大雪山・旭岳 | 旭岳ビジターセンター

気温低下とともに紅葉が始まっています。登山道、登山道までの車道の状況にも注意。リスク回避できる計画、装備で入山下さい。

紅葉と初冠雪の旭岳(2016.09.29 旭岳ビジターセンター)
紅葉と初冠雪の旭岳(2016.09.29 旭岳ビジターセンター)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

天気・気温

09/15(木) 姿見駅(ロープウェイの上の駅=標高1600m)07:00 小雨 9℃ 北西の風5m 視界不良 ロープウェイ運行中
旭川市の天気予報
明日
曇時々雨
8℃
2℃
明後日
晴時々曇
7℃
1℃
日本気象協会提供 2024年3月28日 18:00発表
帯広市の天気予報
明日
晴時々曇
12℃
2℃
明後日
11℃
1℃
日本気象協会提供 2024年3月28日 18:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

これまでの台風や前線の通過など天候の影響がまだ大きく残っているところがあります。
登山道が荒れていたり、、登山道までの入下山経路(車道・林道)にも通行が可能か否か最新情報を得て下さい。

●紅葉
姿見駅周辺は、着々と色付きはじめています。まだやや赤が弱いようです。
旭岳を正面にして左手(北側)の、当麻岳-安足間岳の斜面もようやく色づき始めたようですが、まだ緑色が勝っています。
稜線では紅葉が進んでいると思われます。
8月に一度低温を記録ましたが、その後の冷え込みがまだ甘いようです。
予報9/18からの朝の最低気温が下がる予報、紅葉を進ませそうですが、山中では水が氷ったり、振ればみぞれや雪になったりすることもありそうです。

●自然探勝路
クロツリバナの実がぱっくり割れています。クロツリバナより繊細な作りの、ヒロハツリバナの実はまだ緑を残しており、熟すのが遅いようです。
マイヅルソウの実は、まだだんだら模様が多いですが、少し真っ赤な透明なものが見られるようになりました。

●9/11に登山中の人から旭岳ビジターセンターで電話が掛かってきました。
現地の状況は濃霧の中。道を誤り迷い、「30分以上、誰とも出会わないのだけれど、道を間違ったのではないか...?」という相談でした。
その後、数回電話があり、結局もと来たとおりに戻って無事なきを得たようですが...
おそらく迷ったのは、旭岳の5合目と6合目の間と思われます。
遠くまで見えれば帰る方向も判りますが、
霧が濃くなったり風雨が強く視界が悪くなったりしていくと、石や砂の上の踏み跡をたどるのは難しくなります(9月の現在、雪はありません)。
現地では20~30m置きにペンキマークがあるのですが、濃い霧や強い風雨の中で、360度どっちに行けば良いような状態では、マーキングを探すのも大変でしょう。
こんな視界不良時のため地図とコンパスを使えるようにしておくことをお勧めします。
マーキングなど道の目印を探す際に、前方の道があるはずの範囲(角度)を狭く絞り込んで探すことができるからです。

●日没早くなっています。
ロープウェイの下り終電は17:30ですが、その時刻はほぼ日没の状態です。
旭川近郊では9月中下旬、真昼(南中時刻)は11時20分頃です。

●クマに注意
特に例年より目撃情報が多いわけではありませんが、クマには注意して下さい。
夏にはお鉢平展望台よりカールの中にいるヒグマの目撃がありました。

登山道の状況

台風の影響で登山道、登山口までの林道、車道に大きな影響が出ているところがあります。
必ず最新情報を得て入山下さい。
特に、登山道の確認だけでなく、下山地の林道ゲートが開いているのか、車道は通行できるのかも必ず確認しましょう。

●今後も、荒天後の登山口への道路状況はご注意ください。
天候や道の状況などが不確定要素が多いときは、自分で通って確認した同じ道を引き返すようなプランがリスクを引き下げます。

●旭川方面・美瑛方面から旭岳への車両道路に通行止めはありません。
ロープウェイ・姿見散策路にも特に台風による被害はありません

●登山口への道路まとめ(9/11情報)
・美瑛上富良野泉(観光ルート) 9/16解除予定(時間未定)
・落合停車場泉(通学・通勤路) 解除済み

<大雪山全体の登山道や登山口への情報>
・大雪山全体の登山道や登山口への情報は、コチラが比較的新しいので参考にしてください。
大雪山国立公園連絡協議会 https://ja-jp.facebook.com/daisetsuzan/
道路の情報のほか、紅葉や自然の情報などがあります。

<旭岳周辺&愛山渓方面>
・天人峡美瑛泉(観光地) 9/15解除予定
※天人峡の紅葉はこれから。この通行止め解除で紅葉を楽しむことができるようになるでしょう。
・天人峡~旭岳温泉の間の歩道(登山道)
ひょうたん沼より天人峡側は、上川中部森林管理署により"通行自粛"の掲示が出ていますので、ご注意ください。
・裾合平~愛山渓の間
1.ピウケナイ渡渉点には橋が無く、飛び石を使うか靴を脱いで渡るなどしなければなりませんが、度々の増水で渡りにくくなっているでしょう。
2.愛山渓から20分ほど入ったところにある橋がひっくり返って渡れる状態ではない、との情報もあります。
・愛山渓上川先(観光地) 9/16解除予定(時間未定)

<層雲峡方面>
層雲峡観光協会 http://www.sounkyo.net/news/detail.php?id=104
・層雲峡方面の情報は、層雲峡ビジターセンターの「やまだより」で詳しい情報を見ることができます。
http://sounkyovc.net/

・銀泉台への道路は既に復旧しています
道道銀泉台の交通規制
日時 9月10日(土曜日)19時00分~9月22日(木曜日)17時00分
規制期間中は、一般車両の乗入れを24時間規制しシャトルバスを運行予定。
上川町HPの道道銀泉台線について(規制の概要やシャトルバス時間があります)
http://www.town.hokkaido-kamikawa.lg.jp/section/sangyoukeizai/chs81200000015no.html
※町道高原温泉線とは、規制日等が異なります。ご確認ください。

・高原温泉への道路
開通22日予定。
・町道高原温泉線の交通規制
日時 9月22日(木曜日)6時30分~9月25日(日曜日)16時30分。(期間中は前日19時から当日16時30までを規制)
規制日と併せてシャトルバスを運行予定
※高原温泉のマイカー規制実施・シャトルバス運行の開始日が、「17日(土)開始」→「22日(木・祝)開始」に変更になっていますので、ご注意ください
※道道銀泉台線と規制日等が異なります。ご確認ください。
上川町HP町道高原温泉線について(規制の概要やシャトルバス時間があります)
http://www.town.hokkaido-kamikawa.lg.jp/section/sangyoukeizai/chs81200000015sa.html#s4

<トムラウシ温泉方面>
道路はまだ遮断されているようです。
トムラウシ温泉東大雪荘
http://www.netbeet.ne.jp/~taisetsu/tomurausi1.html
新得町HP
http://www.shintoku-town.jp/
・ヒサゴ沼避難小屋のトイレが台風により破損し、使用できなくなっています。
つきましては、必ず携帯トイレを持参してください。(9/8の情報 )。

●旭岳以外の主な山の問合せ先
・黒岳・赤岳・銀泉台・緑岳・高原温泉・白雲岳・沼の原・愛山渓・沼の平・浮島湿原など
 層雲峡ビジターセンター 01658-9-4400(fax-4401)
・十勝岳(白銀温泉望岳台から)・美瑛岳・オプタテシケ山・三川台など
美瑛観光協会  0166-92-4378 (←HP上に問合せフォームへのリンクあり)
・十勝岳(十勝岳温泉から)・上富良野岳・富良野岳
 かみふらの十勝岳観光協会 0167-45-3150(fax-6301) (←HP上にEメールのリンクあり)
・トムラウシ山・十勝岳(新得町側から)
 新得町観光協会、登山新着情報2015 0156-64-0522(Fax-6464)
※旭岳については、旭岳ビジターセンターにお問い合わせ下さい。

●層雲峡側、リフト、ロープウェイ
運行をご確認下さい。
http://www.rinyu.co.jp/modules/pico01/

登山装備

しっかりとした防寒装備が必要です。帽子や手袋も用意下さい。

注意点

●紅葉時期の渋滞緩和協力金のお願い
紅葉時期には道路渋滞や公共駐車場は相当な混雑が予想されます。
各駐車場に交通整理員を配置してご案内させていただくため、車両1台につき500円の協力金をお願いしています。ご理解とご協力をお願いいたします。
実施日 9月17日(土)~19日(月)、22日(木)、24日(土)~25日(日)
問い合わせ先:ひがしかわ観光協会 http://www.welcome-higashikawa.jp/

●入山にあたり飲料水は持参しましょう。
飲料水は旭岳温泉から持参しましょう。ロープウェイ姿見駅(上の駅)には給水施設がありません。ロープウェイ売店での販売となります。ビジターセンターでは飲料水(お湯はありません)をおわけすることができます

●旭岳ロープウェイ
http://wakasaresort.com/asahidakeropeway/
運行中 運行時間が変わりました、土日祝日は朝6時から運行しています。
ホームページには季節のトピックなどもあります。

お知らせ

・旭岳の登山・自然の情報はビジターセンターにおたずねください。
来館した方や、電話・メールなどのお問合せに対し、最新の現地情報と、過去の事例や個々の事情に照らし、最適な答えを返せるよう努めています。
http://www.welcome-higashikawa.jp/info/?c=16

●自然観察会参加のお誘い
9/15、16、18、19 開催できそうですので、ご希望の方はセンター窓口にお申し出ください。ひとり3百円です。
9/14も2人、午後1時半からの自然観察会に参加されました。

旭岳ビジターセンター周辺の過去の様子

  • 山麓駅付近~ロープウェイの車窓からも綺素晴らしい絶景に出会えます
  • 旭岳スキーコースがオープンしました
  • 10月6日に初冠雪が観測されました
  • 裾合平の紅葉は全体的に少し渋めになってきた印象
  • 裾合平・白鳥の雪渓
  • 裾合平のお花畑はまだ雪に覆われています

旭岳ビジターセンター

電話番号:
0166-97-2153
連絡先住所:
〒071-0372 上川郡東川町旭岳温泉

地図で見る
http://www.welcome-higashikawa.jp/asahidake-vc/

施設の詳細を見る

関連する山

北海道 / 石狩山地

大雪山・旭岳 標高 2,291m

 大雪山の盟主として、また北海道の最高峰として、誰もが一度は登りたい、また登らねばならない山が旭岳である。「ヌタプカムウシュペ」というのはこの山塊全体の呼称で、個々のピークにアイヌは名をつけなかったようだ。旭岳という名称は、忠別川の源頭にあるところからきており、アイヌ語でチュプ・ベツ「日の川」を旭としたもの。旭川市や忠別岳の名も同じ由来である。  古くから登山道は開かれていたようで、明治36年(1903)、上川文武館生徒21名が集団登山した記録があるが、往復に3日を要している。この頃、旭岳は「於武建志計(オプタテシケ)山」と呼ばれていたという。明治の文学者・大町桂月の登山はずっと後で、大正10年(1921)、黒岳沢から無名峰(現在の桂月岳)に達し、北鎮岳を経て旭岳に登り、松山温泉(天人峡)に下っている。冬の登頂は翌大正11年(1922)1月、北海道大学の板倉勝宣、加納一郎らが最初である。  いま夏の登頂は全く容易になった。ふもとの旭岳温泉(旧名 勇駒別温泉)から、2本のロープウェイを乗り継いで一気に1600mの姿見駅へ。お花畑の中の道をたどって、旭岳の姿を映す「姿見ノ池」のほとりから、火山礫の登山道を、白く煙を上げる火口を見下ろしながら登ること2時間ほど。ついに頂上に立てるのだ。道内最高地点だけに展望は広大で、国立公園内の山々はもとより、天塩岳、暑寒別岳(しよかんべつだけ)、芦別岳(あしべつだけ)なども見え、さらに快晴の日には遠く利尻山までも望むことができる。  黒岳からの縦走はもっとすばらしい。黒岳石室を早朝に出発し、第2の高峰北鎮岳(ほくちんだけ)にも登って旭岳に至るコースは、約5時間の行程だ。旭岳の北東面には遅くまで雪渓が残り、夏スキーを楽しむ人々も多い。雪渓の下が指定のキャンプ地になっていて、最盛期には色とりどりのテントが花と咲く。頂上に登らず、途中の中岳から旭岳の山腹を巻き、山中に湧く無人の中岳温泉を経て姿見駅に出ることもできる。駅付近には姿見ノ池のほかにもいくつかの沼が点在し、それらを散策するのもよい。  頂上付近は草も木もないから、どこへでも行ける。なかには道を踏み外してどんどん下ってゆき、帰ってこられなくなった例もある。姿見駅の付近でさえ、ガスがかかると分かりにくくなる。ロープウェイは冬には多くのスキーヤーを運び上げるが、軽装で頂上を目指したまま行方不明となる人が時々出るのも、目標物に乏しい頂上付近の地形に惑わされるからであろう。充分、注意したい。

北海道 / 石狩山地

大雪山・北鎮岳 標高 2,244m

 旭岳(あさひだけ)に次ぐ北海道第2の高峰。ずんぐりしたスリバチ状の姿をしているが、黒岳(くろだけ)から見た白鳥・千鳥の雪渓を抱く姿がよく知られている。  一番容易な登山道は黒岳石室からのもので、花の咲き乱れる平坦な雲ノ平(くものたいら)を抜け、御鉢平(おはちだいら)の縁を通って2時間30分ほどで頂上に到着する。愛山渓温泉から比布岳経由のコースは、花あり雪渓あり砂礫地ありの変化に富む興味深いものだ。約6時間のコースタイムはやや健脚向ともいえる。旭岳を越えてくるコースもロープウェー終点から5時間ほどかかる。白水川から沢登りで登ってくるのもよい。火山礫の頂上には、見える山を示した方位盤があり、壮大な展望をほしいままにすることができる。  大雪山の山名には、アイヌ語のものは意外に少なく、白雲岳(はくうんだけ)や北海岳(ほつかいだけ)のように漢詩ふうのもの、黒岳、赤岳など山肌の色からきたもの、間宮岳、桂月岳など人名によるものなどがあるが、北鎮岳は第一の部類で、旭川にあった鎮台(陸軍師団)にちなむものといわれている。隣の凌雲岳(りょううんだけ 2125m)は道もなく、花を守るため登山は禁止されている。

北海道 / 石狩山地

トムラウシ山 標高 2,141m

 大雪山国立公園のほぼ中央にどっしりと構えた雄大な山だ。沼ノ原、五色ガ原辺りから眺めた、うずくまるスフィンクスのような姿は、強く印象に残る。  その頂上に近づけば、日本庭園、トムラウシ庭園、黄金ヶ原などと呼ばれるお花畑と沼がみごとに配置されて、訪れる人の目を充分に楽しませてくれる。上部は巨岩が積み重なった複雑な地形で、赤ペンキの標識に導かれて立った頂上から眺める360度の山岳展望は、この山ならではのものだ。  トムラウシの意味はアイヌ語の「花の美しい所」とする説もあるが、他の山と同じくここに発する川の名に由来するとすれば、「水垢の多い所」と解釈されることになる。アイヌ語のデリケートな発音に適当にカナを当てはめたために生じた混乱である。  どちらから登るとしても人里から遠いが、ストレートに登れるのは南方のトムラウシ温泉からの道だ。新得町から車で1時間あまり入ったこの温泉から、頂上まで6時間以上。日帰りは可能だがかなりの長丁場だ。それに、この山を単独で登ってくるだけでは、宝の山に入りながら手ブラで帰るようなものだ。トムラウシには、やはり何日かの縦走のあとに到達するのが望ましい。  一番人気のあるのは、北の表大雪方面から登ってくるコース。健脚者なら途中1泊でも可能だが、花を眺めながら、のんびりと2泊はしたい。3泊目はトムラウシと化雲岳(1954m)のコル東方のヒサゴ沼避難小屋泊まりとすれば、約2時間30分で頂上だ。この小屋は夏山シーズン中は満員で入れないこともしばしばあり、テント持参の方が望ましい。  また、南の十勝岳方面からの道もある。オプタテシケ山からの長い下りがこのコースのポイントで、やはり最低でも3泊は必要だろう。遠く石狩岳から縦走して登ってくるのは最良のコースだが、最低でも3泊はしたい。ただし、石狩岳―沼ノ原東側鞍部間の通称「根曲り廊下」は、ササが伸びて廃道に近い状態になっている。  大正9年に登った大島亮吉の名文で知られるクワウンナイ川は途中1泊だが、沢登りの経験者でなければお勧めできないのが残念である。  下山は化雲岳から天人峡への道が一般的。登るとすれば、ヒサゴ沼まで8時間の長い道だが、それでもトムラウシ温泉に次ぐ短いコースでもあり、登山口の交通の便もよい。  この山の初の積雪期登頂は大正15(1926)年5月、北大山岳部により達成された。十勝岳から短い夏用スキーを駆っての縦走行であった。

ユーザーの登山記録から