北八ヶ岳 | 北横岳ヒュッテ

今週初めにまとまって雪が降りましたが、沈んだり融けたりで積雪量平均100~120cm。湿雪のためアイゼンに雪が付着しやすい状態です。

朝焼けの林下(2016.03.22 北横岳ヒュッテ)
朝焼けの林下(2016.03.22 北横岳ヒュッテ)
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天気・気温

03/18(金) 晴れのち曇り、16:00で±0℃。
松本市の天気予報
明日
曇のち雨
19℃
12℃
明後日
22℃
12℃
日本気象協会提供 2024年4月20日 4:00発表
甲府市の天気予報
明日
曇時々晴
23℃
14℃
明後日
曇時々晴
24℃
15℃
日本気象協会提供 2024年4月20日 4:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

・ヒュッテのある標高2400mの最近の気温は、最低-15℃~-2℃、最高は-10℃~+3℃です。
・今週初めにまとまって雪が降りました。積雪量は平均で100~120cmほどです。
・昨日一昨日は下界は気温が高かったようですが、この辺は+3℃くらいでした。

樹々の根元の雪が融ける「根明け」が始まり、春霞で眺望はスッキリとせず、さらに樹氷も崩れ落ちているため、山全体の雰囲気が春山のようになっているます。

北八ヶ岳ロープウェイは4月4日(月)から22日(金)まで点検運休となります。



 

登山道の状況

朝夕や冷え込んでいる時の登山道はカチカチに凍ってしまうので、6本爪以上のアイゼンの使用が望ましい状態です。(チェーンタイプを含む簡易アイゼンでの登下降は不可能とは言いませんが、爪の長さが短いアイゼンは登山道の状態によっては滑り止めの効果が期待できないことがあります)
今の雪は湿雪でアイゼンに雪が付着して滑り止めとならないことがあるので、凍った場所を通過する際は注意してください。

※三ツ岳~雨池峠間を歩かれる方は急坂が長く続く箇所があるのでピッケルを必ずご用意ください。

登山装備

登山中に使わないに越したことがない物として、ビバーグを想定した装備や防寒着、替えの手袋や靴下などが挙げられるますが、気温が高くて冬山らしい厳しさが感じられないためか最近は無防備の軽装すぎる登山者を見かけるようになっています。
厳しい自然環境の山岳地においては入山する者が自分自身の命を守らなければなりません。
たとえ遭難したとしても救助要請が出なければ救助隊は出動しませんし、遭難直後に救助要請を出したとしても救助隊が到着するまでは1日以上かかることもあります。
当り前ですが遭難現場にいない救助隊員や山小屋関係者が遭難者の命を守ることはできないのです。

暖かさによる油断が命取りとなることあるので、気を緩ますことなく入山されるようお願いいたします。

春は寒暖の差が大きく、日中にプラスの気温なったとしても夜には-10℃以下まで下がることがしばしばあるので、暖かいからと必要最低限の防寒対策や足回りを中心とした濡れ対策を怠ると遭難してしまった時に、凍傷や低体温症になり命の危険が迫ることになるのです。

※寒暖の差がありますが、装備等は必ず寒い方に対応できるものをご用意ください。逆に気温が異常に高い時は濡れ対策が必要です。
・アイゼン等の滑り止めを必ずご用意ください。
・日帰り登山の方でも登山で必要な最低限の装備を必ず携行してください。(雪用シェル、登山地図、食糧、飲料、ライト等)
・防寒はしっかりしたものをご用意ください。
・ヒュッテまでなら6本爪程度のアイゼンとストック。それ以上行く方は前爪のあるアイゼンとピッケル。

注意点

※スノーシューで登山道を外れて楽しまれる方は植生を傷めないようにご注意ください。特に坪庭や北横岳は自然環境の特別保護地区に指定されているので、著しい植生破壊は罰金または禁固刑に処されることもあります。
※アイゼンやスノーシューの脱着は必ず屋外で行い、装着したままで建物内へ踏み入ることのないようにしてください。

・昨冬の八ヶ岳ではお尻で滑り降りて足を骨折する事例が2件発生し、いずれも救助隊に救出されるという遭難事故がありました。登山道を意図的に滑り降りると登下降のためのステップを潰して尚且つ雪面を硬くしてしまいます。滑り降りて楽しいのは本人だけで多くの人にすれば迷惑行為です。他人への衝突の危険もあるので、登山道を滑り降りることはご遠慮願います。
・14時以降は急激に気温が低下します。早着を心がけるようにしてください。
・北横岳が活火山であることに留意されますようお願いいたします。尚、北横岳には噴火に備えてのシェルターやヘルメット等の配備はありません。
・山の状況に対して装備不足と思える登山者が目に付きます。特に初心者を連れて来られる方は、必ず装備や力量の確認をしてから入山してください。
・疲労や道標の見落とし等により、行程計画に対し大幅に遅れてしまうことがあります。最終目的地には15時までに到着できるような計画であることや、トラブル等へ対処するための予備時間を行程計画に入れ込むことをすすめます。
・日帰り登山の方でも登山で必要な最低限の装備を必ず携行してください。(装備不足は命が危険に晒されることになります)
・万が一の時に備えての装備だけでなく、経験や知識等が必要となるので初心者だけでの登山は控えるようにお願いします。
・個人個人の登山能力や装備等が山の状況にそぐわない場合や体調が優れない時などは、登山計画の変更あるいは中止するなど柔軟に対応してください。
・緊急時を除き、指定地にテントを張るのがルールです。指定地以外での幕営は植生破壊となる場合があります。

お知らせ

・北横岳ヒュッテ(標高2400mに位置します)
・閉館日:4月4日(月)~22日(金)はロープウェイ運休に伴い閉館いたします。尚、宿泊予約の無い日は閉館しているのでご注意ください。
・定員制と予約人数に合わせて食材を背負い上げているので宿泊される方は必ず予約してからお越しください。
・急な予約では食事の提供や宿泊をお断りする事があります。
・当ヒュッテは定員制です。相部屋が基本で個室ではありません。満室時の就寝スペースは一人一畳となります。
・宿泊予約されている方は遅くとも16:00までに到着してください。
 また宿泊にあたっては、こちらのページもお読みください。http://kitayoko.fine.to/information
・当ヒュッテは昼食の提供をしておりません。また不定休となっているのでご注意ください。
・予約と山の最新情報や装備についての問い合わせは現地電話(090-3140-9702)へお尋ねください。
・冬季料金(12月〜3月)は、夏期料金(1泊2食付き 8000円、1泊夕食付き 6900円、素泊まり 4800円)に対して800円増しとなります。

昨年の今頃の様子は?

例年に比べて半月ほど早く雪解けが進んでいます2023.04.18

山の上にも花の季節が訪れました2023.05.17

北横岳ヒュッテ周辺の過去の様子

  • ロープウェイからの蓼科山
  • 夕映えの縞枯山の樹氷林
  • 暮れゆく三ッ岳
  • 山麓から見上げる北横岳
  • 坪庭から望む新雪の北横岳
  • カラマツ黄葉の山麓と南アルプス
  • 蓼科高原の紅葉と新雪の槍穂高。ロープウェイより

北横岳ヒュッテ

現地連絡先:
090-3140-9702
電話番号:
090-7710-2889
連絡先住所:
長野県茅野市塚原2-17-26

地図で見る
http://kitayoko.fine.to/

施設の詳細を見る

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