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二人で129歳、念願の白馬岳登頂

栂池自然園から白馬岳を往復( 北アルプス・御嶽山)

パーティ: 2人 (モーちゃん さん 、ほか1名)

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行程・コース

天候

初日:晴れ時々曇り、濃霧。2日目:晴れ時々曇り濃霧。3日目:晴れ時々曇り。4日目:晴れ。

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 車は、ゴンドラ駅栂池高原の駐車場に停めた。1日500円で4日分を前払い。満車の場合は、500m先の無料駐車場に入れることができる。ゴンドラとロープウェイを乗り継ぎ、栂池自然園へ向かった。ロープウエイが大変込み合い、乗車するまで30分かかった。ツアー観光客が大変多かったためだ。 栂池自然園を散策し、予約しておいた栂池ヒュッテに宿泊した。すぐ隣に栂池山荘有。登山口はトイレと栂池山荘の間にある。登山道の最新情報(白馬乗鞍岳雪渓の状態等)は栂池自然園ビジターセンター入り口の掲示板にある。

この登山記録の行程

20日栂池自然園散策。栂池ヒュッテ宿泊。
21日栂池ヒュッテ4:50…7:00天狗原・朝食7:30…白馬乗鞍岳…9:45白馬大池山荘(トイレ・給水)10:05…昼食…13:10小蓮華山13:20…14:10三国境14:15…15:25白馬岳15:45…16:00白馬山荘泊。
22日高山病の後遺症のため杓子岳・白馬鑓ヶ岳往復等を諦めて近辺を散策。
23日白馬山荘6:00…6:20白馬岳6:35…7:15三国境7:20…8:20小蓮華山8:30…10:42白馬大池山荘(昼食・トイレ)…白馬乗鞍岳…13:00天狗原13:10…14:00栂池自然園

コース

総距離
約19.4km
累積標高差
上り約1,661m
下り約1,661m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

 登山地図&計画マネージャー「ヤマタイム」を活用して、計画を立てました。日数と費用をかけてでも、確実に登頂できる方法を考えました。この時期は白馬大池山荘が大変込み合うこと(1畳あたり3人寝る)を考え、宿泊は栂池ヒュッテとしました。登頂の翌日に下山するのでは、体力が続かないと考え、白馬山荘に連泊しました。幸いなことに個室を予約できたので、ゆったりと休めることができました。稜線に出てからの雷雨は、逃げようがないので、16時までに山荘に入れるようにヒュッテを4時50分に出発しました。

 荷物を減量したことは言うまでもないが、朝食・昼食用のおにぎり弁当を2人分持ったため、これがかなり重かったです。昼食はパンにした方が良かったと反省しました。そのため、飲み水は白馬大池で補給することにして、二人分ペットボトル(650ml)2本に減らしました。軽アイゼンもヒュッテに置いていきました。着替えは下着だけを入れて出かけました。

 涼しいうちに天狗原に着き、おにぎりにパクつきましました。気合を入れて、乗鞍岳の壁に向かいました。雪渓は、大小入れて3か所。特に上部は40mくらいあったが、スプーンカット上のくぼみに足を入れて、難なく登りましした。

 白馬大池には、「ヤマタイム」の予定よりも30分も早く着いたので、高山植物を愛でました。白色のハクサンイチゲ・黄色のミヤマキンバイ・赤紫色のハクサンコザクラ等が咲いていて、夢中でシャッターを切りました。トイレを済ませ、おやつを食べ、ゆっくり休養しました。山荘のご配慮により黒タンクから飲み水を無料で補給し、ペットボトル3本を持って、まずは船越の頭に向かいました。雷鳥坂ではライチョウに出会いました。飛んだ姿も見たので、感激しました。

 気温がぐんぐんと上昇し、無風に寄りへばって来たので、何回も休憩しました。小蓮華山には13時近くに着きました。稜線に出ると、視界が広がり、何回も立ち止まっては妻と山座同定しました。ホソバツメクサ・ミヤマシオガマ・ウルップソウ・コマクサがあり、また、撮影に夢中になりました。登山道が水平になって来たので、のんびり稜線歩きを楽しみましだ。しかし、かなり下った三国境からの急坂には、苦しめられました。あそこが山頂だろうと気合を入れるとまだ先が見える、それを何回繰り返したことでしょう。

 やっと写真で見たことがあるきのこ型の風景指示盤が見えると、2人して、思わず、「やったー。白馬岳山頂だぞ!」と叫んでしまいました。新田次郎が著した「強力伝」を思い出し、この風景指示盤は約187キロもあり、巨石を3回に分けて背負って大雪渓を登った主人公小宮正作の姿が瞼に浮かびました。

 白馬岳山頂ではライチョウの雛が草に隠れていて、1mまで接近しても逃げず、まぶたを開けたり閉じたりしていました(昼寝?)。ライチョウは、一日で2箇所で目撃したのでした。これも大変うれしかったです。

 白馬山荘に1時間も早く着いたので、個室(2人用・広さ3畳ぐらい)に入るなり、布団を敷いて、寝てはいけないと思いつつ、疲労困憊のため、私は熟睡してしまいました。目が覚めると頭痛がして、吐き気がありました。しまった、高山病だと思いました。夕食が口に入らず、茶ばかり飲みました。妻は、座ったまま眠らず休養したので、高山病は回避できました。

 私は、体調が芳しくないので、熟睡ができないのです。何回も起きてはトイレへ行きました。翌日は、休養日にあてていて良かったと思いました。個室だったので、周りの人にも気兼ねすることなく、静かにトイレへ行けました。個室代2日分2人で計17、000円は高かったが奮発してよかったです。
 
 下山の日は、体調が戻り、5時に朝食をとり6時に出発しました。天候に恵まれ、360度山々が見渡せました。南には杓子岳・白馬鑓ヶ岳・鹿島槍ヶ岳等。西には剣岳・立山・薬師岳等。東には妙高山・火打山・雨飾山等。北には雪倉山・朝日岳等。満足したことは言うまでもありません。弾んだ気持ちで14時に栂池自然園へ戻りました。自然園の手前で、天狗山荘前に幕営した女性に追い越されました。聞いてみると同じ6時に出発したとのこと、若いっていいですね。

 今回は、長丁場となる登山コースであり、リスクはあったものの天候に恵まれ、夢をかなえることができて、大変うれしかったです。初めての高山病、自分の加齢を知らされたが、2人で140歳まで登ろうと誓い合いました。今回も思い出に残る山行になりました。

(参考にしていただきたいこと)
 ①携帯のバッテリーがなくなりました。気温が低いのに、電源を入れっぱなしにしていたためだと小屋のスタッフに言われました。オフにしておき、暖かい所に入れておくとよいそうです。白馬山荘内の急速充電器を使用(100円で20分間)。
②山荘内には、夏季診療所が開設されているので、体調が悪いときには躊躇せず受診した方が良いです。※帰宅数日後、受診すると、私の高山病は幼少期からの気管支喘息のためだと初めて知り、ショックを受けました。高い山(3.000m級)に登るときは携帯酸素を持参するよう医師より助言を受けました。その後、2,000mまでと制約され、雪山は禁止されてしまいました。
③山荘では、昼食をパン弁当にしてもらいました。パンが2つにソーセージ、ジュース等がついていました。軽いし、食べやすかったです。
④乗鞍岳の雪渓は、固定ロープやストックを使い、ゆっくりと下れば大丈夫です。もちろん、軽アイゼンやチェーンスパイクがあれば安全になります。
⑤「ヤマタイム」では、1.7倍の所要時間で予定を立ててみました。実際は、登り1.4倍下り1,3倍。休憩を含めて、上り約11時間下り約8時間。計画を上回ることができ、少しうれしかったです。


 

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フォトギャラリー:14枚

天狗原からが急登。白馬乗鞍岳には雪渓が残っています。長さ約40mの急斜面ですが、固定ロープが張ってあります。アイゼンを用意しなかったので、ストックを使い登りました。下りは、滑りましたので、慎重に足を運びました。

白馬乗鞍岳方面から撮影した白馬大池と白馬大池小屋です。池の青色と小屋の赤色そして雪の白色が映えました。

ハクサンシャクナゲは、乗鞍岳から白馬大池に向けてのハイマツの中に負けじと咲いていました。

雷鳥坂に生えていたチシマギキョウです。花の周りに特徴であるうすい毛が生えていました。

高山植物の女王、コマクサです。これは、雷鳥坂で撮影しました。この先、小蓮華岳から白馬岳にかけて、群生していました。

文字通り雷鳥坂でライチョウを発見!30m程飛びました。へえー、飛べるんだ。この後、白馬山頂近くでも、雛を見ました。この日は、2回も見ました。珍しい! うれしかったです。

ウルップソウが咲き残っています。三国境から白馬山頂にかけて、群生していました。稜線の強風に負けずに、きれいな花を咲かせていました。

念願だった白馬岳山頂に到着。円筒形の風景指示盤が見えた時には、「やったー。」と叫んでしまいました。新田次郎が著した「強力伝」を思い出し、約187キロもある巨石を背負い、大雪渓を登った主人公小宮正作の姿が瞼に浮かびました。

翌朝白馬山荘前から見た剣岳(右)と立山(左)です。早朝の雲海の上に浮かんでいました。

帰路の白馬岳から見た杓子岳と白馬鑓ヶ岳です。大きくて、存在感がありました。

小蓮華岳から見た白馬岳です。白馬山頂から1時間45分間でこんなに歩いたのです。

白馬大池から振り返って眺めた、右端のピークが小蓮華岳です。標高差が大きいです。登りは、急登と暑さに苦しんで3時間25分。でも下りは楽々と1時間45分間でした。

白馬大池の雪形を「狐の嫁入り」と私は勝手に名付けました。左奥が手をつき頭を下げているお嫁さん、中央が挨拶している狐のお父さん、後ろはお母さんと見ました。こんな想像はいかがですか?

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装備・携行品

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登った山

小蓮華山

小蓮華山

2,766m

白馬岳

白馬岳

2,932m

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