セルフレスキューの第一歩は、「自分の力量にあった山選び」

登山中にトラブルに遭遇した際に必要となる技術「セルフレスキュー」。その第一歩となるのは「自分の力量にあった山選び」。そのポイントについて、「安全で楽しい登山」の普及啓発に取り組む長野県山岳総合センターが解説します。

「セルフレスキューと」いう⾔葉を聞いたことがある登⼭者は多いと思います。一般的には、山でトラブルに遭遇した時に、自分自身の技術や判断でどう対処するかといった対処法を「セルフレスキュー」と呼んでいます。

具体的には、「怪我・病気の手当の仕方」や「搬送法」、「ビバーク」などの技術です。リーダーとして岩稜ルートを登る場合は、「ロープワーク」も「セルフレスキュー」として身につけておきたい技術です。

登山中にトラブルに遭遇した際に使える技術を身につけることはとても大切なことですが、それ以上に大切なのが、登山の準備段階で「自分の力量にあった山選び」をすることです。セルフレスキューの第一歩こそが、自分の力量にあった山選びと言えます。

 

「信州 山のグレーディング」を参考にしよう

さて、今シーズン登る山、ルートは決まっているでしょうか。

登山計画をつくる際には、まず登山口から下山口までのコースを確認し、行動時間を把握することが大切です。そして、自分自身の体力や技術はもちろん、同行者の力量を把握する必要があります。

特に岩稜ルートを登る場合は、自分と同行者の体力や技術の把握は欠かすことができません。目標としているルートを登る体力と技術が不足していると判断した場合は、より低いグレードのルートを選択する必要があります。

長野県内の一般的な登山ルートを登る際には、長野県山岳総合センターが作成した「信州 山のグレーディング」が参考になります。「自分の力量にあった信州の山選び」にぜひ活用してください。

信州 山のグレーディング。PDF版をリンクからダンロードしてほしい

 

グレーディング表は、固有の地形的な特徴に基づいて体力度と技術的な難易度で評価しています。1~10段階の体力度のグレーディングと、A~Eの5段階の技術的難易度のグレーディングを示しています。登りたい山(コース)を表の中から探して、体力度と難易度を確認して下さい。

なお、評価は無雪期・天気良好の条件のもとで評価したものです。実際の登山では、体力度・難易度以外にも、悪天候、残雪、体調、その他偶発的な要因による様々なリスクがあるので、それらにも配慮した計画を立てることが必要です。

8月11日が国民の祝日「山の日」となっての2回目の夏。いよいよ本格的な夏山シーズン到来です。

ぜひ安全に夏山を楽しんでください。

 

教えてくれた人

長野県山岳総合センター

長野県大町市にある長野県立の施設。「安全で楽しい登山」の普及啓発を主目的に、「安全登山講座」と動植物・地形地質をはじめ山の自然を総合的に学べる「野外活動講座」を、年間約60講習開催。講習参加者のうち、長野県外の方が約6割を占める。

⇒長野県山岳総合センター