HOME > 特集 > スノーシューで雪山を楽しもう!

ひとくちにスノーシューといっても、実は大きく2種類にわかれます。それは「雪山登山モデル」と「散策モデル」。主に、前者は登坂で、後者は平坦な場所を歩くことを目的に作られています。一見すると違いはわかりにくいのですが、ヒールリフターの有無や、ツメの本数、つま先の刃の長さが違います。どんなフィールドでスノーシューを使うかに応じた選択になりますが、主流は幅広く使える「雪山登山モデル」。

左の方がツメの本数が多く、刃がスノーシューの先端まで付いています。
ヒールリフターがあることで、坂道を歩くときに足への負担が減り、歩きやすくなります。

スノーシューには、適正重量というのが定められていて、自体重に合ったものを選びます。ただし装備もありますので、装備の重さ+自体重を考慮して選びましょう。

また、スノーシューは足の大きさには左右されませんが、男性用と女性用にわかれています。大きく違うのは、その幅です。男性用のほうが幅広で、女性用は細めにできています。快適な浮力を得るためには、男性の方であっても体重が軽い人であれば、女性用を選ぶというのも軽量化などの視点から見ると良いと思います。

左が男性モデルで、右が女性モデル。男性でも、体重が軽ければ、軽量化の観点から女性用を選ぶ人もいる。

スノーシューは、グローブを着けて使うことが多いですよね。気になったモデルがあれば、実際にグローブを着けた状態で使い勝手をよく確かめておきましょう。たとえば、ベルトがうまく締められるかどうかはチェックポイントのひとつです。素材やヒールリフターがあるかどうかなど、機能的な部分を見て総合的に判断してください。

ダイヤルを回して調整できるモデルもあります。グローブを着けたままで動くことに慣れていない方は、このようなモデルが使いやすいかもしれません。

通常の雪山登山と異なり、スノーシューを使うようなフィールドでは、ピッケルを使う必要はありませんが、ストックは必要です。無雪期の登山で使用しているもので構いませんが、先端のバスケットをスノーバスケットに付け替えることができるかどうかを確認しておきましょう。またスノーシューで使うときは、石突のキャップは外して使いましょう。雪への刺さりがよく、安定します。

ストックによっては付け替えることが難しい製品もあります。わからない場合は、実物を持って店頭へ。

グローブは、インナーグローブと防寒用グローブの重ね着けがおすすめです。インナーグローブを着けることによって、保温性と防風防寒性は高まり、仮に防寒用グローブを外したときでも冷たい外気に直接触れることがないので安心。防寒用グローブは、フリースタイプか、防水透湿素材のものがおすすめです。

雪で濡れる心配のないときはフリースタイプを、降雪時は雪による濡れを防ぐ防水透湿素材を使うなど、2種類のグローブを、気温や天候によって使い分けるのが良いでしょう。

ゲイターは登山靴への雪の侵入を防ぐものですのでぜひ使いましょう。スノーシューに合わせる登山靴は夏に使っているもので大丈夫ですが、向き不向きもあります。スノーシューに固定した時、ソールやアッパーが柔らかいものは締めつけ感が強く歩きにくいので、避けたほうが良いでしょう。逆にスノーブーツを履く場合でも、スノーシューとの相性によっては横幅が合わないということがあるので、実際に合わせて確かめておきましょう。

ゲイターは、着脱部分がファスナーよりも、マジックテープのもののほうが、グローブをしたままでも着けやすいです。
右のようなアッパーが硬めの登山靴であれば、無雪期の登山靴でスノーシューを楽しめます。

温かい飲み物を補給して身体を温めましょう。寒い時期は水分補給を忘れがちですが、身体を温めてあげることで活動力もあがってきます。また、保温ボトルにお湯を入れて持参すれば、ガスバーナーを使ってお湯を沸かさなくても、いつでも熱いお湯が使えるという利点もあります。

カップラーメンなどを食べる場合は、900~1000ml程度のサイズを、水分補給だけの場合は500ml前後のモデルがおすすめです。

スノーシューはたくさん歩き回るので、意外と暑くなりがちです。そこで、重要なのが「ウェアリング」。汗をはじくドライ素材でできた撥水性アンダーウェア(MILLETのドライナミックメッシュなど)に、吸汗速乾性のあるメリノウールを合わせるのがおすすめです。アンダーウェアがはじいた汗をメリノウールが吸収してくれるので、休憩中の汗冷えも防ぐことができます。その上には、ジッパー付きのフリースジャケットなどを着て、最後にレインウェアやハードシェルなど、防風・防寒性の高いものを羽織るという形が良いでしょう。

好日山荘 横浜西口店
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JR横浜駅西口から徒歩5分。登山靴を中心に、バックパック、ウェアなど、横浜随一の品揃えを誇る。スノーシューをはじめとした雪山ギアも豊富で、寒さに負けないウェアのレイヤリング提案など、山好きスタッフによる体験談を交えた接客が魅力。