大山 | 大山プロガイド協会

地震の影響は夏山登山道、新行者コース、大山までの車道にもありません。秋から冬へ途上。山頂での体感温度は氷点下です。

色づいてきた鍵掛峠(2016.10.29 中国山岳ガイド協会 事務局)
色づいてきた鍵掛峠(2016.10.29 中国山岳ガイド協会 事務局)
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

天気・気温

10/29(土) 08:00大山寺の天候 雨 気温10℃ 微風
11:00山頂の天候 小雨 気温3℃ 6~8m風
鳥取市の天気予報
明日
晴のち曇
19℃
11℃
明後日
曇のち晴
16℃
9℃
日本気象協会提供 2024年3月29日 12:00発表
松江市の天気予報
明日
晴時々雨
20℃
9℃
明後日
曇のち晴
18℃
9℃
日本気象協会提供 2024年3月29日 12:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

低気圧の通過と同時に冬型の気圧配置となり、強い寒気が大陸から入り込みました。
そのため山頂では非常に寒くなり、やや強めの風が吹いていたため、体感温度は氷点下となりました。

大山での過去10年間での平均初冠雪日が10月31日であるため、もういつ雪が降ってもおかしくない時期になっています。
そのため注意する点としては、服装です。
当然登り始めは薄着でスタートですが、途中での休憩では体が冷えるため、風を遮る上着を1枚羽織るようしたほうがいいと思います。
また長い休憩を取るよりも、5分程度の短い休憩を2合目づつ取った方がいいでしょう。
帽子、手袋、温かい飲み物など真冬ほどではないけれども、持参したほうが山頂で寒い思いをしなくてすみます。
晴れていてもセパレートタイプの雨具は必携です。いざという時の防寒具になります。
この天候で雨具なし、荷物ほとんどなし、びしょ濡れになりながら登っている方もおられましたが、もう大山は秋山でなくて冬山に移ろうとしてます。
それなりの装備を持たないと危険です。
またお子さま連れももう難しい時期になりました。(さすがに今日は居ませんでしたが。)

紅葉の状況ですが、過去のレポートにもあるようにあまり良くありません。
しかし中には綺麗に紅葉している木もありますが、昨日登った蒜山と同様に「ウリハダカエデ」あたりが全滅のようです。
現在は標高1200mあたりがピークのようで、ブナ・ミズナラの黄葉が見ごろとなっています。低木帯のクロモジは比較的に綺麗に黄葉しています。
全体的には例年よりもやや遅めのようです。
大山寺付近では来週末あたりが見ごろを迎えそうです。

登山道の状況

登山道での地震の影響は夏山登山道も新行者コースもまったくありません。
大山に向かう道路、駐車場も含めて地震の被害はありませんので安心してお越しください。「大山は元気です。」

以下は10月21日の状況です。
<大山地域>
● 夏山登山道については問題なし
● 夏山登山道の新行者コースも問題なし

● ユートピアコースについて
・上宝珠手前の岩がかなり動いている状態で不安定です。
・尾根部は亀裂が多く、今後の揺れ、雨によっては崩落もあり得る感じです。
・三鈷峰は山頂直前の岩場がずり落ちた感じで、非常に不安定な状態です。落ち着くまで近寄らない方が無難かと思います。

※10/22、10/23と谷部は絶えず崩れており、落石、崩落の音が絶え間なく響いている感
じです。
(表面が落ちて新鮮な岩肌が露出しているため遠景は白くて綺麗な状態です。)
・特に上宝珠越手前の岩場から上宝珠越までの間が崩落がひどく、多人数で通ると崩れる恐れがあるため、1人づつ通過したほうが無難です。

・三鈷峰は山頂直下が崩落しており、浮石が多く非常に危険な状態。

●大休峠から甲ヶ山
・川床から大休峠は問題なし。
・大休峠から矢筈ヶ山~小矢筈~甲ヶ山も問題なし

●ユートピアから大休峠
・振子山~親指ピーク~野田ヶ山も問題なし。
・野田ヶ山の山頂付近にクラックあり。

登山装備

登山装備が基本です。

これからの時期は「秋の日はつるべ落とし」と言われるようにあっという間に日が暮れます。
従ってライトは必携です。
注意すべきは、電池切れです。正しい向きで電池を入れてザックに入れると、荷物の中でプッシュスイッチが押されてしまい、使おうと取り出すと電池が消耗していたということがあります。
電池は1本だけ逆方向の向きで入れて、ザックの中での誤動作を防いでください。
早く行動して日が暮れるまでには十分下山できる予定でも、山では何が起きるかわかりません。

十分な装備で登ってください。もう飲料水と汗拭きタオルだけで登れるほど山は甘くないです。
山頂で気温が一ケタ台にもなりますので、手袋とか防寒具もお持ちください。
雨具でも防寒具の代用になりますが、その際は下着の着替えなどを用意しておくといいと思います。

注意点

●大山 山頂避難小屋の売店
今年も平日は日本山岳ガイド協会の認定登山ガイドの上野ガイドが売店にいますので、お気軽に声を掛けてみて下さい。
なお11月まで無休で営業予定ですが、よほどの悪天候の場合は予告なしに休業する場合があります。
売店の営業の問い合わせは 大山寺 チロル&白樺 電話0859-52-2818まで。

またフェイスブックで「伯耆大山山頂小屋」をご覧ください。
ほぼリアルタイムで山頂の様子が見られます。
上野ガイドが更新しています。
https://www.facebook.com/houkidaisenhutte/

お知らせ

登山道の状態とか装備品などわからないこと、またガイドに関する依頼も受けておりますので遠慮なく下記までお問い合わせください。

日本山岳ガイド協会正会員  登山ガイド 久保昌之
中国山岳ガイド協会
事務局 090-7999-2931
鳥取県日野郡江府町御机鏡ヶ成709-1  休暇村 奥大山
電話 0859-75-2300

昨年の今頃の様子は?

今年は融けるのも早く、ザクザクの残雪期の様相になっています。それでも、まだ多くの登山道は雪があります2023.04.03

大山プロガイド協会周辺の過去の様子

  • 山頂より剣ヶ峰を望む
  • 少しガスが出ると、大山では、こうなります
  • 山頂碑の様子
  • 山頂より剣ヶ峰を望む
  • 6合目より見た日本海
  • 7合目の様子
  • 山頂台地の様子
  • 6合目付近の積雪状況
  • 5合目付近のブナに積もる雪
  • 登山道入口の積雪
  • 山頂避難小屋と山頂方向の眺望
  • 9合目手前の様子

大山プロガイド協会

現地連絡先:
090-7999-2931
電話番号:
0859-75-2300
連絡先住所:
〒689-4424 鳥取県日野郡江府町御机字鏡ヶ成709-1 休暇村 奥大山 内

地図で見る
http://chugoku-guide.wix.com/chugoku-guide

施設の詳細を見る

関連する山

鳥取県 / 中国山地中部

大山 標高 1,729m

 山陰地方のほぼ中央にそびえ立つ大山(だいせん)は、天平五年(733)に完成したといわれる『出雲風土記』に、火神岳(ほのがみのたけ)の名で登場する。我が国で最も由緒のある山の1つである。  中国地方の最高峰。大山隠岐国立公園の中心にあり、歴史、民俗、自然科学の面でも傑出したものが多く、名実ともに中国山地の王者である。四季を通じて探訪者が絶えないが、日本海に面した独立峰であり、気象条件、地質地形条件が厳しく、特に冬季は「寒気の吹き出し」の影響を、日本で最初に受けるので、標高に似合わず遭難事故が多い。中国地方の他の山々とは全く異質の山であることを銘記されたい。  一方、自然保護運動の先覚地でもある。全国のゴミ持ち帰り運動の発祥の地であり、数々の乱開発を追放した実績を持っている。現在は一木一石運動(登山者の手によって山頂に石を返す行動)が根気よく続けられている。  山体を形成する角閃石安山岩は軟らかくもろい。激しい浸食作用により、登山道の転変が多く、頂上と通称される弥山(みせん)への道は夏道ルートと行者谷ルート以外は閉鎖されて久しい。両ルートは6合目避難小屋の下で合流し、特別天然記念物ダイセンキャラボク純林を縫って頂上碑に達する。東側に三等三角点が、西に頂上小屋と、やや下って石室(いしむろ)と心字(しんじ)池などがある。いずれも往復5時間程度だ。  最高点の剣ヶ峰へは大神山(おおがみやま)神社から元谷(もとだに)小屋、ユートピア避難小屋を経る一般ルート(往復5時間)の他に大休(おおやすみ)峠からと、地獄谷振子(ふりこ)沢からのルートがあるが、一般向ではない。  元谷をベースに、大屏風(おおびようぶ)岩、小屏風(こびようぶ)岩、烏帽子(えぼし)岩、別山などの岩場がある。岩はもろく、登攀には高度の技術が要求される。南面の南壁はすべてガレ壁で、登降は勧められない。支峰の甲(かぶと)ガ山(せん)、船上山(せんじようざん)にはよい岩場があり、地元のクライマーに愛されている。  大山の名をより高めているのは、史跡の豊富さと荒らされていない生物相とにある。  『出雲風土記』には、大山を杭(くい)にし、弓ガ浜を綱にして島根半島を引いてきたと記され、大化改新(645)前後には修験者の大道場でもあった。以来、興亡栄枯を繰り返し、その遺構が全域に残されている。現存する大山寺と大神山神社の門前町が大山寺(だいせんじ)の集落。今は宿泊施設や飲食店、温浴施設などが参道沿いに並んでいる。 平成30年には、大山情報館が大山ナショナルパークセンターとしてリニューアルしたほか、観光案内所や県立大山自然歴史館も再整備され、大山周辺の情報提供の他、シャワールーム、ロッカー、Wi-Fiなど多くの新しい機能が利用できるようになり、大山登山が一層、便利になった。 冬は西日本最大の広さを誇るスキー場が賑わい、スキーやスノーボード、スノーシューなど、ウィンタースポーツのメッカとなている。

鳥取県 岡山県 / 中国山地中部

蒜山 標高 1,202m

岡山県の最北端に位置する蒜山山群は、中国の名峰・大山連峰の東に連なり、鳥取県倉吉市と、岡山県真庭市との境界をなしている。 蒜山は95万年から50万年前に噴出したトロイデ火山である。岡山県側からの山容は穏やかで、広大な扇状地となり、古くは巨大な淡水湖を擁していたという。蒜山高原からは昭和34年(1969)、ステゴドン(東洋象)の臼歯の化石が発見された。またオオサンショウウオやムカシトンボ、ギフチョウなどの珍しい動物や昆虫のほか、ヒルゼンスゲやリュウキンカ、またイヨフウロ、ツクシゼリなどの貴重な動植物の宝庫となっている。  山名の「ひる」は「蛭の住むような広い湿地」を意味し、「ぜん」は大山(だいせん)の「せん」を真似、より威厳を持たせるため濁って読ませたという説もある。また蒜山には、巨人が住んでいたという伝説もあり、中蒜山と下蒜山の間のコルを「ふんぐり乢(たわ)」と呼ぶのは、この巨人が自分のフングリ(睾丸)を引っ掛けたから、ともいう。  蒜山へは、上蒜山の西麓の百合原牧場の柵を越えて山腹に取り付く。途中、皆ガ山の肩越しに大山が見える。8合目の槍(やり)ガ峰は上蒜(かみひる)一の展望台だ。上蒜山まで約3時間。中蒜山、下蒜山まではさらに約3時間。三山縦走は約8時間。

鳥取県 / 中国山地中部

矢筈ヶ山 標高 1,359m

 大山の北東部、大休(おおやすみ)峠から北へ12km続く魅力的な縦走路。植生、史跡、古戦場、岩場など、どれをとっても中国山地第一の呼び声が高く、その最高点が一等三角点を頂く矢筈ヶ山で、中国山地第5位の高峰。  矢筈型の双耳峰で双子山(ふたごせん)の別名もある。三角点を大矢筈、北の岩峰を小矢筈と俗称する。  船上山(せんじょうざん)からの南行コースと、大休峠からの北行コースがあり、ともに約8時間だが、南行コースは長大な登りになり、危険箇所がすべて下りになるので、北行コースを勧めたい。  北の甲ヶ山(かぶとがせん)は中国山地第10位の高さ。  後醍醐天皇の旗揚げ(1333年)した船上山の頂上は平坦で湧水も豊富。まさに要害堅固の地であり、周囲の岩壁はクライマーのゲレンデとなっている。山脚部は桜の名所で、青少年自然の家をベースに、健康的なエリアとして人気を集めている。

ユーザーの登山記録から