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保温力&保冷力バツグン! 山専用の機能的ボトルが便利過ぎる

道具・装備 2016年11月11日

冬になるとついつい忘れがちなのが水分補給。行動中の温かい飲み物は、パフォーマンスを向上させてくれるだけでなく、登山中の楽しみのバリエーションを増やしてくれます。今回は保温と保冷に優れたボトルの活用法と選び方について、石井山専新宿ビックロ店の冨田さんに教えてもらいました!

POINT
  • 夏や冬でも水分補給のクセ付けを
  • ボトルの使い分けでパフォーマンス向上
  • 保温&保冷に優れた"山専用"のボトル

冬でもこまめな水分補給を!

水分補給に欠かせないボトルの数々。製品によって特徴や大きさもさまざまです(冨田さん)

編集部S:この時期、登山中の水分補給って難しいんですよねえ。汗もあまりかかないですし、飲んだらトイレも近くなるし、そもそも冷たい飲み物は寒いし・・・。何か良い方法ないんでしょうか?

冨田さん:冬でも水分補給は大切ですよ! 確かに夏ほど汗をかかなくなるので目に見えてはわかりづらいんですが、実際には雪道を歩くなど、夏にはない動きが増えて、運動量が増えていることもあります。

編集部S:確かに、気づかないうちに身体の水分が失われていて、疲れやすさも増しているのかもしれませんね。

冨田さん:ですので、冬でもこまめに水分を摂る「クセ付け」をしてあげることが重要です。景色を眺めている小休止などの時間などに、ちょっと飲むような感じですね。

編集部S:冬だと、やっぱり温かい飲み物を飲むほうが良いのでしょうか?

冨田さん:そうですね。冷たい飲み物はどうしても身体を冷やしてしまい、体力を落としてしまう要因のひとつにもなるので、温かいものを摂取したほうがパフォーマンスも上がりやすいと思います。

編集部S:逆に夏であれば冷たいものは飲んでも大丈夫ですか?

冨田さん:飲み過ぎは注意が必要ですけどね(笑)。体幹温度を下げることで疲労感が緩和されて、元気になるということもありますから。

編集部S:そうすると、常温の飲み物が良いのでしょうか?

冨田さん:夏は、身体をあまり冷やしたくない方や、胃腸の弱い方は常温のほうが好まれます。水ならもちろんそのまま調理にも使えますし、冬でも手軽な水分補給にはハイドレーションシステムを利用するのも良いかと思います。ただ厳冬期ではホースが凍って使えない恐れがありますから、ボトルはしっかり準備しておきましょうね。

みんなどういうボトル使ってる?

編集部S:お話を聞いていると、温かいもの、冷たいもの、それから常温のものと、使い分けるのが良いみたいですね。やっぱりみなさんそうしてらっしゃるんですか?

冨田さん:はい。私もそうなんですが、だいたい1人2本くらいボトルを持っていく方が多いのではないでしょうか。

保温に優れたボトルの一例。ラーケンのクラシック・サーモ(写真左)、スタンレーのクラシック真空ボトル(写真中央)、サーモスの山専ボトル(写真右)などがあります(冨田さん)

編集部S:それだったら、ペットボトルとかのほうがコンパクトだし、潰せて良さそうだけど・・・。

冨田さん:初心者の方ですとそれで済ませてしまう方も多いのですが、まずゴミになってしまうのは良くないですね。あと、高山になると気圧の影響を受けやすく、ペットボトルは凹んで破損する危険性もあります。自分の身体に直結する水分のことなので、しっかりとした繰り返し使えるボトルを選んでいただくことをおすすめします。

編集部S:第一、ペットボトルは保温もできないからなあ。この際マイボトル、選んでしまおうかな。

冨田さん:もちろんボトルは大きさや機能もさまざまですから、用途や中身を想定して選ぶと良いと思います。たとえばですけど、私は、折りたためるプラティパスのソフトボトルに常温の水を入れて、保温に優れたサーモスの山専ボトルに温かいものを入れて持っていくことが多いです。

編集部S:モノは増えてしまうけど、ボトルの使い分けはバリエーションが増えて便利ですよね。みなさん、冬だとどんな温かい飲み物を持っていくんですか?お茶とか、珈琲とか・・・。

冨田さん:一番人気は、実は"お湯"なんです(笑)

編集部S:ええっ、普通じゃないですか!

冨田さん:お湯を持っていくだけで、自分の好きなお茶や珈琲を作るのはもちろん、甘酒やおしるこを作るなど、いろんな飲み方ができて、飲み物の幅も広がってくると思います。お湯だけ持っていけば、バーナーを使わずに済むという利点もありますね。そのままフリーズドライ食品を戻すのにも使えますよ。

編集部S:たかがお湯、されどお湯ですね・・・。

冨田さん:これからの季節、お湯を持っていくというのは大事なポイントになってくると思います。休憩している時にはどうしても身体が冷えてくるので、そうしたときに身体があたたまるものを摂ってあげることは体調管理にもつながります。

保温&保冷に優れた"山専用"ボトル

編集部S:これからの時期を考えると、やっぱり温かさをキープできるものが良いですよね。

冨田さん:私の使っている山専ボトルなんかどうですか? これなら登山のティータイム、楽しめますよ!

2007年に発売し、登山者の方には今や定番のボトルです(冨田さん)

編集部S:一見すると普通の水筒みたいだけど・・・。どんな特徴があるんですか?

冨田さん:6時間後でも77度を保つ保温力、それから夏でも10度を保つ保冷力という温冷両方を兼ね備えています。標高の高い山や厳冬期の山など、水の確保が難しいような厳しい条件でも安心して使える高性能なボトルです。

編集部S:それだけの保温力があれば、長時間行動した後でもアツアツのカップラーメンができそうですね。

冨田さん:標高の高いところに行くと、気圧の関係でキャップが開けにくくなることがよくありますが、"山専用"なだけあって2重栓になっており、余計な力を入れず開けることができます。

飲むときは上側(写真右)の栓を回します。ゴムパッキンも外せるので洗いやすいです(冨田さん)

編集部S:これだったら中身が漏れてしまう心配も減りそうですね。飲むときはコップに注いで飲めばいいんですか?

冨田さん:そうですね。側面にシリコンカバーが付いていて、たとえばグローブを着けていても落としにくいように設計されています。底面にも設置されているので、仮に落としてしまったときの不安も軽減できます。取り外しも可能なので、もし荷物を軽くしたいということであれば外してしまう方もいます。

持つ部分にある黄色の部分、底のグレーの部分がシリコンカバーです。取り外すことも可能です(冨田さん)

編集部S:グローブを着けたままでも使い勝手が良いんですね。これなら、面倒臭がらずに水分補給できるかも。でも、ぼくは落としそうだからシリコンカバーは着けたままにしておこうと思います・・・(笑)

冨田さん:衝撃吸収に優れた専用のポーチもあるので、それを使ってもいいかもしれませんね。着けたまま注ぐこともできるんですよ。

専用ポーチ。上部のループはザックにしまったときの取り出しや、カラビナでの固定に便利です(冨田さん)

編集部S:これに入れておけばハードに使えそうですね。500mlと900mlだったら、どちらがおすすめでしょうか?

500ml(写真左)と900ml(写真右)。基本的な構造は一緒です(冨田さん)

冨田さん:長い目で見るのであれば、私は大きい900mlがおすすめですね。たとえばカップラーメンにお湯を使う場合、1回で400~500ml使うと思います。プラスで珈琲などを飲もうとすると、実は意外とすぐになくなってしまいますので。

編集部S:使う容量とか、中身の温度とか、水についてこんなに真剣に考えたことはなかったなあ。みなさんボトルを使い分けているのにはちゃんとした理由があるんですね。

冨田さん:山専ボトルは登山者の方には人気なボトルなので間違いないと思います。逆に自分の個性を出したいなんて方は、こんな風にステッカーを貼ったりしていますね。ぜひ、自分だけのマイボトルにカスタマイズしてみてください!

長く使えて、愛着の持てるアイテムだと思います。ギフトにもオススメです。(冨田さん)

紹介した山道具

サーモス
山専用ボトル FFX-500、FFX-900

FFX-500(写真左) 容量:500ml 価格:5,940円(税込)
FFX-900(写真右) 容量:900ml 価格:7,020円(税込)

教えてくれた人

冨田 和濃(石井山専新宿東口ビックロ店)

北海道出身。幼い頃より家族で登山やハイキング、スキーなどで自然に触れる。最近は低山ハイキング、クライミングを楽しんでいる。ICI石井スポーツ 石井山専ビックロ店勤務、キャンプ・小物担当。

石井山専新宿東口ビックロ店

首都圏最大級の山・アウトドアの大型専門店。「安全」をテーマに、ユーザーのライフスタイルに合わせたさまざまな商品を提案している。店内では、登山学校の講習やワークショップなども開催中。

住所/東京都新宿区新宿3-29-1 ビックロ 新宿東口店内 8F
TEL/03-5312-9550
営業時間/11:00~20:00
アアクセス/新宿三丁目駅A5直結、新宿駅・西武新宿線西武新宿駅下車徒歩5分

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