台風通過後は冷え込み、周りの山々は雪を被り、装いを変えています。至仏山は、雪が融けずに残っている場所もあります
天気・気温
山と周辺の状況
台風21号による雨の影響で、尾瀬ヶ原では下ノ大堀川が増水し、木道工事中の迂回路の一部が流出したため牛首~竜宮間が通行止めになっていましたが、復旧作業が行われて現在は解除となっています。
台風通過後は冷え込み、周りの山々は雪を被り、装いを変えていました。燧ヶ岳も雪を被り、池塘に映る逆さ燧がとても綺麗に見られました。
木道の上などには、たくさんの蜘蛛の巣が掛かっていました。そして歩いていると帽子のツバに小さい蜘蛛がとても多く下がってきたので、帽子を外して見ると蜘蛛の巣がたくさん引っかかっていました。
どうやら、今日は蜘蛛達の『雪迎え』の日だったようです。
雪迎えとは――、晩秋の小春日和の日に、糸をつけた子グモが空を飛ぶ現象をいいます。子グモたちは、一斉に茎や枯れ枝の先端によじ登り腹部を空中に向けて、糸いぼから糸を1m程出して風に流します。やがて、上昇気流に乗って空中へ飛び立ち、分散していきます。遥か遠く洋上の島にたどり着くクモも稀ではなく、上昇気流にのって高度数千メーターという高いところを飛んでいる姿も観察されているそうです。ある学者の研究では2,000キロもの距離を飛んだ蜘蛛もいるそうです。
蜘蛛が風任せで、旅に出る日。この現象を個人的に見てみたいと思っていたので、残り少ない今シーズンで尾瀬で体験出来たことが嬉しいです。
『雪迎え』があると「雪が降り始める」と、山形のほうでは言われているようです。尾瀬でも雪が降り積もる日はすぐそこかもしれません。
至仏山に登ると、冠雪から日が経ちましたが、まだ残っています。登山道が雪で隠れている所がありますので、通行の際は滑らない様に注意してください。
尾瀬のシーズンも終わりに近付き、入山者が減ってきています。
登山道の状況
鳩待峠から山の鼻までは、とくに問題なく歩けます。尾瀬ヶ原では木道でのスリップに注意してください。
至仏山は7/1より登山可能となっています。
笠ヶ岳の登山道に、登山道以外へ立ち入らないよう柵でロープを張っていましたが、今シーズンの終了が近づいてきたので、撤去しました。通行の際は登山道を外れない様にお願いします。
なお至仏山には、現在、雪がついていて、登山道が隠れている箇所もあります。
登山装備
寒暖差は20度を超える日もあります。急な天候の変化に対応出来るように防寒着や雨具などをお持ちください。
注意点
尾瀬はツキノワグマの生息地なので、クマ鈴をつけるなどのクマ対策をして、もしクマに出会っても、写真を撮ったり大声を上げるなどの刺激を与えないようにしてください。
出会ってしまったら、背中を向けたり、走ったりせずに、目を合わせないようにゆっくり後ずさりして立ち去ってください。
シカの植生被害度を調査するための柵を設置をしました。近年、尾瀬ではシカの問題が起こっています。シカがミズバショウを荒らしたり、ミツガシワの根、ニッコウキスゲの新芽や蕾等を食べます。
花が咲く前に食べられてしまうと言うことは、種(子孫)を残せなくなるので、次の年には数が減少してしまいます。
シカ柵設置作業への、ご理解ご協力を、お願いいたします。
お知らせ
山の鼻ビジターセンターは10月29日に閉館いたします。
また、尾瀬の山小屋や公衆トイレなどの営業期間にご注意ください。
https://www.oze-fnd.or.jp/archives/82537/
昨年の今頃の様子は?
山ノ鼻ビジターセンターは5月16日に開所予定。鳩待峠への道路の冬期閉鎖解除は4/21(金)より2023.04.19
山の鼻ビジターセンター周辺の過去の様子
山の鼻ビジターセンター
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