ですら美しい。
逆光でシルエットとなった常念の先に富士山も。
西岳付近も少しずつ紅葉が始まっています。
ほんの30分で曇天に。話によると午後1時にはガスが出たということなので、そのまま突っ込んでいても、眺望は望めなかっただろう。
ヒュッテ西岳のテント場はいい具合に紅葉しています。
装備・携行品
シャツ | アンダーウェア | ダウン・化繊綿ウェア | ロングパンツ | 靴下 | レインウェア |
登山靴 | バックパック | スタッフバック | スパッツ・ゲイター | 水筒・テルモス | ヘッドランプ |
傘 | タオル | 帽子 | グローブ | サングラス | 着替え |
地図 | コンパス | ノート・筆記用具 | 腕時計 | カメラ | 登山計画書(控え) |
ナイフ | 修理用具 | 健康保険証 | ホイッスル | 医療品 | 虫除け |
ロールペーパー | 非常食 | 行動食 | テーピングテープ | トレッキングポール | ストーブ |
燃料 | ライター | カップ | クッカー | カトラリー | |
【その他】 ヘルメット、モバイルバッテリー |
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