行程・コース
この登山記録の行程
玄倉(04:00)・・・雨山橋(05:50)・・・ゲート(06:05)・・・熊木沢出合(06:30)・・・蛭ヶ岳[休憩 30分](10:30)・・・熊木沢出合(13:15)・・・ゲート(13:40)・・・雨山橋(14:00)・・・玄倉(15:40)
高低図
標準タイム比較グラフ
登山記録
行動記録・感想・メモ
蛭ヶ岳の南尾根をピストンしました。
廃道となっているのは重々承知ですが、なぜかヤマケイオンラインではコースタイムも設定されており、本当に熊木沢出合から3時間弱で蛭ヶ岳に登頂できるならと行ってみました。
熊木沢出合までは玄倉林道を自転車で進む!という荒業も使えますしね。
で実測はと言いますと、
■登り
熊木沢出合-南尾根取付 1:40
南尾根取付-蛭ヶ岳山頂 2:20
■下り
蛭ヶ岳山頂-南尾根取付 1:20
南尾根取付-熊木沢出合 1:00
登りに4時間、下りに2時間20分要しました。
対してヤマケイオンライン版のCTは、登りが合わせて2:45、下りが同じく2:00です。
んー、玄倉林道を含めると蛭ヶ岳への最短にはなりそうにないですね。
南尾根は聞きしに勝る角度でした。取付から三点確保で無理矢理登ります。途中一息つける所もありましたが、中盤以降は浮石・枯れ枝に加えて昨日か一昨日に降った雪が場所によっては20cm近く積もっていました。
凍結程度と踏んでチェーンスパイクを採用した自分には、いきなり難易度が上がりました。
また、南尾根の道の状況ですが、雪もあり、ほぼ登山道の確認はできませんでした。
ごくたまにジグザグルート跡みたいなものを感じましたが、かつてのボッカルートとはにわかに信じ難かったです。
とにかくなりふり構わず尾根を登る。岩が来ようが巨木が来ようが四肢を駆使して尾根を登る。
逆に言うと迷いようのないルートでした。
テープは全部で6~7枚確認できました。標識は熊木沢を合わせてほぼゼロです。矢印はひとつふたつあったかと思います。
なお今回は使う場面がないだろうとトレッキングポールを置いていき、代わりにヘルメットとピッケルを持っていきましたが、これは大正解でした。
ピッケルは杖に非ず、腕の拡張版であることが理解できました。
再びこのルートを登るなら、真夏でもピッケル持って行きますね。
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(追記)
ヤマケイオンラインの地図には以下の説明があります。
「主要な山の紹介は、小社刊・山溪カラー名鑑『日本の山1000』での紹介文(98年刊)を元に、当サイトのために最新版に加筆・修正しています。
その内容については、誤解や虚偽のないものであるよう努めていますが、登山道の新設・廃道、山小屋の閉鎖などの経年変化や、登山道の崩落、橋の流失などの一時的な変化によって、記載された状況が変わっていたり、解釈に見解の相違が生じることがあります」
熊木沢での二つ目の堰堤(熊木沢第1号)完成は平成11年(1999年)ですので、それが掲載されていない理由でしょう。
ご参考まで。
フォトギャラリー:68枚
4:00スタートです。ゲートが更に手前に設置されて、熊木ダムは秘境になりつつあります。
砕石業者さん。煌々とした電灯は貴重な光源です。
道中数えるほどしかない分岐のひとつです。
かつてのメインゲートです。クマ出没、ユーシンロッジ休業中、崩落など情報てんこもりです。
ヘッドライトなしでは通れない新青崩隧道。
最初から装着しているので問題ありません。
今夜も月明かりと共に。
5時頃まではシカの鳴き声が響き続け、白み始めてからはヒバリ、ウグイス、シジュウカラなどが鳴き始めました。
山神峠への廃道分岐。
入口でこれでは近づけませんね……。
雨山峠分岐。なかなかの角度です。
ユーシンロッジ分岐。帰りに寄る事にします。
沢沿いは寒いです。水溜りが凍っていました。
熊木沢出合に着きました。汗冷えがしてきたのでソフトシェルを脱ぎ、山シャツだけにしました。
分岐に蛭ヶ岳の名前はありませんが、塔ノ岳方面もなかなかの悪路(落石)状態だとか。
有名な梯子。ネット情報と梯子の位置が変わっていました。
ロープでがっちり固めて貰っています。
丸太橋でも箒杉沢を渡れそうですが
敬意を表して梯子を登ります。
熊木沢に出ると、すぐに最初の堰堤が見えます。
振り返ると熊木ダム。
前を向くと蛭ちゃんが!
本当に登れるのコレ……?
廃林道を進みますが、相当な落石です。
堰堤は林道に沿って左岸からまきますが、車道でもあった証が残ります。
道はこんな状態ですが。
二つ目の堰堤。これも左岸からまきます。
ヤマケイオンラインの地図にはなぜか書かれていません。
すぐに右岸に移ります。
前日の夜中にも降雨があったことを確認していますが、水量は特に多くありませんでした。
右岸の林道崩落箇所。渡ってすぐ林道を歩いてきた場合は、ここの手前で一旦河原に降ります。
林道へ戻ります。
崩落箇所を抜けて尚もかつての林道を進みます。
熊木沢が東西の沢に分岐する箇所の、西沢右岸の注意看板。「危険のため通行止」は読めますが、西沢遡上を指しているのでしょうか。
赤バン広場に出ました。
誰が呼んだかドミノ堰堤。
林道はこの工事車両のためのものだったのかも知れません。⇒堰堤の工事の度に林道が延長されている様子が空中写真からわかりました。西沢は67年当時は細い沢でしたが、77年の写真では大崩落しています。
赤バン広場から堰堤を越えず、沿って渡ります。
沿う堰堤は西沢第9号です。
この辺りから登り始めましょうか。
無理矢理登って10分でこの高さです。
ピッケル大正解の理由がこれです。
木や根にフックさせてもらってよじ登っていきました。
今回は一本道ですが、やっぱりテープは心強いです。
一息つける場所です。動物の足跡しかありません。
臼ヶ岳が見え始めました。
臼ヶ岳1460m、蛭ヶ岳1672.7m。まだまだ先は長いです。
更に登ると檜洞丸と富士山の頭が見え始めました。
雪の下が土なのか落ち葉なのか岩なのか。
焦ったら負けです。
歩いてきた熊木沢が見えてきました。
富士山に加え同角の頭、愛鷹山、南アルプスも見えてきました。
臼ヶ岳からは蛭ヶ岳への稜線も見えます。
右に行こうか左にしよか。
頂上近くでまた斜度が上がります。
お助けロープは雪の中。
樹が減って、最後のノイバラアーチです。
ノイバラ帯はスピード勝負、ゆっくりしているとどんどん刺さってきます。
やっと着きました。
登った瞬間は山頂独り占め。
三度目の蛭ヶ岳です。
お昼を食べながらピストンに挑むかエスケープするか考えます。
天気もいいですし、予定通りピストンにします。
自分の踏み跡をトレースするのでそこは楽です。
熊木沢。右岸に林道が見えます。
下りは登りでは見えなかった景色が広がっていいですね。
重い雪に難儀しながらもどんどん降ります。
赤バン広場が見えてきました。
何とか降りきることができました。
廃林道途中の電力設備。
堰堤工事の現場詰め所に使用したのでしょうか。
帰り道にみつけた矢印です。
行きは河原を歩いたので出会いませんでした。
熊木沢出合まで戻りました。
帰りは丸太橋に敬意を表してこちらを渡ります。
熊木ダムのユーシンブルー。
玄倉林道を帰ります。帰りも11km。
日帰り登山のアプローチにしては長いですよねえ……。
ユーシンロッジに寄りました。
玄倉ダム手前の小さな滝。
玄倉ダム。無骨でかっこいいです。
落石の威力。路面がきれいなのには頭が下がります。
落石覆い。落石はねかな?頑張ってますが結構な量ですね。
ミツマタを愛でる余裕が出てきました。
丹沢湖まで戻って無事全行程終了です。
今回も楽しかった!
おみやげに丹沢猪の味噌煮カンヅメ。
生産者を見ると中身は道産子っぽいのですが、絵が可愛いので問題ありません。
記録として載せますが、取り扱いは自己責任でお願いします。すみません。
こちらも記録として載せますが、取り扱いは自己責任でお願いします。ご了承ください。
装備・携行品
シャツ | アンダーウェア | ダウン・化繊綿ウェア | ロングパンツ | 靴下 | レインウェア |
登山靴 | バックパック | スタッフバック | スパッツ・ゲイター | 水筒・テルモス | ヘッドランプ |
タオル | 帽子 | グローブ | 着替え | 地図 | コンパス |
ノート・筆記用具 | 腕時計 | カメラ | 登山計画書(控え) | ナイフ | 修理用具 |
ツエルト | 健康保険証 | ホイッスル | 医療品 | 熊鈴・ベアスプレー | ロールペーパー |
非常食 | 行動食 | テーピングテープ | 軽アイゼン | ストーブ | 燃料 |
ライター | カップ | クッカー | ローソク・ランタン | バラクラバ | ピッケル |
カラビナ | ヘルメット | ||||
【その他】 風速計。 ザック重量18kg |
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