GW前半、白馬大雪渓で大規模な雪崩が発生。 島崎三歩の「山岳通信」 第68・69号

長野県では、県内の山岳地域で発生した遭難事例をお伝えする「島崎三歩の山岳通信」を配信している。
2017年5月9日に配信された第68号、および5月10日に配信された69号では、北アルプス霞沢岳での滑落事故や、ゴールデンウィーク前半に多発した遭難事故について触れている。

 

5月9日に配信された『島崎三歩の「山岳通信」』第68号および5月10日に配信された69号では、4月17日~30日の間に起きた山岳遭難の遭難事例が掲載されている。以下に抜粋・掲載する。

 

4月17日~30日の信州の山岳遭難現場より

4月17日~30日の間に長野県内で起きた山岳遭難は以下の10件でした。

  • 4月23日、長野県安曇野市穂高地籍・北の沢で、64歳の男性が遺体で発見された。男性は4月6日から日帰りの予定で渓流釣りのため入山したものの、下山せず行方不明となっていた。4月23日雪崩斜面の下部から発見。雪崩に巻き込まれたものと見られる。

  • 4月22日、北アルプス・霞沢岳で、50歳の女性が山頂から下山中にスリップをして滑落・負傷。仙骨骨折の重傷を負たものの、県警ヘリで無事救助された。

北アルプス・霞沢岳で滑落した遭難者のもとへ駆けつける救助隊員(写真提供:長野県警察本部 ホームページ 山岳遭難発生状況(週報)4月28日付)
  • 4月23 日、長野県下伊那郡大鹿村地籍の大西山で、55 歳の男性が下山中、道に迷い行動不能となる山岳遭難が発生。飯田署員などが捜索をした結果、翌24 日に無事発見し救助された。

  • 4月27日、長野県富士見町境地籍山林内で、77歳の女性が山菜採りのために入山し、同行者と離れて道に迷った。警察等で捜索した結果、女性を無事発見した。

  • 4月28日、北アルプス・白馬岳の山頂から下山中の37歳の男性登山者が、白馬大雪渓で雪崩に巻き込まれ行方不明となった。県警ヘリと山岳遭難救助隊等で捜索したものの、5月10日現在、まだ発見に至っていない。

4月28日、白馬大雪渓で起きた大規模な雪崩と救助の様子(写真提供:長野県警察本部 ホームページ 山岳遭難発生状況(週報)5月2日付)
  • 4月29日、奥秩父山系金峰山で、41歳の男性が屋根岩に向かって登山中、上部で発生した落石が右足に当たり負傷する山岳遭難が発生。消防に救助された。

  • 4月29日、長野県飯山市蓮地籍山林内で、山菜採りのために入山した58 歳の女性が斜面で足を滑らせて転倒し、右大腿骨骨折の重傷を負う山岳遭難が発生した。

  • 4月30日、八ヶ岳・横岳付近で、57歳男性が杣添尾根を山頂に向けて登山中、左足に肉離れを発症し行動不能となった。県警ヘリで無事に救助された。

  • 4月30日、北アルプス・八方尾根で、バックカントリースノーボードを楽しんでいた29歳男性が滑走中に転倒して滑落・負傷する山岳遭難事故が発生した。

  • 4月30日、長野県上松町内風越山で、35歳男性が山頂から下山中にバランスを崩して転倒し負傷する山岳遭難事故が発生した。

 

長野県警山岳安全対策課からのワンポイントアドバイス

4月28日は、白馬大雪渓で大規模な雪崩が発生し、登山者が巻き込まれ行方不明となりました。週末をはさんだ数日の間に、標高の高い山小屋ではまとまった降雪が観測されています。残雪の多い山域に入山する際は、事前に積雪状況や天候、気温等をチェックし、慎重な判断をしてください。

入山の際はビーコン、スコップ、ゾンデ棒等の装備品を携行して、雪崩の発生に十分な警戒をしてください。

また、山菜採りの道迷いや、滑落も発生しています。山菜採りは登山道のない山林に分け入って行いますので、一般的な登山以上に慎重な行動と適切な判断が必要です。しっかりとした準備をして入山をしましょう。

なお、下記URLより、「島崎三歩の山岳通信」バックナンバーもご覧いただけます。今後の登山にぜひ役立ててください。
http://www.pref.nagano.lg.jp/kankoki/
sangyo/kanko/sotaikyo/sangakutusin.html

情報配信元

島崎三歩の「山岳通信」

信州の山岳遭難現場と全国の登山者をつなぐために発行。「登山用品店舗スタッフ」「登山情報サイトを利用する登山者」「長野県内の各地区山岳遭難防止対策協会」などに対して、長野県の山岳地域で発生した遭難事例を原則・1週間ごとに、「安全登山」のための情報提供をしている。 
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