甲武信ヶ岳 | 甲武信小屋

小屋前のナナカマドがたくさん紅い実をつけています。登山道に支障ありませんが、日没早まり気温も下がってくるので油断禁物です。

5時半頃日の出 小屋前のナナカマドにちょうど陽が当たって赤く染まったみたいに見えます。(2016.09.27 甲武信小屋)
5時半頃日の出 小屋前のナナカマドにちょうど陽が当たって赤く染まったみたいに見えます。(2016.09.27 甲武信小屋)
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天気・気温

09/15(木) 今朝 ガス 朝の気温9℃ 10:00の気温17℃
甲府市の天気予報
明日
晴時々曇
31℃
14℃
明後日
晴のち曇
30℃
13℃
日本気象協会提供 2024年4月24日 12:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

昨日、朝の気温11℃ 長野側登山道は雨が降りませんでしたが、山梨側ではパラパラと雨が降ったようです。
一昨日は終日雨でした。
これまでもスッキリしない天気が続いていましたが、降水量からも登山道に被害の出るような降りにはなりませんでした。
今朝はガス。10時現在、これから天気は回復しそうです。現在17℃ ちょっと肌寒い気温です。

秋めいてきました。
小屋前の ナナカマド ナナカマド がたくさん紅い実をつけています。
本格紅葉は、例年9月末くらいから小屋前の樹木が色付きがはじまります。今年もそれくらいだと思います。

今はもう面影はありませんが、以前は小屋の横の斜面はこの ヤナギラン ヤナギラン が一面に咲いていたそうです。
私が小屋に入った時にはもう鹿の食害ですっかり無くなっていました。
お客さんさんの中にも「もう ヤナギラン ヤナギラン 咲いてないんですか」
と残念そうにおっしゃる方も時々います。頑張れ、 ヤナギラン ヤナギラン 。小屋でも ヤナギラン ヤナギラン 復活に向けて動いています。

山の中の景色は年々変化していると感じます。
私はまだ2年目なので、その変化に気がつくことはまだありませんが、人に聞いたりして、変化を知ることがよくあります。
変化の原因は、気象の影響だったり、人や動物の影響だったり。
登山道ひとつとっても、人が歩かなくなって消えていく道があったり、逆に人に踏まれすぎて荒れていく道があったり。
特に沢沿いは変わりやすくて、沢の流れや地形そのものが変われば、道も変わるし植生もかわる。

今見えている景色や、歩いている道も、もしかしたら来年にはまったく違っているのかもしれないなーと思うと、なんだか全部が愛おしく見えてきます。

先日、小屋に電話がありまた。
「家族が甲武信に登ってまだ帰ってこないのですが…」とのこと。
ちょっとドキッとする電話です。
前日からひとりで沢から甲武信に行っていてまだ連絡がつかないとのことでした。
行程を聞くと、沢で一泊してもおかしくない行程だったのですが、ちょうど台風が来ていて、大荒れの日。そりゃ、心配になります。
でも小屋には自分ひとり、そのコースを歩いている確証もないし、さすがに沢に降りて見に行く訳にはいきません。
翌日もご本人と連絡がつかず、結局その次の朝に、自力で怪我も無く小屋までたどり着いてくれました。
その間に何度かご家族の方と電話でやりとりをしたのですが、やっぱり待っている側は、不安でいっぱいになるのですよね…。
特に待っている方が山に詳しくないと、どんな状況か想像しにくいからなおさらなのではないでしょうか。
どうしたって悪い方、悪い方に考えてしまうのはしょうがないかもしれないなぁと思いました。

歩いている本人はきっと夢中で、待っている人の気持ちを想像するのは難しい…、というのは自分にも当てはまることで、ちょっと身が引き締まる出来事でした。

ちょっと話は変わりますが。
予約をしていたお客さんが、夕方になっても到着しない、ということが時々あります。
待っているこちらとしては「途中で何かあったかな」とやっぱり心配になるので、予約の際に聞いた電話番号にかけてみることがあります。このあたりの山域はほとんど電波が入らないので、呼び出し音が鳴らないと「山の中を歩いて来ているな」と分かる訳です。分かるのはいいのですが…。
分かったところで、待っているこちらはやっぱり心配には変わりないのです。(どっちから歩いてくるか分かっていれば、途中まで迎えに行くこともありますが)
「日が暮れちゃったのにヘッドランプが無くて困ってるんじゃないか」「道に迷っているんじゃないか」「途中でバテて動けなくなっているんじゃないか」等々、心配するとキリがない。

多分、歩いているほうは夢中で歩いているから、待ってるほうの気持ちを想像する余裕は無いと思います。ケロッとした顔で日が暮れてから到着する人も少なくないです。
でも、待ってるほうは、待たせているほうよりしんどいこともあるかもしれないのです。
だって待ってるほうは、動けないんだから。
下山を待ってる人がいるのと同じように、到着を待ってる小屋の人もいます。
よく「到着が遅くなって◯◯小屋のおじさんに怒鳴られた」という話を聞きますが、今のわたしはその小屋のおじさんの気持ちがよく分かります。
特に気温も下がって日も短くなる秋や、雪のある冬、悪天候の日は、予約したお客さんが全員無事で到着すると本当にホッとするものです。多分どこの小屋でも同じなんじゃないかなー。
何にもなくて、全員無事にたどり着くことは、実は当たり前のことではないっていうのは2年この小屋にいてようやく身にしみて分かったことです。
到着が遅くなる→(状況によっては)命に関わることになる→心配する人がいる
というのを、できたらちょっとでも想像してくれるといいなぁと思うのでした。
小屋番の勝手かもしれませんが。
予約のお客さんがなかなか到着しなくて、電話をしたら「あ。キャンセルの電話するのを忘れてました」って。
まぁ、事故とか遭難じゃなくって良かったですけど。うーん…って思っちゃう。
キャンセルの場合は、必ずお電話くださいますようお願いします!

山の下は暑くても、山の上は気温が下がってきています。
濡れた登山道は足回りが冷えます。防水のしっかりとした靴が必要です。
これからは保温に努めて下さい。

登山道の状況

主な登山道に大きな支障はないと思います。
雨後は、道に砂や砂利が流れたあとがあり足元に注意して下さい。

登山装備

登山装備が必要。防寒具必携。朝夕は暖房が入る日もあります。
日帰りでも非常食、ヘッドライト、ツェルトは必ず装備して下さい。紫外線が強いので日焼け止めも忘れずに。

注意点

日が短くなってきています。早い時間に小屋到着した方がよいです。早出早着の計画でお願いします。
どうぞ、しっかりした装備と、時間にゆとりを持った計画で。日帰りでも万が一の備えを装備を。

到着の遅い方がみられます。とてもあぶないです。
計画は、到着までにハプニングがあっても対応できるように到着時間自体が16時を越えるような計画はお控え下さい。

お知らせ

●甲武信小屋 http://www.kobushigoya.net/index.php
営業は4/29~11月30日(泊)まで営業予定。
お泊りの予約はお電話で必ずお願いします。

食事付きで宿泊の方は予約をお願いします。
甲武信小屋は小さい小屋です。スタッフも沢山いるわけではありません。
お迎えする準備は整えておりますが、ゴハンはすぐに炊けません。食事付きの方はどうぞ予約をお願いいたします。
テントの方は余程の大人数のパーティー以外は必要ありません。

宿泊予約・キャンセルは 電話090-3337-8947 迄「電話で」お願いします
ショートメールで連絡されませぬようお願いします。

昨年の今頃の様子は?

2023年の営業は4/20~(小屋泊+テントとも要予約)。毛木平~十文字小屋まで積雪なし2023.04.11

2023年営業は4/20~(小屋泊+テントとも要予約)。周囲はまだ冬、凍結残雪があり軽アイゼンなど必要2023.04.18

凍結のため西沢側からはチェーンスパイク、毛木平からは6本爪アイゼン必要。防寒具油断禁物2023.04.26

今朝-2℃。山の上はまだ冬の気温のため防寒対策必要です。「シャクナゲトンネル」はまだこれから2023.05.11

今朝5℃。日中日差し強くても朝晩冷え込むため防寒対策必要。「シャクナゲトンネル」そろそろ2023.05.18

甲武信小屋周辺の過去の様子

  • 毛木平から十文字小屋までは残雪ありませんが、標高1900m以上は残雪、踏み抜き、凍結と別世界です 油断禁物
  • 2023年の営業は終了となりました。シーズン中は多くのお客様よりお越しいただきまして、本当に感謝しております。
  • 遂に積もりました…一晩で8㎝程度。ベタベタの雪です。
防寒着やチェーンスパイクや軽アイゼン必須です
  • 13日の毛木平側ナメ滝 付近は凍結 チェーンスパイクや軽アイゼン必要です
  • 午前9時現在気温-7℃。急激に冷え込み、12日夜から断続的に雪がちらついております。又、冷たい風も吹いております
  • 初雪、初冠雪となりました。
  • いよいよ秋本番って感じになり始めました。
  • ヤマネ。今年は例年より遅く、9月に入ってから小屋に来始めました。
  • 8月1日より、3水源にちなんだお酒を販売中。「長野 千曲錦」「山梨 七賢」「埼玉 秩父錦」(数量限定)
  • ハクサンシャクナゲ見頃です
  • 毛木平のベニバナイチヤクソウ
  • 十文字小屋近辺のアズマシャクナゲは5~6分咲き位です。今週末~来週にかけてピークになりそうです

甲武信小屋

電話番号:
090-3337-8947
連絡先住所:
369-1901 埼玉県秩父市大滝3638-8 山中徳治

地図で見る
http://www.kobushigoya.net/

施設の詳細を見る

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