秋の低山ハイキングに! ミドルカットシューズのすすめ

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登山靴は道具選びの基本。これからの時期、低山や里山のハイキングには、テント泊や縦走をする時に履く登山靴ではややオーバースペックと感じることもありますよね。もう少し気軽に山を歩きたいという人にはミドルカットシューズという選択肢もあります。今回はそんなシューズの利点や選ぶ時の注意点などを、銀座 好日山荘の奥田さんに聞いてみました!

POINT
  • 低山や里山のハイキングには最適
  • 目的にあったシューズを丁寧に試し履きする
  • いつもより軽量でラクな登山の助けに

ミドルカットシューズの使いどころ

編集部S:今持っているハイカットの登山靴は、初めてのアルプスの山小屋泊のために買ったもので、少し重いんです。近くの里山に履いて行くには、ちょっと見た目も大げさな感じがして・・・。

奥田さん:富士山やアルプスを前提に登山を始められた方で、しっかりした靴を最初に買っていると、行く山によっては少しオーバースペックなところがあったりしますね。

デザインも豊富な登山靴。目的によって大きく分かれていますので、まずはそれに合ったカテゴリーから選びましょう。(奥田さん)

編集部S:それでもやっぱりハイカットの靴で、軽いものとかを選ぶべきなんでしょうか・・・?

奥田さん:ハイカットのシューズは底も厚く、安定感に優れたものが多いです。そして何より足首の支えがありますから、ケガのリスクを減らせるという意味で、山の歩き方に慣れていないビギナーの方には安心なんですよ。

編集部S:確かに、捻挫なんてしてしまったら、せっかくの山が楽しめなくなってしまいますよね。

奥田さん: 1000m未満の山、具体的には高尾山や筑波山などの低山や里山ハイキングをメインに始められる方にはミドルカットのシューズもおすすめしています。

編集部S:僕の登山靴とどんなところが違うんですか?

奥田さん:ハイカットのシューズに比べて足首の部分が短くなっているんですが、底もガチガチに硬くなく、軽量化されたモデルの多いカテゴリーのシューズになります。

こちらのバーグハウスのエクスプローラーアクティブはミドルカットシューズのひとつです。(奥田さん)

編集部S:見た目がやっぱり違うんですね。より運動靴に近づいたような気がします。トレイルランニングに履くようなシューズですか?

奥田さん:トレランシューズは走ることを目的に作られていますから、ローカットでさらに運動靴に近いような作りをしています。ミドルカットはちょうどハイカットとローカットの中間にあたります。トレイルランニングほどハードに走ったりしないけれど、少しペースを上げて歩きたい方には良いシューズだと思います。

編集部S:ローカットの靴はまた目的が違ったりするんですね。ただ軽いだけで選ばないようにしないと・・・。

奥田さん:トレランシューズは、走る時の足の動きを抑えてくれますが、逆にフィット感が良すぎて長時間の歩行には向かないということがあるので、履くとすれば丘歩きのようなシチュエーションに留めたほうがいいでしょう。

試着時のチェックポイントは?

編集部S:ミドルカットシューズって手軽そうですが、だからと言って見た目だけで買ってしまうのは、やっぱり良くないですよね・・・?

奥田さん:靴はやはり試し履きをしたほうが良いです。お店にお越しいただければ私たちスタッフがご案内致しますし、実際に店内の坂道を歩いてみることで、靴のグリップや足のフィット感もわかります。

編集部S:履くときにはどんなところをチェックすべきでしょうか?

奥田さん:一緒にひとつひとつ見ていきましょう。まずは靴からインソールを取りだして、かかとを合わせた状態で足を乗せてみます。

足の指ひとつ分くらい足先に余裕があるくらいがちょうどいいです。(奥田さん)

編集部S:少し指先が余っている感じがしますが、ピッタリ合わせてはいけないんですね。

奥田さん:つま先が靴の先にあたらないように少し余裕があるくらいが適当です。そうしたら、インソールを中に戻して足を入れます。つま先を靴の先まで当てた時に、人差し指一本がかかとに入るくらいのスペースを確認してください。

先ほどインソールで合わせたとおり、実際に履くと少し余裕ができます。(奥田さん)

編集部S:あとは靴ひもを締めれば大丈夫ですね!

奥田さん:はい。ここで注意していただきたいのは、靴の中でかかとを合わせた後、つま先から順にしっかりと靴ひもを締めてあげることです。締め方や結び方ひとつとっても、履き心地がかなり変わってくるんです。

編集部S:やっぱり登山靴は基本だし、普段から丁寧に履かないといけないなあ。

奥田さん:あとは実際に歩いてみてください。平らな道はもちろんですが、上りでかかとがズルズル動かないとか、下りで靴の先につま先が当たって痛くないかどうかなどを確かめます。

上り坂で足が動かないかどうか(写真左)、そして下りでもしっかり止まるかどうか(写真右)、足の状態と靴の感触を確かめてください。(奥田さん)

編集部S:やっぱり、履くとフィット感だけじゃなくて、グッと止まる実感とか、靴の機能や特徴も確かめやすいんですね。

奥田さん:見た目のデザインありきで選ぶのは大きな失敗につながりやすいです。まず登山の目的や自分のレベルがあって、それに合ったカテゴリーのものを選んでいく。その中で、良いデザインのものがあればラッキー!っていうくらいの感じが良いと思います。

ミドルカットのシューズはどんな山と相性が良い?

編集部S:実際に履いてみると、何より軽いし、ゆったり履ける感じ。感触としてはスニーカーに近いような気も・・・。

奥田さん:最近は登山道具がだんだんと軽くなってきていますし、それと同時にファストハイキングが流行ってきているというトレンドもありますから、この履き心地も多くの方に好まれています。

編集部S:たとえばですけど、標高の高い山でこういう靴を履くのはどうなんでしょうか?(笑)

奥田さん:確かに、最近そういう方をよく見かけるようになった気がします。中上級者で足さばきの上手な方、捻挫の心配もテクニックでかわせる方、標高が高くても登山道の整備されたゆるやかな山であれば問題ないのかもしれません。しかし、やはりしっかり支えてくれるのはハイカットの靴ですから、ビギナーの方にはいきなりおすすめはしません。

編集部S:始めたばっかりでなかなか慣れないと、つい荷物もたくさん持っていったりしちゃいそうだからなあ。

奥田さん:靴自体の衝撃吸収というところでは特に問題がないと思います。ただ、底がハイカットに比べて柔らかい分、重い荷物を背負ってガレ場の多いところを歩く場合には、確かにしっかり踏ん張ってあげないとフラフラしてしまいます。

編集部S:それが下手をすればケガにつながってしまうわけですね。

奥田さん:作りがしっかりしたハイカットの靴に比べて相対的に耐久性も劣るので、重い荷物を持ってハードな山に行けば、その分傷むのが早いというリスクもあります。

編集部S:最初の一足として買うのはどうなんでしょうか?

奥田さん:連休などを使って高い山に行かれる方じゃなくて、近郊の山を楽しみたいといった方にはとても需要があるんです。これから始める人であればそんな人は取り入れやすいですね。

編集部S:この先季節が変わると、気軽に紅葉見に行きたいとか、里山中心にめぐりたいって人も多くなりそう。

奥田さん:先程履いていただいた、バーグハウスのエクスプローラーアクティブはビギナーの方でも取り入れやすいミドルカットシューズです。

左がエクスプローラーアクティブビブラム社のソールを使用したグリップ力の高い商品です。(奥田さん)

メッシュで通気性が良いだけでなく、GORE-TEX仕様で防水性を備えます。(奥田さん)

編集部S:ミドルカット、買っておくとシーンによって使い分けられていいのかも。

奥田さん:何より軽いですし、変に見た目の仰々しさもないですから、自分の目的やレベルに合った山で着用すれば、もっと登山がラクで快適になること間違いなしです!

教えてくれた山センパイ

奥田 徹さん(銀座 好日山荘 勤務)

学生時代はワンダーフォーゲル部に所属し、主にテント泊縦走を中心に山を楽しんできました。現在は4歳の子供と親子登山を楽しんでいます! 親子登山のノウハウも満載です。

銀座 好日山荘

日帰りハイキングから長期縦走、クライミング、雪山登山、沢登りまでさまざまな登山スタイルに対応する品揃えを誇る登山用品店。同じビルにはクライミングジム「グラビティリサーチ」が併設されており、ロープワーク講習や岩稜帯の歩き方など、さらなるステップアップを目指す登山者に向けてさまざまな講習会を開催中。

住所 東京都中央区銀座6-6-1 銀座風月堂ビルB1・B2
TEL  03-6228-5018
営業時間 平日 12:00~22:00 土日祝 11:00~21:00
アクセス 東京メトロ丸の内線・銀座線 銀座駅B7、B9出口より徒歩2分。JR有楽町駅南口より徒歩5分。