大雪山・旭岳 | 旭岳ビジターセンター

朝方晴れて温泉街から旭岳が見えましたが、その後軽くて細かい雪が降ってきました。ロープウェイは3月から営業時間が延びました。

ついにエゾノリュウキンカが咲き始めているのが確認できました。(2016.03.28 旭岳ビジターセンター)
ついにエゾノリュウキンカが咲き始めているのが確認できました。(2016.03.28 旭岳ビジターセンター)
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天気・気温

03/04(金) 姿見駅(ロープウェイの上の駅=標高1600m) 15:00 曇 気温-14℃ 北西の風9m 積雪230cm 視界不良
ビジターセンター(旭岳温泉街)朝は晴れ。16:00雪 気温-12℃ 積雪200cm
旭川市の天気予報
明日
晴時々曇
25℃
7℃
明後日
晴一時雨
17℃
7℃
日本気象協会提供 2024年4月26日 4:00発表
帯広市の天気予報
明日
晴時々曇
30℃
9℃
明後日
晴時々曇
23℃
10℃
日本気象協会提供 2024年4月26日 4:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

今朝は晴れて、温泉街から旭岳も見えました゛か、16時は結構な降雪となり、ロープウェイの鉄塔が霞むほど降っています。軽く細かい雪質です。今日の夜半頃まで降りそうなので明日以降のスキーが楽しみです。
日曜・月曜はかなりの高温が予想されています。
3月も半ばを過ぎると、日中の気温が-2~-3℃以上になる日が多くなります。
このところきれいな雪の結晶を観察しています。
3/3は上空には案外温かい空気があったようで、午前中は細かいほぼ六角形で枝の少ない結晶に非常に薄い広幅六花や骸晶がまじりましたが、夕方には寒い日に多い不規則に立体的に枝を伸ばす、非常に細かい雪になりました。
日中の気温が上がると融けてしまうので、顕微鏡での結晶観察は難しくなります。

旭岳ロープウェイは、3月から営業時間が伸びましたが、旭岳ロープウェイに乗って滑る人は1~2月期に比べ、落ち着いて来たようです。昨日もあまり臨時便は出ず、欧米や、オーストラリア・ニュージーランドの人がめっきり減りました。

スキーコースをテントやシュラフを担いで登ってくる人がいます。昨日は2月中ごろにも姿見駅近くでお会いした地元出身の登山者と出会いました。今回も裏旭でテント泊し、層雲峡に向かう予定だそうです。「いちど登って終りではなく、尾根のひとつ一つを視界が悪くても判る位にしたい」そうです。ムリせず、一歩一歩自分の行ける範囲を広げていこうという姿勢は、安全に冬山を楽しむ必須条件ではないかと思いました。

旭岳温泉の積雪は約2m。駅の近くのアズマヤはすっかり埋もれたかと思いきや、数日前の強風でむしろ周りの雪が吹き飛ばされていました。なんだか丸くて、ちょうど上から降りやすそうな斜面になっていますが、年数の経った建物ですから、中に入ったりするのは控えた方が良いでしょう。また、これから暖かくなってくると、屋根からの落雪にもお気を付け下さい。

3/2は前日までの猛吹雪も落ち着き、午前中は日差しも出ておりました。
午後からはまた旭岳らしい綺麗な雪の結晶も舞い降りてくる時間となりました。
日照時間も伸びて、着実に春は近づいて来ております。

3/1はスザマジイ吹雪。旭岳ロープウェイは40m/sの強風で運休となりました。(ふつう18mを越えると運休)
旭岳温泉も、吹雪でホワイトアウトしました。風が強過ぎてセンターの正面入り口を開けられないので、横の入り口をご利用して頂いたほどです。昼を過ぎてもしばらくは非常に強い風が吹きました。
自動車の運転も、前が全く見えなかったり、吹き溜まりや風にハンドルを取られたり、路面もツルツルに磨かれた滑りやすかったり、相当の注意が必要な状態です。天気の悪い時にはまだまだ注意下さい。

●旭岳温泉の天候
3/3 朝は晴れ、16:00雪 気温-12℃ 積雪200cm
3/2 午前中晴れ 午後は雪 最低気温-20℃
3/1 吹雪

登山道の状況

旭岳は完全な冬山です。
旭岳スキーコースがオープンしロープウエイにスキーやスノーボード等の滑走用具類の持ち込み乗車も可能
入山については天気をよく見て判断して下さい。降雪が続いており雪崩れには注意が必要です。

●低気圧が急速に発達しながら北海道を通過する時には、強風と大雨(雪)の恐れがあり、注意が必要です。
そのような状況では高地での登山やコース外滑走は危険と考えるべきでしょう。

●旭岳方面
雪崩のには注意。
トレースはありません。簡単に手指や顔が凍傷になってしまう時期です。注意して下さい。
徒歩10分ほどで第一展望台ですが、ホワイトアウトすると大変危険です。
姿見一帯は、一面雪野原です。噴気孔や、(冬季は雪の大きな窪みですが)姿見の池などをスノーシュー等で見にいきたければ、目印などは無く、自分で方向を見定めて駅に戻ってこなければなりません。自信のない方は、地元の地理勘のあるガイドなどに同行してもらうことをお勧めします。
・スノーシュー等の装備で姿見展望台や噴気孔など向かう場合は、道や道標は埋没し、天候急変しやすく視程10m以下も珍しくないことを念頭に。

●旭岳山頂への斜面はこの時期、積雪と融雪を繰り返す中、強い風により雪が飛ばされてたり、ツルツルに凍結したりしています。下りは特に滑落に注意して下さい。しっかりとしたアイゼンワークが求められます。
入山には現地ガイドや、この時期の旭岳を熟知した経験者の同行をオススメします。

●旭岳温泉街
周辺の散策路などで、クロカン、スノーシューが楽しめます。

登山装備

登山には完全な雪山登山装備が必要です。

姿見散策だけの方も、防寒具は冬用、足ごしらえも冬の靴、雨具や防風、防水対策が必要です。日帰りだからといってライトや地図を持たないことは危険です。

注意点

●入山にあたり飲料水は持参しましょう。
飲料水は旭岳温泉から持参しましょう。ロープウェイ姿見駅(上の駅)には給水施設がありません。ロープウェイ売店での販売となります。ビジターセンターでは飲料水(お湯はありません)をおわけすることができます

●旭岳ロープウェイ
http://wakasaresort.com/asahidakeropeway/
3月1日~31日 09:00~17:00 20分間隔
4月11日~15日・4月18日~22日の10日間整備点検の為運休(16日・17日は運行予定)

お知らせ

・旭岳の登山・自然の情報はビジターセンターにおたずねください。
来館した方や、電話・メールなどのお問合せに対し、最新の現地情報と、過去の事例や個々の事情に照らし、最適な答えを返せるよう努めています。
http://www.welcome-higashikawa.jp/info/?c=16
・旭岳の冬の様子をGoogleストリートビューでご覧いただけます! 
http://www.welcome-higashikawa.jp/info/?c=1&s=7834

・ビジターセンター便り 2015-16シーズン第4号です。
http://welcome-higashikawa.jp/img/upload/c27-7987-1.pdf

・長靴やスノーシューの貸し出しを行っています。
スノーシューは一日800円(町内宿泊者やモンベルクラブ割引などがあります)
今年はハイキングに適した新しいスノーシューも揃えました。ぜひご利用下さい。

●大雪山や十勝岳は広い地域にまたがっています。旭岳以外の主な山の問合せ先はこちら
http://www.welcome-higashikawa.jp/info/?c=27&s=7393&sc=&lv=&cl=1
・層雲峡ビジターセンター
ビジター山だよりでは日々の状況をお知らせしています。そのほかこエリアに入山予定の方には必要な情報がたくさんあります。
http://sounkyovc.net/

・層雲峡氷瀑祭り
2016年01月23日 (土)~2016年03月27日 (日)
詳しくは層雲峡観光協会へ http://www.sounkyo.net/
アイスクライミングも楽しいようです。

旭岳ビジターセンター周辺の過去の様子

  • 山麓駅付近~ロープウェイの車窓からも綺素晴らしい絶景に出会えます
  • 旭岳スキーコースがオープンしました
  • 10月6日に初冠雪が観測されました
  • 裾合平の紅葉は全体的に少し渋めになってきた印象
  • 裾合平・白鳥の雪渓
  • 裾合平のお花畑はまだ雪に覆われています

旭岳ビジターセンター

電話番号:
0166-97-2153
連絡先住所:
〒071-0372 上川郡東川町旭岳温泉

地図で見る
http://www.welcome-higashikawa.jp/asahidake-vc/

施設の詳細を見る

関連する山

北海道 / 石狩山地

大雪山・旭岳 標高 2,291m

 大雪山の盟主として、また北海道の最高峰として、誰もが一度は登りたい、また登らねばならない山が旭岳である。「ヌタプカムウシュペ」というのはこの山塊全体の呼称で、個々のピークにアイヌは名をつけなかったようだ。旭岳という名称は、忠別川の源頭にあるところからきており、アイヌ語でチュプ・ベツ「日の川」を旭としたもの。旭川市や忠別岳の名も同じ由来である。  古くから登山道は開かれていたようで、明治36年(1903)、上川文武館生徒21名が集団登山した記録があるが、往復に3日を要している。この頃、旭岳は「於武建志計(オプタテシケ)山」と呼ばれていたという。明治の文学者・大町桂月の登山はずっと後で、大正10年(1921)、黒岳沢から無名峰(現在の桂月岳)に達し、北鎮岳を経て旭岳に登り、松山温泉(天人峡)に下っている。冬の登頂は翌大正11年(1922)1月、北海道大学の板倉勝宣、加納一郎らが最初である。  いま夏の登頂は全く容易になった。ふもとの旭岳温泉(旧名 勇駒別温泉)から、2本のロープウェイを乗り継いで一気に1600mの姿見駅へ。お花畑の中の道をたどって、旭岳の姿を映す「姿見ノ池」のほとりから、火山礫の登山道を、白く煙を上げる火口を見下ろしながら登ること2時間ほど。ついに頂上に立てるのだ。道内最高地点だけに展望は広大で、国立公園内の山々はもとより、天塩岳、暑寒別岳(しよかんべつだけ)、芦別岳(あしべつだけ)なども見え、さらに快晴の日には遠く利尻山までも望むことができる。  黒岳からの縦走はもっとすばらしい。黒岳石室を早朝に出発し、第2の高峰北鎮岳(ほくちんだけ)にも登って旭岳に至るコースは、約5時間の行程だ。旭岳の北東面には遅くまで雪渓が残り、夏スキーを楽しむ人々も多い。雪渓の下が指定のキャンプ地になっていて、最盛期には色とりどりのテントが花と咲く。頂上に登らず、途中の中岳から旭岳の山腹を巻き、山中に湧く無人の中岳温泉を経て姿見駅に出ることもできる。駅付近には姿見ノ池のほかにもいくつかの沼が点在し、それらを散策するのもよい。  頂上付近は草も木もないから、どこへでも行ける。なかには道を踏み外してどんどん下ってゆき、帰ってこられなくなった例もある。姿見駅の付近でさえ、ガスがかかると分かりにくくなる。ロープウェイは冬には多くのスキーヤーを運び上げるが、軽装で頂上を目指したまま行方不明となる人が時々出るのも、目標物に乏しい頂上付近の地形に惑わされるからであろう。充分、注意したい。

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大雪山・北鎮岳 標高 2,244m

 旭岳(あさひだけ)に次ぐ北海道第2の高峰。ずんぐりしたスリバチ状の姿をしているが、黒岳(くろだけ)から見た白鳥・千鳥の雪渓を抱く姿がよく知られている。  一番容易な登山道は黒岳石室からのもので、花の咲き乱れる平坦な雲ノ平(くものたいら)を抜け、御鉢平(おはちだいら)の縁を通って2時間30分ほどで頂上に到着する。愛山渓温泉から比布岳経由のコースは、花あり雪渓あり砂礫地ありの変化に富む興味深いものだ。約6時間のコースタイムはやや健脚向ともいえる。旭岳を越えてくるコースもロープウェー終点から5時間ほどかかる。白水川から沢登りで登ってくるのもよい。火山礫の頂上には、見える山を示した方位盤があり、壮大な展望をほしいままにすることができる。  大雪山の山名には、アイヌ語のものは意外に少なく、白雲岳(はくうんだけ)や北海岳(ほつかいだけ)のように漢詩ふうのもの、黒岳、赤岳など山肌の色からきたもの、間宮岳、桂月岳など人名によるものなどがあるが、北鎮岳は第一の部類で、旭川にあった鎮台(陸軍師団)にちなむものといわれている。隣の凌雲岳(りょううんだけ 2125m)は道もなく、花を守るため登山は禁止されている。

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トムラウシ山 標高 2,141m

 大雪山国立公園のほぼ中央にどっしりと構えた雄大な山だ。沼ノ原、五色ガ原辺りから眺めた、うずくまるスフィンクスのような姿は、強く印象に残る。  その頂上に近づけば、日本庭園、トムラウシ庭園、黄金ヶ原などと呼ばれるお花畑と沼がみごとに配置されて、訪れる人の目を充分に楽しませてくれる。上部は巨岩が積み重なった複雑な地形で、赤ペンキの標識に導かれて立った頂上から眺める360度の山岳展望は、この山ならではのものだ。  トムラウシの意味はアイヌ語の「花の美しい所」とする説もあるが、他の山と同じくここに発する川の名に由来するとすれば、「水垢の多い所」と解釈されることになる。アイヌ語のデリケートな発音に適当にカナを当てはめたために生じた混乱である。  どちらから登るとしても人里から遠いが、ストレートに登れるのは南方のトムラウシ温泉からの道だ。新得町から車で1時間あまり入ったこの温泉から、頂上まで6時間以上。日帰りは可能だがかなりの長丁場だ。それに、この山を単独で登ってくるだけでは、宝の山に入りながら手ブラで帰るようなものだ。トムラウシには、やはり何日かの縦走のあとに到達するのが望ましい。  一番人気のあるのは、北の表大雪方面から登ってくるコース。健脚者なら途中1泊でも可能だが、花を眺めながら、のんびりと2泊はしたい。3泊目はトムラウシと化雲岳(1954m)のコル東方のヒサゴ沼避難小屋泊まりとすれば、約2時間30分で頂上だ。この小屋は夏山シーズン中は満員で入れないこともしばしばあり、テント持参の方が望ましい。  また、南の十勝岳方面からの道もある。オプタテシケ山からの長い下りがこのコースのポイントで、やはり最低でも3泊は必要だろう。遠く石狩岳から縦走して登ってくるのは最良のコースだが、最低でも3泊はしたい。ただし、石狩岳―沼ノ原東側鞍部間の通称「根曲り廊下」は、ササが伸びて廃道に近い状態になっている。  大正9年に登った大島亮吉の名文で知られるクワウンナイ川は途中1泊だが、沢登りの経験者でなければお勧めできないのが残念である。  下山は化雲岳から天人峡への道が一般的。登るとすれば、ヒサゴ沼まで8時間の長い道だが、それでもトムラウシ温泉に次ぐ短いコースでもあり、登山口の交通の便もよい。  この山の初の積雪期登頂は大正15(1926)年5月、北大山岳部により達成された。十勝岳から短い夏用スキーを駆っての縦走行であった。

ユーザーの登山記録から