大山 | 大山プロガイド協会

山の冬本番はこれから。降雪も増加予想。10本以上の前歯のあるアイゼン、ピッケル、ゴーグルなど冬山装備必須。八合目から上で無理は禁物。

擬宝珠山山頂は快晴(2017.02.27 中国山岳ガイド協会 事務局)
擬宝珠山山頂は快晴(2017.02.27 中国山岳ガイド協会 事務局)
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天気・気温

02/03(金) 11:00 大山 曇 気温+1℃ 微風
13:00 山頂 ガス 気温-4℃ 6~8m/s
鳥取市の天気予報
明日
晴のち曇
26℃
12℃
明後日
晴時々曇
25℃
15℃
日本気象協会提供 2024年4月25日 12:00発表
松江市の天気予報
明日
晴のち曇
25℃
11℃
明後日
曇のち晴
25℃
14℃
日本気象協会提供 2024年4月25日 12:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

二十四節気で言えば明日は立春で、春の始まりとなっていますが、山ではこれからが冬本番になります。
例年よりもやや少な目の積雪ですが、昨年ほどではなく、今月の降雪量がある程度期待できそうです。

冬型の気圧配置が緩み、やや気温も高めで風も弱まり、今の時期にすれば冬山登山には適した天候でした。
ただガスが時間とともに上がってはきたのですが、8合目辺りから滞留していて、かなり視界も悪くなりました。
すぐ前が見えないほどではなく、目印のポールが見える程度でした。
このポールは迷いやすいところではやや密に立てていますので、次のポールが見えないようでは危険なので、そこで引き返したほうが安全です。
あまり密に立ててしまうとどんな悪天候でも山頂まで行ってしまうので、わざとに間隔を開けているところもあります。登山の際の目安にしていただけたらと思います。

特に8合目付近から上になると自分の歩いてきたトレースもすぐに無くなってしまいます。絶対に無理をしないでください。

4合目辺りから5合目上辺りまでは「抜け穴」がありますのでご注意ください。
5合目から6合目までの潅木もほとんど雪の下に埋もれていますので
ある意味では歩きやすくなっています。
ただ新雪が一気に降ると5合目から上では傾斜が急なのでラッセルも難しく、スノーシューを履いても到底太刀打ちできなくなります。
またこの辺りからスノーシューを履くぐらいであれば山頂までは体力と時間的に無理だと判断したほうが安全です。
つまり下りで夏道以外を降りる場合を除いて、そのまま夏道を下るのであれば、スノーシューを持ってこられても使う場面がないということです。

登山道の状況

山は厳冬期雪山の状態です。
アイゼンは最低でも10本爪以上をお持ちください。

●スノーレーサーは登山道脇で(安全とマナー遵守)
去年辺りからスノーレーサーといって、お尻にしいて滑る道具を登山に持ってきて、登山道を滑り降りる方が非常に増えてきました。
持ってこられるのはいいんですが、少なくとも登山道の横とかで使用してください。
せっかくの登山道がステップがなくなってしまい、ツルツルの危険な状態になってしまいます。
昨今の冬山事情ですが、本来の冬山は経験豊富な方だけが入れる領域でしたが、道具だけ揃えて使い方も熟知していない方が冬山に来られるようになりました。
一昨年でしたか、これで滑っていて立ち木に激突し大怪我をした事例もありました。
少しでも事故を減らせるように、ぜひとも山でのマナーを守って頂きたいと思います。

●車道
大山寺周辺では道路にも積雪がありますので、冬用タイヤとチェーンなどの滑り止めは必ずお持ちください。

登山装備

注意すべきことは、10本以上の前歯のあるアイゼン、ピッケル、ゴーグルなど冬山装備は必ずお持ちください。
また緊急用に携帯電話の予備電源もあったほうが安心です。
ただ冬山装備はその使用方法を熟知していなければ、猫に小判です。
必ず基本的な技術を身につけてから冬山登山においでください。
知識だけでは危険です。

注意点

冬の大山は誰でもが登れるほど簡単な山ではありません。ちょっとミスをすると即遭難に繋がります。命にかかわる事故にもなりかねませんので、充分にご注意を。

●山頂避難小屋
通年で利用可能です。
利用される場合は出来るだけ体についた雪を落としてからお入りください。
中にはトイレもあり非水洗が1ヵ所だけ使えます。当然ながら水もなく毎日は掃除が出来ませんので、出来るだけ汚さないようにお使いください。

お知らせ

登山道の状態とか装備品などわからないこと、またガイドに関する依頼も受けておりますので遠慮なく下記までお問い合わせください。

日本山岳ガイド協会正会員  登山ガイド 久保昌之
中国山岳ガイド協会
事務局 090-7999-2931
鳥取県日野郡江府町御机鏡ヶ成709-1  休暇村 奥大山
電話 0859-75-2300

昨年の今頃の様子は?

今年は登山道の雪は早く融けてしまい、もう歩くのに支障はありません。2週間ほど早めに推移しています2023.05.02

だんだん蒸し暑さを感じる季節になってきました。そろそろ虫除けスプレーが必要な季節です2023.05.15

米子市内でも30℃を越える夏日となりましたが、大山は気持ちの良い風が吹いていました2023.05.23

大山プロガイド協会周辺の過去の様子

  • 山頂緊急避難小屋付近の状況
  • 3合目手前付近から積雪があります
  • 山頂台地の残雪
  • フキノトウがようやく顔を出してきました
  • 6合目避難小屋の様子
  • ポールの片付けを行う
  • 山頂より剣ヶ峰を望む
  • 少しガスが出ると、大山では、こうなります
  • 山頂碑の様子
  • 山頂より剣ヶ峰を望む
  • 6合目より見た日本海
  • 7合目の様子

大山プロガイド協会

現地連絡先:
090-7999-2931
電話番号:
0859-75-2300
連絡先住所:
〒689-4424 鳥取県日野郡江府町御机字鏡ヶ成709-1 休暇村 奥大山 内

地図で見る
http://chugoku-guide.wix.com/chugoku-guide

施設の詳細を見る

関連する山

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大山 標高 1,729m

 山陰地方のほぼ中央にそびえ立つ大山(だいせん)は、天平五年(733)に完成したといわれる『出雲風土記』に、火神岳(ほのがみのたけ)の名で登場する。我が国で最も由緒のある山の1つである。  中国地方の最高峰。大山隠岐国立公園の中心にあり、歴史、民俗、自然科学の面でも傑出したものが多く、名実ともに中国山地の王者である。四季を通じて探訪者が絶えないが、日本海に面した独立峰であり、気象条件、地質地形条件が厳しく、特に冬季は「寒気の吹き出し」の影響を、日本で最初に受けるので、標高に似合わず遭難事故が多い。中国地方の他の山々とは全く異質の山であることを銘記されたい。  一方、自然保護運動の先覚地でもある。全国のゴミ持ち帰り運動の発祥の地であり、数々の乱開発を追放した実績を持っている。現在は一木一石運動(登山者の手によって山頂に石を返す行動)が根気よく続けられている。  山体を形成する角閃石安山岩は軟らかくもろい。激しい浸食作用により、登山道の転変が多く、頂上と通称される弥山(みせん)への道は夏道ルートと行者谷ルート以外は閉鎖されて久しい。両ルートは6合目避難小屋の下で合流し、特別天然記念物ダイセンキャラボク純林を縫って頂上碑に達する。東側に三等三角点が、西に頂上小屋と、やや下って石室(いしむろ)と心字(しんじ)池などがある。いずれも往復5時間程度だ。  最高点の剣ヶ峰へは大神山(おおがみやま)神社から元谷(もとだに)小屋、ユートピア避難小屋を経る一般ルート(往復5時間)の他に大休(おおやすみ)峠からと、地獄谷振子(ふりこ)沢からのルートがあるが、一般向ではない。  元谷をベースに、大屏風(おおびようぶ)岩、小屏風(こびようぶ)岩、烏帽子(えぼし)岩、別山などの岩場がある。岩はもろく、登攀には高度の技術が要求される。南面の南壁はすべてガレ壁で、登降は勧められない。支峰の甲(かぶと)ガ山(せん)、船上山(せんじようざん)にはよい岩場があり、地元のクライマーに愛されている。  大山の名をより高めているのは、史跡の豊富さと荒らされていない生物相とにある。  『出雲風土記』には、大山を杭(くい)にし、弓ガ浜を綱にして島根半島を引いてきたと記され、大化改新(645)前後には修験者の大道場でもあった。以来、興亡栄枯を繰り返し、その遺構が全域に残されている。現存する大山寺と大神山神社の門前町が大山寺(だいせんじ)の集落。今は宿泊施設や飲食店、温浴施設などが参道沿いに並んでいる。 平成30年には、大山情報館が大山ナショナルパークセンターとしてリニューアルしたほか、観光案内所や県立大山自然歴史館も再整備され、大山周辺の情報提供の他、シャワールーム、ロッカー、Wi-Fiなど多くの新しい機能が利用できるようになり、大山登山が一層、便利になった。 冬は西日本最大の広さを誇るスキー場が賑わい、スキーやスノーボード、スノーシューなど、ウィンタースポーツのメッカとなている。

鳥取県 岡山県 / 中国山地中部

蒜山 標高 1,202m

岡山県の最北端に位置する蒜山山群は、中国の名峰・大山連峰の東に連なり、鳥取県倉吉市と、岡山県真庭市との境界をなしている。 蒜山は95万年から50万年前に噴出したトロイデ火山である。岡山県側からの山容は穏やかで、広大な扇状地となり、古くは巨大な淡水湖を擁していたという。蒜山高原からは昭和34年(1969)、ステゴドン(東洋象)の臼歯の化石が発見された。またオオサンショウウオやムカシトンボ、ギフチョウなどの珍しい動物や昆虫のほか、ヒルゼンスゲやリュウキンカ、またイヨフウロ、ツクシゼリなどの貴重な動植物の宝庫となっている。  山名の「ひる」は「蛭の住むような広い湿地」を意味し、「ぜん」は大山(だいせん)の「せん」を真似、より威厳を持たせるため濁って読ませたという説もある。また蒜山には、巨人が住んでいたという伝説もあり、中蒜山と下蒜山の間のコルを「ふんぐり乢(たわ)」と呼ぶのは、この巨人が自分のフングリ(睾丸)を引っ掛けたから、ともいう。  蒜山へは、上蒜山の西麓の百合原牧場の柵を越えて山腹に取り付く。途中、皆ガ山の肩越しに大山が見える。8合目の槍(やり)ガ峰は上蒜(かみひる)一の展望台だ。上蒜山まで約3時間。中蒜山、下蒜山まではさらに約3時間。三山縦走は約8時間。

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ユーザーの登山記録から