夏の山で満点の星空を満喫しよう! 夏の星空観察におすすめの本

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夏の山の楽しみと言えば、色とりどりの高山植物や、夜空に広がる満点の星空ではないでしょうか? 今週8月12日深夜は、夏の風物詩「ペルセウス座流星群」が見ごろで、今年は大量の星空が期待できるとのこと! そこで今回は、間瀬さんに夏の星空観察にオススメの本を教えてもらいました!

天文学者になりたい。中学生の頃、漠然とそう思っていたことがあります。星を観るのが大好きでした。野尻抱影の星や星座にまつわる神話や伝説の本を読み漁り、その登場人物たちの名前を冠した星座を見つけようと夜更かしをしたものでした。その当時、夜空を見上げる際に手放せなかったのが藤井旭の『透視版 星座アルバム』です。星座の写真の上に透明のセルがついていて、それに星座をかたどった絵や線が描かれています。これをめくったり合わせたりしながら、実際の星空に照らし合せて見入っていたものでした。このように山に登り、ギリシャ神話や伝説を思い浮かべながら満天の星空を眺めるのも山登りの至福のひとつです。

星座以外にも楽しみはあります。流星群です。お正月のしぶんぎ座流星群から師走のふたご座流星群まで、年間を通じていくつかの流星群を観測することができます。登山の計画をそれらに合わせて、「あの山から流星群を観てみよう」「この山からなら良く見えるはずだ」と想像するのも楽しいことです。8月の夜空はペルセウス座流星群の舞台となります。お盆のこの時期たくさんの流れ星に出会えます。特に12日と13日の0時から夜明け前は月も沈んで見ごろとなります。ちなみにペルセウスは、髪の毛が蛇で直視すると石にされてしまうメドーサの首を切った勇者と言われています。

先にあげた野尻抱影の著作と『透視版 星座アルバム』は、いまでは手に入れにくいので、星空について知るなら『藤井旭の星座と神話』シリーズ(誠文堂新光社)、『星座星空』(山と渓谷社)をおすすめいたします。

山の夜空、みなさん意識して見てみましょう。山での楽しみがさらに増えますよ。

『藤井旭の星座と星座神話』シリーズ

(左から)『藤井旭の星座と星座神話 春』『藤井旭の星座と星座神話 夏

藤井旭の星座と星座神話 秋』『藤井旭の星座と星座神話 冬

著者: 藤井 旭、発行: 誠文堂新光社

『新ヤマケイポケットガイド 星座・星空』

著者: 藤井 旭、発行: 山と溪谷社

プロフィール

間瀬 孝之

1957年神奈川県生まれ。NPO法人山の自然学クラブ 山の自然学指導員。日本地図センター公認マップリーダー。ICI石井スポーツ登山本店勤務。

ICI石井スポーツ登山本店

登る前にも後にも読みたい「山の本」

山に関する新刊の書評を中心に、山好きに聞いたとっておきもご紹介。

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