飯豊山 | 飯豊山・天狗平ロッジ

飯豊山は、東側斜面(山形側)にはまだ雪が多く残っています。ダイグラ尾根は桧山沢吊橋修繕のため2017年は通行不可

稜線から望む北股岳(2017.07.22 飯豊山・天狗平ロッジ)
稜線から望む北股岳(2017.07.22 飯豊山・天狗平ロッジ)
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日本気象協会提供 2024年4月16日 18:00発表
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日本気象協会提供 2024年4月16日 18:00発表
※ご利用上の注意

山と周辺の状況

天狗平ロッジは、本日7月7日から管理人常駐となります。

7月1日に飯豊連峰山開きに備えて、小国山岳会の有志が集まって、石転ビノ出合手前までの登山道を整備しました。主な施工箇所は「赤滝のへつり」です。間違いやすい場所に目印の黄旗を付けたり、雪渓に落ちていた倒木を利用して、湿地をなくすような施工をしたり、梶川出合高巻きコースなどを施工しました。

なお、現在の石転ビ沢は梅雨時の落石や土石流が発生しやすくなっています。雪渓の途中で全員アイゼンを履きハーネスを着装しているパーテイを見かけました。実は過去に平坦な雪渓でアイゼンを履いて雪渓の崩壊に巻き込まれた死亡事故も発生しています。
アイゼンを履いていると落石や雪渓崩壊など咄嗟の時の行動が遅くなります。傾斜の緩い所ではスプーンカットを利用することをお薦めします。
初心者の方はアイゼンを履かないで歩くことにより雪の上を歩く感覚が体感でき、傾斜の強くなった所でのアイゼンワークも上手くなると思います。
(もちろん傾斜が出てきたらアイゼンを履いて、ツアッケ(アイゼンの爪)を自分の足に引っ掛けない歩き方を練習することも大事なことです)

滑落注意になるのは北股沢出合、アイゼンを履いたほうが楽になるのはホン石転ビ沢出合だと思います。アイゼンの練習はホン石転ビ沢出合からで良いと思います。

またハーネス着装はロープを結ぶことが前提になります。コンテニュアス(同時登攀)は大変難しい技術です。ロープを結んでいたばかりに事故が大きくなったケースもあります。絶対の自信がある方以外はお薦めできません。スタカット(隔時登攀)の場合は、ビレイ(確保)する人がセルフビレイ(自己確保)を取るわけですので、落石があった場合に逃げることができませんし、確保されている人も逃げることができません。
何よりも時間が掛かるので、リスクが高くなります。コンテも落石に対しては大きなハンデになります。

一般論としては石転ビ沢のノーマルコースでロープを使うことは危険度を増すことになります。ルートの状況にあった装備が良いと思います。

登山道の状況

飯豊山では、まだ登山道にはたくさんの雪が残っています。とくに東側斜面(山形側)は、まだ、べったりと雪が残っています。

・ダイグラ尾根取付きの桧山沢吊橋は、ワイヤーを修繕するため通行禁止ととなりました。ダイグラ尾根は基本的に通行できないと考えてください。

・石転ビ沢は、梅雨時は落石や土石流が発生しやすくなっています。常に上部を確認し、休憩場所には十分注意してください。7/1に、石転ビノ出合手前までの登山道を整備しました。

・赤谷林道(加治川治水~湯の平温泉経由・北股岳方面の登山道)は、加治川治水ダム先のゲート手前で法面が崩壊し、車両・歩行ともに通行できない状況です。北股岳から新発田市方面に向かうと赤谷林道を出ることができなくなるので、ご注意ください。

・足ノ松尾根は、奥胎内ヒュッテから足の松尾根登山口までの交通規制は6月26日から解除され、7月1日から乗り合いタクシーが再開されています。登山道には、まだ残雪があります。

・梶川尾根は上部に残雪があり、滑落や道迷いに注意してください。特にトットバノ頭付近を下山する時は、滑落に留意してください。

・丸森尾根も上部に残雪があり、滑落や道迷いに注意が必要です。地神北峰から丸森峰の間が夏道は尾根の南側についているため埋もれており、道迷い多発地域になっています。

・御沢登山口(川入)からの登山道は、やはり上部に残雪が多く残っています。小白布分岐付近にはべったりと雪があります。剣が峰の水場は水は出ていますが上部に残雪があり大変危険です。稜線に出た三国小屋から切合小屋も、ところどころ残雪があり滑落などの危険があります。

・稜線の状況は、御西小屋~梅花皮小屋間は、90%は北東側の残雪の上を歩くことになります。
 御西小屋の水場は7月末でないとあきそうもないので、カイラギ小屋で汲むか、雪を溶かす必要があります。

・弥平四郎からのコースは、三国岳側の疣岩山直下にはまだ残雪が張り付いています。種蒔山と切合小屋の間にも残雪があり滑落や視界のない時の道迷いに注意が必要です。

詳細は「飯豊朝日連峰の登山者情報」に掲載してます(http://www.iideasahi.jp/2046.html

登山装備

登山道には多くの残雪が残っています。アイゼン・ピッケルと、使いこなす技量が必須です。

お知らせ

天狗平ロッジは7月初旬から8月下旬までの間、管理人が常駐しますので、予約なしでも利用できます。なお、常駐期間外は鍵が掛かっていますので、必ず予約をお願いします。
山小屋仕様で素泊まりです。寝室は2階で畳敷きとなります。布団も用意していますが基本的にはご自身で用意ください。

稜線の梅花皮小屋・御西小屋は避難小屋ですが、夏季は管理人が常駐します(不在のこともあります)。避難小屋ですが、清掃協力費をお願いしています。お問い合わせは天狗平ロッジへ(梅花皮小屋・御西小屋・天狗平ロッジの連絡先は同じです)。

昨年の今頃の様子は?

4月28日に倉手山登山口と大日杉小屋までの車道が開通予定、開通時刻にも留意ください。2023.04.27

足ノ松尾根のアプローチ道路が通行止め、足ノ松尾根登山道は当面の間、通行不可2023.05.11

飯豊山・天狗平ロッジ周辺の過去の様子

  • 開設準備を待つ倉手山登山口
  • 2023年12月30日の頼母木小屋の様子
  • 10月22日撮影、丸森尾根標高1,100m付近にて
  • 崩壊が進む石転ビ沢
  • 梅花皮小屋から撮影した石転ビ沢。融雪が進んでいる
  • 石転ビ沢を見上げる
  • 御西小屋へ続く主稜線の様子。御西小屋に資材を運ぶヘリから撮影したもの
  • ダイクラ尾根の吊り橋は、まだ掛かっていません
  • 石転ビ沢遠望
  • 国民宿舎飯豊梅花皮荘から飯豊連峰
  • 倉手山山頂から飯豊連峰を望む

飯豊山・天狗平ロッジ

電話番号:
090-5846-1858
連絡先住所:
山形県西置賜郡小国町

地図で見る
http://www.ic-net.or.jp/home/iide/

施設の詳細を見る

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