地震後の大山は夏山登山道及び新行者コースにはほとんど崩壊箇所も無く問題なく登れます。ユートピアは不安定箇所あり。
天気・気温
11:00山頂の天候 雨 気温7℃ 無風
山頂の天気の閲覧、登山計画の保存などができるようになります。
山と周辺の状況
10/21に発生した「鳥取県中部を震源とした地震」におきまして、全国各地の皆様にご心配をおかけしております。
発生直後から大山を愛する山仲間が動いてくれて、各登山道の状況の情報収集に奔走し、ある程度のまとめもできました。
夏山登山道及び新行者コースにつきましては、ほとんど崩壊箇所も無く、問題なく登れます。
「大山は元気です!」大山自体もそうですが、鳥取県みんなで頑張っていますので、ぜひ大山においでください。
10/23に登山した時の状況
山陰地方は太平洋上に停滞前線が居座り、大陸から寒気を伴った高気圧が張り出してきつつあるため、天候が不安定で冷たい雨が降り始めました。
今日は二十四節期でいうところの「霜降(そうこう)」で、露が冷気によって霜となって降り始めるころ。また楓や蔦が紅葉し始めるころで、この日から立冬までの間に吹く冷たい北風を「木枯らし」と呼びます。
今日はほぼ天気予報どおりに午前中から雨が降り始めました。
ただ本来の今の時期の雨であれば、もっと気温が下がり山頂では寒いのにあまり気温が下がらずに、これで冬になるの?というぐらいの天候でした。
登山道の地震による影響も無く、通常通りに登れます。
紅葉につきましては、今までのレポートを見て頂けばわかりますが、あまりパッとしません。
晴れればそれなりに綺麗に見えるのですが、悪天候が続き、紅葉目当てに登っても今ひとつという状況です。
今日もかなり厚着でスタートしている方がほとんどでしたが、阿弥陀堂付近でみなさん脱がれてました。
たしかに気温14℃で少し風に吹かれると寒いと感じますが、スタートしてからすぐに樹林帯に入りますので、まず風の影響はさほどではありません。
寒いぐらいでスタートが基本です。
また5合目過ぎて稜線に出てから、結構な風に吹かれましたが、風向きを見た時に山頂付近では風がないなと判断して登りました。
案の定山頂では無風で、さほど寒さは感じませんでした。
女性登山家の田部井淳子さんが亡くなられました。
今まで何回か大山にも来られ、大山寺のとやま旅館を定宿としてゴマ豆腐を食べるのを楽しみにしておられました。
田部井さんには「山を楽しむ」ことを数多く教えていただき、残念でなりません。
ここに、故人を偲ぶとともにご冥福を心からお祈りいたします。
登山道の状況
10月21日に発生した「鳥取県中部を震源とした地震」により大山及び大山周辺の山域に少なからず被害が出ております。
山好きな方たちのお陰でほとんどの地域の被害箇所がおよそですが判明しておりますので、10/22現在の状況を以下にまとめてみます。
<大山地域>
● 夏山登山道については問題なし
● 夏山登山道の新行者コースも問題なし
● ユートピアコースについて
・上宝珠手前の岩がかなり動いている状態で不安定です。
・尾根部は亀裂が多く、今後の揺れ、雨によっては崩落もあり得る感じです。
・三鈷峰は山頂直前の岩場がずり落ちた感じで、非常に不安定な状態です。落ち着くまで近寄らない方が無難かと思います。
※10/22、10/23と谷部は絶えず崩れており、落石、崩落の音が絶え間なく響いている感
じです。
(表面が落ちて新鮮な岩肌が露出しているため遠景は白くて綺麗な状態です。)
・特に上宝珠越手前の岩場から上宝珠越までの間が崩落がひどく、多人数で通ると崩れる恐れがあるため、1人づつ通過したほうが無難です。
・三鈷峰は山頂直下が崩落しており、浮石が多く非常に危険な状態。
※画像№①~⑤まで ⑥は三鈷峰
●大休峠から甲ヶ山
・川床から大休峠は問題なし。
・大休峠から矢筈ヶ山~小矢筈~甲ヶ山も問題なし
●ユートピアから大休峠
・振子山~親指ピーク~野田ヶ山も問題なし。
・野田ヶ山の山頂付近にクラックあり。
※ユートピア状況は時岡様と勝部様提供
※甲方面は勝部様提供
<蒜山>
●中蒜山と上蒜山については縦走路含めて問題なし。
・下蒜山については不明。
<烏ヶ山>
・新小屋峠ルートは分岐までは問題なし。
・キャンプ場からのルートも分岐手前までは問題なしですが、分岐手前から岩場がほとんどすべて崩落しており、通行不能。
・分岐から上部で崩落が特にひどく、岩がほとんど崩落し、ルートもほとんど消滅しています。
※画像№⑦と⑧
画像では分岐上部からキャンプ場ルートを撮影していますが、左下に新しく建てられた標識の頭が見えています。
これでキャンプ場からのルートの岩場がほとんど崩れてしまっているのがお分かりいただけると思います。
もう1枚は同じ場所から山頂方向ですが、ここも崩落しています。
つまり新小屋から登っても分岐までしか登れず、キャンプ場へは下山できません。同じルートのピストンになるということです。
せっかく今夏より登山解禁となった烏ヶ山ですが、とりあえず伯耆町により現在バリケードが置かれました。
※烏ヶ山状況は今井様提供
登山装備
登山装備が基本です。
これからの時期は「秋の日はつるべ落とし」と言われるようにあっという間に日が暮れます。
従ってライトは必携です。
注意すべきは、電池切れです。正しい向きで電池を入れてザックに入れると、荷物の中でプッシュスイッチが押されてしまい、使おうと取り出すと電池が消耗していたということがあります。
電池は1本だけ逆方向の向きで入れて、ザックの中での誤動作を防いでください。
早く行動して日が暮れるまでには十分下山できる予定でも、山では何が起きるかわかりません。
十分な装備で登ってください。もう飲料水と汗拭きタオルだけで登れるほど山は甘くないです。
山頂で気温が一ケタ台にもなりますので、手袋とか防寒具もお持ちください。
雨具でも防寒具の代用になりますが、その際は下着の着替えなどを用意しておくといいと思います。
注意点
●大山 山頂避難小屋の売店
今年も平日は日本山岳ガイド協会の認定登山ガイドの上野ガイドが売店にいますので、お気軽に声を掛けてみて下さい。
なお11月まで無休で営業予定ですが、よほどの悪天候の場合は予告なしに休業する場合があります。
売店の営業の問い合わせは 大山寺 チロル&白樺 電話0859-52-2818まで。
またフェイスブックで「伯耆大山山頂小屋」をご覧ください。
ほぼリアルタイムで山頂の様子が見られます。
上野ガイドが更新しています。
https://www.facebook.com/houkidaisenhutte/
お知らせ
登山道の状態とか装備品などわからないこと、またガイドに関する依頼も受けておりますので遠慮なく下記までお問い合わせください。
日本山岳ガイド協会正会員 登山ガイド 久保昌之
中国山岳ガイド協会
事務局 090-7999-2931
鳥取県日野郡江府町御机鏡ヶ成709-1 休暇村 奥大山
電話 0859-75-2300
昨年の今頃の様子は?
今年は登山道の雪は早く融けてしまい、もう歩くのに支障はありません。2週間ほど早めに推移しています2023.05.02
だんだん蒸し暑さを感じる季節になってきました。そろそろ虫除けスプレーが必要な季節です2023.05.15
大山プロガイド協会周辺の過去の様子
大山プロガイド協会
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