手や耳が凍る・・・!? 真冬の雪山で、肌の露出してはいけない

立て続けに寒波がやってきて、やっと山も本来の姿に戻ってきたといったところでしょうか。ちょっと遅れましたが、雪遊びや雪だるま作りの季節ですね。最初は楽しめますが、だんだんと手足の感覚がなくなったり、痛くなったりしましたよね。しかも、夢中で作り続けて身体が冷え切ってしまい「もう、やめた!」となった経験ありませんか?

雪を素手で触るということは、凍傷になってしまう危険性も大きく、冬山では致命傷になりかねません。ということで今回は、厳冬期の雪山(八ヶ岳など)を歩く際におさえておきたい凍傷への備えについて、ちょっとお話したいと思います。

雪山に手袋は絶対です!

じゃあ、きちんと手袋をしましょう!と言いつつもどんな手袋でもいいわけではなく、防水機能もあり、濡れても保温機能があるものでないとダメです。手袋にもいろいろな指の形があり、一体型かレイヤリングで何枚かに分ける等といった自分が目指す雪山の形態、レベルによっていろいろありますのでショップで相談されてみてください。まさかそんな人いないと思いますが、厳冬期の雪山では軍手のような綿手袋は絶対に使用しないでくださいね。凍り付きます!

肌の露出は厳禁です

雪山では出来るだけ肌の露出する部分を少なくすることが原則です。冷たい空気に曝露され続けるとその部分には血が通わなくなり、あっというまに凍傷になります。感覚もなくなるので自分も知らない間に凍傷が進行してしまいます。特に手や足の末端部分はもともと寒冷に関する対応が鈍く、なかなか気がつきません。顔も要注意です。

私の経験ですが、2月の富士山を登っていた時に毛の帽子を被っていましたが、片耳だけ出ていたのに気が付かないでいました。その日は冷え込んでいて風も強く、山頂でマイナス30度を記録していました。気が付いた時には耳が凍っていて、感覚が全くなく、慌てて必死に温めましたが下山後、耳は普段の倍以上に腫れ上がり、何日かは痛みで眠れなかったことを思い出します。行動中も時々自分の肌が露出しているところがないか確認してください。顔など目の行き届きにくいところは仲間同士でのチェックが有効です。

身体や装備に雪を付着させたままにしない

特に冬山では不快なのは身体やザックの背負い板にまとわりつく雪です。背中の汗ととともに衣服を濡らし、低体温症の原因ともなります。休憩中は必ずザックの背面を上にして雪に接することがないよう気をつけましょう。降雪中は雪が背負い板に付くのでこまめに雪を払うことも大切です。メッシュタイプのザックの背負い板は雪が付くとなかなか取れづらいので雪山用のザックを選ぶ際にポイントの1つとして考えてみてもいいかもしれませんね。

また、テントの中には雪を持ち込まないようにしましょう。雪ブラシは冬山の必需品です。テントに入る前にザックに付いた雪をよく落とし、自分の足回りの雪も払ってから入ります。きちんと払っておかないとテントの中で付いた雪が融けて悲惨なことになります。しかも、翌日、再凍結してバリバリに凍ってしまいます。もちろん靴や水など凍らせないように注意してくださいね。

教えてくれた山センパイ

高柳 昌央さん(たかやなぎ・まさお)

登山ガイド資格を持つサラリーマン。北海道への移住をめざして活動中。植村直己帯広野外学校所属で北海道山岳ガイド協会会員。ひたすら長い距離をとにかく歩くのが好き。今年の夏は縦走にチャレンジです! ロングトレイルにも興味を持っています。