食器にも使える「ジップロック」 (その1)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

構成・文=小川郁代

Report05 食器にも使える「ジップロック」 (その1)

 山で食べるごはんって何であんなにおいしいんでしょうか。家ではあまり料理などしない僕ですが、テント泊のときはごはんやつまみなど、ちょっとしたものを作りたくてしかたありません。この前仲間3人と山に行ったときは、家で切った野菜、鶏肉とパックのキムチで、鶏キムチ鍋をやりました。

 いざ食べようとおもったとき、「あ、食器類何も持って来てない・・・」と痛恨の忘れ物が発覚。しかしそこで、偶然にも気づいてしまったのです。「ジップロック」の底力に。

 そう、今回のテーマは、食器としてのスクリューロック・コンテナー使い です。たしかに「スクリューロック」は食器と同じような形だし、「コンテナー」も食器に使えなくはないですよね?

 ただ、山ジップロック研究所として、そのまま食器がわりに使うだけなんていう研究成果は発表できません。プラスαの技を探してみましょう。

 私1人では料理面が心もとないので、新人アサカと研究成果をもちよりました。

フルーツミルクかん

保存容器がそのままデザートカップに!

これからの暑い季節、山で水分の多いゼリー系のデザートを食べたいと思って考えました。いろいろ調べてみたら、ゼリーより寒天のほうが、温度が高くなっても溶けにくくて山向きのようなので、ちょっと懐かしい「ミルクかん」を作りました。

【材料 (コンテナー 長方形300ml 2個分)】

 ・牛乳250cc ・水200cc ・砂糖60g ・粉寒天6g ・好みのフルーツ(コンビニのカットフルーツを使用)

【作り方】

  1. 鍋に水と寒天を入れて強火にかけて煮立たせ、吹きこぼれたり焦げたりしないように混ぜながら2分くらい煮溶かす。
  2. 砂糖を加えてしっかりと溶かす。
  3. 火を止めて、常温に戻した牛乳を少しずつ加える。
  4. フルーツを加える。
  5. 水に濡らした「コンテナー 長方形300ml」に流し込んだら冷蔵庫で冷やす。

【ポイント】

 作り方のポイントはしっかりと寒天を溶かすことと、牛乳は成分無調整のものをゆっくり加えること。山向きには少し固めにつくるのがよさそうです。甘さや寒天の量などは、製品や好みに合わせて調整してみてください。

 カラフルで楽しいし、牛乳のまろやかさとフルーツのさわやかさで、食欲がないときも食べやすそう。寒天はローカロリーですが、山で不足しがちな食物繊維もたっぷり取れるし、糖質の補給にもぴったりです。

 もちろんこのままでもいいのですが、これを冷凍庫で凍らせれば、他の食品の保冷材としての役割も果たして一石二鳥! 凍らせた「コンテナー」2つを重ねて「スタンディングバッグ」に入れて、バンダナでくるんでバックパックに入れました。

 ふたを開けたらそのままスプーンで。まあプリンやゼリーにはありがちな食べ方ですが、手軽だし、何回かに分けて食べることもできますよね。もちろん「コンテナー 正方形130ml」や「コンテナー 長方形300ml」は角が丸いので、底のものもきれいにすくえて、口をつけても優しいので、とても食器向きだと思います。

簡単ラタトゥイユ

レンジ調理から冷凍、食器使いまで「スクリューロック」ひとつ!

では続いては私の研究成果を発表します。
後輩ですけど、主任には負けられません!がんばります。

 私、ラタトゥイユが大好きで家でもよく作るんです。温かくても冷たくてもおいしいし、そのままでも、フランスパンに乗せてブルスケッタ風にしてもいいし、パスタソースにしてもおいしいですよね! 今回はとにかく「簡単」がテーマ。鍋もフライパンも使わず、材料もできるだけ簡単に作ります。

【材料(スクリューロック300ml 1個分)】

・好みの野菜(・プチトマト5個 ピーマン2個 ・ナス1/2本 ・かぼちゃ薄切り2枚 ・マッシュルーム2個 ・たまねぎ1/4個など)・ハーブソルト ・黒こしょう ・オリーブオイル適宜 ・ケチャップ大さじ1

  

【作り方】

  1. 野菜を適当な大きさに切る。プチトマトは1/2にカット。かぼちゃなど固いものは薄切りに。
  2. オリーブオイル以外の材料を「スクリューロック」に入れてよく混ぜ合わせる。
  3. ふたをずらして、600Wのレンジで2分加熱。
  4. 全体を混ぜてさらにレンジで加熱。1分ずつ様子をみながら加熱する(少し生っぽさが残る程度がおすすめ)。
  5. レンジから取り出したらオリーブオイル入れて混ぜ合わせ、ハーブソルトで味を調える。
  6. あら熱をとったらふたをして冷凍庫で凍らせて、山にもって行く。

 

【ポイント】

 ハーブやガーリックの入ったハーブソルトを使いましたが、もちろんそれぞれの調味料を加えてもOK。しっかりめの味付けがポイントです。そのままでもいいですが、これからの季節なら冷凍して持っていくのもおすすめです。

 本当に簡単でおいしいし、調理器具が少なくてすむから、慌しい山に出かける前日でも簡単に作れます。だって、包丁とまな板、あとはかき混ぜるのにスプーンを使っただけですよ! 山ではそのまま食器になるし、これぞ「スクリューロック」のいいところをすべて生かした調理法ですよね。

新人アサカ

 今回の主任と私の研究結果、いかがだったでしょうか? 

 主任の意外な女子力の高さに驚きましたが、私のズボラ・・・いえ、効率的な調理法もいい線行ってると思うんですよね。

 さて、2人の研究はまだ続きます。次回をお楽しみに!

 

※「ジップロック」「イージージッパー」「スクリューロック」は旭化成ホームプロダクツ(株)の登録商標です。

山ジップロック研究所

生活必需品的存在の「ジップロック」や、山でも強力な便利アイテムです。パッキング・料理など、山の様々な場面でジップロックを使ったアイデアを紹介していきます。