子どもと一緒に山遊び 「山ジップロック®研究所」

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文=小川郁代、イラスト=ヤマサキミノリ、協力=モンベル

Report18 子どもと一緒に山遊び

こんにちは。アサカです。

夏山シーズンまっただ中ですね。みなさん楽しんでいますか? 私も毎週のように山に出かけています。

友達と一緒に頂上を目指すのも、一人で低山を歩き回るのも大好き! 今シーズンは北アルプスの単独行も密かに計画中です。

そんななか、先日はじめて姉の子どもたちと一緒に山に行ってきました。うちは両親とも山が好きで、子どもの頃からハイキングやキャンプなどを楽しんでいたんですが、私が山を始めたのは大人になってから。

一方姉は、学生の頃から本格的に山にはまっていて、私にとって頼れる山の大先輩なんです。姉夫婦が子どもたちと山に行くというので、私も一緒に行くことになりました。

子どもと一緒に登山をするためにはいろいろ注意することなどが多いと思うのですが、
そのあたりのことは姉に任せて、私は姉から聞いた「子ども登山の困りごと」の解決法や、子どもたちに山を楽しんでもらう方法を、「ジップロック」を使って提案しました。

 

山の子どもあるある①

子どもってすぐに飽きちゃう! 最後まで楽しく登れるように気分を盛り上げる工夫をしたい

おやつバッグ作戦

子どもにとっては、おやつは大きなモチベーションですよね。途中で「もう歩きたくない 」などと言い出したときにも、おやつがあれば元気100倍です。

そこで作ったのが「ココで食べる! おやつバッグ」。 おやつを小分けにしただけですが、子どもには効果絶大でした! 子どもが山で1回に食べる分のおやつを、ジップロック「お手軽バッグS」に入れます。

おやつを食べる場所をあらかじめ決めて、その地点に着いたら一袋ずつ食べると決めておけば、 それを目標に楽しく歩けます。 一度にたくさん食べ過ぎるのを防げるし、どれくらいの量を食べたかを大人が簡単に確認できてコンディション管理にも便利。

姉が用意した1日に食べる全体量を、 上の姪っ子に自分でバッグに分けて詰めてもらいました。 休憩の回数やタイミングに合わせて、どこで何をどれだけ食べるかを子ども自身が考えるのって、食育にもつながりますよね。

とてもうれしそうに用意していました。

 

 

手作りマップ作戦

簡単なイメージマップを用意して、現在位置を把握しながら登ると、「あとどれくらいで頂上だな」、「次の休憩までもう少しだな」など、子どもなりに登山計画がイメージできます。

地域や鉄道会社のWEBなどで手に入るイラストマップでもいいですが、子どもが自分で作ったり、おとなが書いた地図に色を塗ったりシールを貼ったりするのも楽しめます。

作った地図は、濡れたり汚れたりしないよう「ストックバッグ」に入れて持って行きました。

首からかけられるよう、書類用のパンチで穴をあけてシールで補強し、ストラップと飾りをつけてあげたら大好評! 中に厚紙の台紙を入れたので、油性のペンを使って「ストックバッグ」の上から好きなことを書き込めます。

 

 

イベント準備大作戦

途中で飽きさせないためには、歩く以外の遊びをところどころで加えるのが一番。草花や木の実を探したり、虫や動物を観察したりするのは、子どもが大好きな遊びです。 事前に「山でこんなことをしようね」と準備するのも楽しいですね。

そんなときにもジップロックが大活躍。用途に合わせて、いろいろなタイプを使い分けられます。

◇生き物観察

「スクリューロック 473ml」は、山や小川で見つけられる小さな生き物の観察ケースに程よいサイズ。 バッタやクワガタなどの昆虫や、ザリガニや小魚、浮き草などを入れれば、間近で観察できます。事前にどんな生き物がいるかを調べて、図鑑などで確認しておくのもいいですね。

 

 

◇木の実や落ち葉拾い
山で見つけたきれいな葉っぱや木の実を集めて、「ストックバッグ」に入れて観察しましょう。普段は見かけないものが見つかるかも知れません。

100円ショップで見つけた拡大鏡での観察や、紙と色鉛筆やクレヨンを持っていって、きれいな葉っぱや石、木の幹などを、魚拓ならぬ葉っぱ拓、石拓をするのも楽しいですよ。

◇オリジナル楽器作り

これは以前、姉が山で実践して子どもたちに大好評だったもの。「スクリューロック」や「コンテナー」に、きれいな石など入れて、シャカシャカ振って音を出します。

確かに山にはテレビもないし、子どもは音が恋しくなるのかもしれませんね。ラジオやミュージックプレイヤーもいいですが、せっかくの山だから自然の音で楽しむのも、いい経験になるんじゃないでしょうか。


※国定公園の特別保護地区では、動植物や落ち葉、枯れ木など、すべての採取が禁止されています。
対象区域では、移動させたり持ち帰ったりせず観察するだけにとどめるよう注意しましょう。

 

山の子どもあるある②

汗かきだからとにかくマメに着替えさせたい

とにかく子どもは汗っかき。大人同様に速乾性の衣類を揃えられればいいですが、小さな子どもでは難しいこともありますよね。綿素材のものでもいいので、汗をかいたらマメに着替えさせるのが一番です。

さっとすばやく着替えをさせるために、「イージージッパー」に上下一式をセットにして、3セットくらい用意しておきましょう。

こちらはオムツをしている一番下の子のお着替えセット。シャツとパンツの上下にオムツも加えたワンセットです。他に汚れたオムツを入れる空の「イージージッパー」も忘れずに! これでおとなも子どもも、簡単に快適です。

 

 

山の子どもあるある③

すり傷、切り傷、小さなケガは何かしら必ずすると思っておいて正解。
手早くちゃんと手当てできるようにしておきたい

石につまずいて転んだり、木にぶつかってすりむいたり、普段以上に小さなケガが多い山の中。大きな病気やケガ、熱中症などに注意するのはもちろんですが、こういった小さなケガは、当然あるものと思って用意をしておきましょう。

普段のエマージェンシーキットに加えて、救急絆創膏や消毒薬など使う頻度が高そうなものは、すぐに取り出せるよう子ども用キットを作っておきました。

 

意外と忘れがちなのですが、すり傷などをしたときは、まず真水で洗い流す必要がありますよね。ジュースやお茶だけでなく、水を用意するのも忘れずに。

ペットボトルのふたに小さな穴をあけたものを持っておくと、水を少しずつ傷にかけられて、飲料水をムダにすることがなくて便利です。ぜひエマージェンシーキットにひとつ入れておきましょう!

 

 

山の子どもあるある④

おんぶや抱っこ、ベビーキャリーはおとなも子どもも暑いのが難点

行程すべてを自力で歩けない小さな子どもには、抱っこひもやベビーキャリーが強い味方ですよね。ただ子どもってただでさえ体温が高いしおとなも汗をかくので、ベビーキャリーの中がムレてかなり暑くなってしまいます。

そこでおすすめなのが、保冷剤を「フリーザーバッグ」に入れて、タオルでくるんでベビーキャリーの中に入れる方法。これだけでかなり内部の温度を下げることができます。保冷剤が直接子どもの体に触れないようにしっかりくるみ、体に当たって痛みが出ないよう、入れる位置に注意しましょう。

大きいものひとつよりも、小さなものをいくつか入れるほうが、キャリーや体の形になじみやすいようです。

事前に姉の家に行って、子どもたちとグッズ作りを楽しんで山ではそれを使ってみんなで遊んで、子どものためと言いながら、私もすっかりファミリー登山を満喫できました。

姉にもいいアイディアだと喜んでもらえてうれしかったです。

後日姪っ子から「アサちゃんありがとう。また遊ぼうね」と手紙をもらって、うるうるしてしまいました。いい思い出作りになったらうれしいです。

 

 

新人アサカの「ぴったりジップロック」

いつも六郎主任がやっている「ピッタリジップロック」のコラムなのですが、今回の子どもと一緒の山遊びで、見つけてしまいました。ピッタリサイズのものを!

先輩のコラムを乗っ取るつもりはありませんが、ぜひご紹介させてください!

赤ちゃん用せんべい × コンテナー長方形 300ml

赤ちゃん用のおせんべい。姉が崩れやすくて山には持って行きにくいというので、長方形のコンテナーに入れてみたらピッタリでした。

 

 
※「ジップロック」「イージージッパー」「スクリューロック」は旭化成ホームプロダクツ(株)の登録商標です。

山ジップロック研究所

生活必需品的存在の「ジップロック」や、山でも強力な便利アイテムです。パッキング・料理など、山の様々な場面でジップロックを使ったアイデアを紹介していきます。