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南アルプス仙丈・甲斐駒

仙丈ヶ岳( 南アルプス)

パーティ: 5人 (よおいち さん 、ほか4名)

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行程・コース

天候

12/3-01/02 晴れ

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 中央道伊那ICー戸台口駐車場

この登山記録の行程

12/30: 06:47戸台駐車場-09:44丹渓山荘-12:05大平小屋-12:28こもれび荘
7H21min,12.3km
12/31: 06:02小屋発-8:31双児山、9:55駒津峰、10:23六方石-11:38甲斐駒ケ岳山頂-13:13駒津峰-13:56仙水峠-14:25北沢小屋-14:47長衛小屋-15:12こもれび荘 9h39min,10.1km 標高2058-2967
01/01: 06:12小屋発-08:04五合目大滝頭-09:37小仙丈ヶ岳-11:56こもれび荘
5H51min,7.1km 標高2058-2875
01/02: 05:56小屋発-07:15丹渓山荘-09:35戸台駐車場
4H02min,11.6km

コース

総距離
約38.9km
累積標高差
上り約3,887m
下り約3,887m
コースタイム
標準23時間45
自己29時間12
倍率1.23

高低図

標準タイム比較グラフ

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登山記録

行動記録・感想・メモ

2017.01.01南アルプスの女王・仙丈ヶ岳
「ザク、ザク、ザク、ザク」雪を踏みながら小千丈尾根の樹林帯を進む。「ザク、ザク、ザク、ザク、ザク、ザク」靴が喜んでいる。パーティの他のメンバーはスポルティバだが私のはSCARPA。この山行が決まり(初めての)冬靴を買いに行ったが、あまりに幅広の足に合うのはコレしかなかった。その後,平地で5日,皿倉2回,福智2回コイツはトレーニングでアスファルトや土・岩の上ばかりをあるされていた。いまは雪であそぶ子犬のようだ。

 山にはレンタカーで28日夜戸台駐車場に入りその日はテン泊。翌朝出発し北沢峠へ向かったが河原歩きでは全く積雪がなたった。こもれび山荘周囲で積雪は確認済みだっただが、靴に早く雪を踏ませてやりたかった。昨日は甲斐駒。風が少なく絶好の天候だった。六方石から山頂まで氷の張り付いた岩にアイゼンの爪を掛けながら或いは雪氷に蹴り込みながら岩場に若干ビビりながら必死に登ったが足が重くなった。気合で登り続け甲斐駒ケ岳登頂を果たした。テクニカルな岩場の急登をこなし山頂からの眺望を堪能した私は翌日の仙丈ヶ岳山頂でさらに素晴らしい絶景に思いを馳せ小屋で焼酎を浴び休んだ。

 5合目大滝頭から小千丈尾根を少し登ると森を抜け視界が開けた。先頭のO村氏「アイゼンつけよう」の一言で皆がアイゼンの装着に取り掛かる。私は初心者なのでいつも少し焦りながらそそくさと用意し始めた。思いのほかスムーズに装着できたのでほっと周囲を見渡すと絶景が広がっていた。右はあたまを白くした中央アルプス、背後には昨日登った甲斐駒、そして左には富士と北岳が見守っていた。写真を撮らずにはいられなかった。(しかし私がこの時やるべきことはシャツをしゃんと入れ直しゴーグルのバンド調整しフードをしっかりかぶりファスナーをしっかり締めるめる事だった)森林限界を越え風が強くなってきたので準備でき次第出発。右からの強風に時折煽られながら歩を進めてゆく。ペツルの12本を装着したSCARPAはもはや子犬どころではなく、さながらそりを引いたシベリアンハスキーよろしく雪面に喰らい付きガウガウ言いながら登ってゆく。
 風はさらに強くなり25m-40mほどだったろうか。稜線に出てから約250mで何度かの突風が私の前を行っていたまりりんを煽おり2-3歩ラインを外れた。少し前から最後尾の岳さんがマリリンの左後方から距離を詰めていた。私のすぐ後ろのヒデさんも距離を詰めてきている。先頭のO村さんが少し戻ってきて 「ロープある?!」。もちろん持ってきてはいるのだが...。「はい」「ロープ出して」。ロープが必要な状況は想像していたが、ちゃんとできるだろうか?ロープはザックの底にある。私はピケッルを雪面深くさしザックをおろしザックが飛ばないようにおさえファスナーをあけロープを出しO村さんに渡し、マリリンは腰をブーリンで結んだ。私は分厚い手袋をしたままファスナーがなかなか閉まらないザックと格闘中。担いでもウエストバックルが嵌らない。「間入って!!」O村氏もうスタートしている。「間入って!!」やっとバックルがしまった。いそいで中間部にはいり、たすきにしていたスリングにビナを介してロープを掛け、さらに手に持った。結びをつくる余裕がなかった。勾配は急になり風はやまない。ピッケルを突き刺し必死に前に進む。ピッケルの抜いた穴から淡いブルーの光が見え「ブルーアイスってこんなかんじなのか?」などと考えていると腰のあたりに冷たさを感じる。シャツがはみ出たようだ。かぶっていたフードが外れた。襟のファスナーをしっかり締めてなかったのだ。しかし止まってはいられない。視界の上の端でO村しがこちらを向いてロープを手繰っている。私もなんとか追いつくと正面に仙丈へ続くはるかなトレースが一瞬見えた。一緒にロープを手繰った。取り敢えず平らな場所に着いたようだ。まりりんたちも上がってきたのでロープをまとめてようとしてふと横を見ると富士山、北岳、間ノ岳の123トリオが存在感をもってそこにあった。しばらく見入っていただろうか?と突然それは来た。「ここまでにしよう」ひどくなる強風とはるかに続く登りを勘案し下山が決まったのだ。
中止が決まってちょっとほっとしたと思う。あらためて前方に目を向けると白い女王はどこまでも白く、美しくそして厳しく存在していた。「勇気がある者よ、また我のもとに挑むがよい」そんな風に言われている気がした。
今回雪山に初挑戦してすっかりはまってしまった感じだが、悪天候の厳しさを体験したわけではないし、トレーニングも必要、装備にも費用がかかるなど困難はたくさんあるが、やっぱり登山志す者ならいつかはーーーここからは工藤夕貴風にーーーー「雪山に登ってみませんか?もしかししたらあなたのさがしものもそこに・・・・」(。・ ω<)ゞてへぺろ♡
あとがき
こうしてよおいちの雪山デビューは終始好天に恵まれ無事果たせることができました。岳さん、O村氏、ヒデさん、まりりん、みんなのおかげです。また事前のトレーニングでも雪山道具の出会いも、山行前に装備をもちより相互確認をしたこともすべて楽しい思い出。冬靴購入時にラリーの店長に言われた「雪山へ行けば、今までの登山や経験がすべて雪山の為に準備だったと感じるよ」の言葉は実際そのものでした。
今回はよおいちとまりりんが初心者という事もあり山小屋利用の山行でしたが、こもれび山荘はとても暖かく食事も美味しくて快適でした。大晦日には山岳シンガーによるイベントがあってたのしく過ごしました。小屋の支配人をはじめスタッフさんの熱意で支えられているのだなぁと感じた。

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装備・携行品

登山靴 バックパック タオル 帽子 グローブ サングラス
着替え 地図 コンパス ノート・筆記用具 腕時計 カメラ
登山計画書(控え) ナイフ 修理用具 健康保険証 ホイッスル 医療品
ロールペーパー 非常食 行動食 テーピングテープ トレッキングポール GPS機器
シュラフ シュラフカバー スリーピングマット ストーブ 燃料 ライター
カップ クッカー カトラリー アウターウェア オーバーパンツ オーバーグローブ
雪山用登山靴 アイゼン ピッケル ゴーグル エイト環・ATC カラビナ
安全環付きカラビナ ビレイデバイス ハーネス
【その他】 メリノシャツ、アンダー上下、ソックス、ソックス予備、防水スタッフバック、クロコゲイター、山専ボトル900、キャップランプ、キャップランプ予備、単4電池x3p、ダウンインナー、ダウンズボン、

補助ロープ8mm×20M、スリング60・120cm、つまみ(天ぷら・いわし干物)ウィスキー、

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登った山

甲斐駒ヶ岳

甲斐駒ヶ岳

2,966m

駒津峰

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2,752m

双児山

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2,649m

仙丈ヶ岳

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3,033m

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