山岳防災気象予報士・大矢康裕氏、日本気象予報士会の木村賞受賞!
本サイトの連載でおなじみの、山岳防災気象予報士の大矢康裕氏が、2021年6月19日に実施された日本気象予報士会の総会で、日本気象予報士会 木村賞を受賞した。なお、大矢氏は2017年には同会の石井賞も受賞しており、日本気象予報士会の3つある賞のうち2つを獲得したことになる。
木村賞とは、優れた気象研究成果に対して表彰するもの。今回、大矢氏の受賞の決め手となったのは、気象予報士会の研究成果発表会で行った2019年の台風19号の研究成果に加え、「JRA-55(気象庁55年再解析データ)」による過去の遭難事故の気象解析という、新しい研究分野を開拓したことが高く評価された。
JRA-55は、本サイトでの連載では何度も登場しているテーマで、このデータを用いて日本山岳遭難史に残るような1963年薬師岳遭難事故や1989年立山中高年大量遭難事故などを解析、当時の技術では知り得なかったことを今の技術でデータ解析して、重大な山岳遭難の要因を明らかにしている。
その貴重な内容については、改めてコラム記事を確認してほしい。
受賞について、大矢氏は「恩師の岐阜大学の吉野先生も、我がことのように喜んでおられました。山と溪谷社さんとのご縁もこの受賞につながったと感謝いたします」とコメントしている。
なお、大矢氏の書籍が弊社より9月に刊行予定。詳細は決定次第、随時本サイトでも紹介していく。