宮之浦岳・縄文杉 | 屋久島ガイド協会

降雪が続き厳しい雪山へ変貌しました。稜線では積雪が1mを越えたり吹雪になることもあります。入山は冬山装備を整えご来島ください。

ヒカンザクラ(2016.01.27 屋久島ガイド協会 )
ヒカンザクラ(2016.01.27 屋久島ガイド協会 )
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天気・気温

01/19(火) ●宮之浦岳(標高1936m)
1月13日 天気:雪 山頂の気温:-2℃(11:00 標高約1,936m) 風:北西の強風 登山者数:7名
●縄文杉コース(標高600~1300m)
1月16日 天気:曇り 縄文杉デッキの気温:3℃(標高約1,300m) 風:無風 登山者数:26名
●白谷雲水峡(標高600~1070m)
1月15日 天気:小雨 苔むす森の気温:6℃(12:20 標高850m) 風:無風 登山者数:約50名
●黒味岳(1831m)
1月17日 天気:雨 山頂の気温:0℃ (8:00 標高約1831m) 風:北西の強風 登山者数:1名
●蛇之口滝(500m)
1月19日 天気:霰 蛇之口滝の気温:7℃ (12:30 標高約500m) 風:北西の風 登山者数:3名
鹿児島市の天気予報
明日
雨時々曇
23℃
19℃
明後日
雨時々曇
21℃
18℃
日本気象協会提供 2024年4月20日 4:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

この冬は全国的に暖冬となっていましたが、先週の後半から屋久島は例年並みの冷え込みとなりました。
山間部では1月13日以降降雪が続いており、厳しい雪山へと変貌しました。

西高東低の冬型の気圧配置になると、屋久島の奥岳稜線では北西の冷たい強風が吹き、吹雪となることがあります。
宮之浦岳山頂付近では積雪2mに達する年もあり、本格的な冬山になります。
標高1300mの縄文杉付近でも雪が1m近く積もることもあり、南国のイメージで挑むと大変なことになります。
岩や木道が凍結している事もあり、軽アイゼンやスパイク、防寒着等、しっかりと冬山装備を整えてからご来島ください。

厳しくも美しい冬季の山、タイミングよく稜線を歩けると、海老の尻尾という現象を見ることができます。
空気中の雪や氷が、樹木や岩の風上側へ向かって羽毛状に成長したものです。樹木に付いたものが更に成長すると樹氷になります。
花崗岩表面の凹凸に細かく海老の尻尾がついた様は見事です。

海老の尻尾が発達するときは風も強く、風速1mに対して体感気温は1度下がります。
冬山が創り出す見事なアート、装備もしっかり整えて鑑賞しましょう。

1月19日現在の日の出は07:15、日の入りは17:43です。

登山道の状況

●(縄文杉ルート)
・縄文杉ルートでは、新しいデッキを作るための工事が進められています。工事に伴い、登山道の一部変更がありますので、現場の表示に従ってください。
既存デッキからはこれまで通り縄文杉を見ることができます。工事期間は2016年3月31日までを予定しています。

・12月1日より来年2月29日まで、荒川登山口までの一般車車両乗り入れが可能です。荒川登山口は駐車スペースが非常に少なく、場合によっては路上駐車をすることになります。
大型バスの乗り入れもあるため、通行の妨げにならないよう充分配慮して駐車して下さい。また積雪、凍結などの場合は車両通行止めになることもあります。

詳しくは、屋久島山岳部車両運行対策協議会で確認できます。→http://www.yakushima-town.jp/sangaku-syaryou/
屋久島の道路通行規制情報はこちら→http://www2.pref.kagoshima.jp/dourokisei/cgi-bin/mapframe.cgi?num=yakushima

●(縦走ルート)
・現在、新高塚避難小屋の付帯トイレは使用可能です。
・積雪、凍結、暴風の恐れがあります。特に投石平付近は強風の吹きやすい場所です。積雪は数mに及ぶことがあります。
 初心者の安易な入山は控えて下さい。6本爪以上のアイゼンやチェーンスパイク、ピッケル等、天気予報を確認して必要に応じた雪山装備を準備してください。

登山装備

・標高や風雨など天候によっては体感温度は低くなります。衣類は速乾用素材、防水、防寒、防風の装備をしっかりと用意して下さい。
・屋久島での登山は予想以上に行動時間がかかることがありますので、日帰り登山でもヘッドライトは必須です。
・登山中、混雑時やトイレ設備の故障などに備え、携帯トイレを持参することをお勧めしています。縦走ルートでは必ずお持ちください。携帯トイレは島内でも販売しております。

注意点

・着替え、防寒着をしっかりと用意し、登山中の体調管理に十分気をつけましょう。
・避難小屋でネズミの被害が出ています。食料やゴミ類は、密閉容器に入れたり、壁に吊るしておくなど、管理に気をつけましょう。
・屋久島では、登山グッズレンタルショップのほか幾つかのホテル、エコツアー会社などで登山グッズのレンタルを行っています。装備に不安のある方はご利用ください。

お知らせ

登山道、周辺の状況など詳しい情報につきましては、株式会社屋久島ガイド協会(0997-49-4191)までお気軽にお問い合わせ下さい。

昨年の今頃の様子は?

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屋久島ガイド協会周辺の過去の様子

  • 縄文杉ルートのトロッコ道沿いに咲くマムシグサ
  • アオモジ
  • ヒサカキ
  • ヤクシマオナガカエデの新芽
  • ヤクシマオナガカエデの新緑
  • ヤクシマゴケ
  • 隣の種子島宇宙センターから打ち上げられたH3ロケット 屋久島から見えました
  • ヤクシマゴケ
  • 春を告げるサツマイナモリの花
  • 桜とモッチョム岳
  • 冬の苔むす森。森の中は雪の白さで普段より明るく感じます。
  • スギバゴケの仲間

屋久島ガイド協会

電話番号:
0997-49-4191
連絡先住所:
〒891-4207 鹿児島県熊毛郡屋久島町1436-56

地図で見る
http://www.yakushima-guide.com/

施設の詳細を見る

関連する山

鹿児島県 / 大隈諸島 屋久島

宮之浦岳 標高 1,936m

 屋久島のほぼ中央に位置し、九州の最高峰。山体は四万十層の基盤岩に貫入した花崗岩で、山容は女性的である。  屋久島は九州本土最南端の佐多岬から70kmの黒潮洗う中にある。南北25km、東西27km、周囲わずか105kmのハート型をしたこの島には、1500m以上の高峰が11座、1000mを超える山が30座以上もあり、洋上のアルプスである。  海岸線からは、宮之浦岳などの高峰は見ることができないので、奥岳とも呼ばれ、これらを囲む前衛の峰を前岳と呼ぶ。また、宮之浦岳、永田岳、黒味岳を三岳(みたけ)、または御岳と呼び、翁岳、安房岳(あんぼうだけ)、投石岳(なげしだけ)、筑紫岳(ちくしだけ)を含めて八重岳とも呼んでいる。  屋久島の骨格をなす山々の稜線は、宮之浦岳からほぼ四方に延びる。全山花崗岩からなり、山頂近くは風化、浸食された奇岩、怪石が多い。一帯は低いヤクザサに覆われ、矮小化したヤクシマシャクナゲが点在し、花期の6月上旬には登山者の目を楽しませてくれる。  豊富な雨量により渓谷も発達し、山肌を深く浸食しながら島の中央から無数の河川が海に注ぐ。宮之浦岳を源流とする宮之浦川、小揚子川、安房川などは日本有数の峻険な谷である。  山頂西側の花崗岩の割れ目には、彦火火出見尊(ひこほほでみのみこと)を祭る宝珠大権現の社があり、宮之浦にある益枚(やく)神社の奥宮として、古くから島民の岳参り信仰の中心となった。春は日帰りで五穀豊穣、国家安穏、延命息災を祈願し、秋は大願成就のため2泊3日で参詣した。必ず各集落から参拝し、女人禁制で登られていた。  昭和40年代まで安房川中流域小杉谷を中心に、伐採が盛んに行われた。島の南東の安房集落から小杉谷まで軌道が敷かれ、トロッコによって屋久杉を運搬していた。現在では輸送手段がトラックに変わり、島の四周に林道が延び、これを利用した登山コースが多い。  花崗岩の山頂からの展望は抜群。島とは思えない雄大なスケールで、島の山岳はもとより、晴天時には遠く九州本土佐田岬や開聞岳、口永良部(くちのえらぶ)島、種子島も浮かんで見える。  島の中央宮之浦岳への登山道は四方に拓かれ、代表的なコースは、楠川―小杉谷―縄文杉を眺め、宮之浦岳まで約20km、12時間。永田―鹿之沢―永田岳―宮之浦岳は約14km、9時間。他に栗生―花山歩道―鹿之沢。湯泊―湯泊歩道―花之江河(はなのえごう)―宮之浦岳。尾之間―尾之間歩道―花之江河。屋久杉ランド―安房歩道―花之江河などがあるが、一般日帰りコースは、淀川登山口(よどごうとざんぐち)―花之江河―宮之浦岳、約8km、所要5時間などである。山小屋は淀川、石塚、鹿之沢、高塚にある。

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