| 御岳ビジターセンター
2024.03.15
山麓が暖かくても山の上はまだ防寒必要(軽アイゼンなどもお守り)。着脱しやすい服装で対応を
冬が近づいてくると一気に日没時間が早まる。空が明るい時間は減り、長時間の行動となる登山はなかなか難しい時期に差し掛かる。
その一方で、この時期は高気圧に覆われれば終日快晴が見込め、絶好の登山日和となることも多い。まだ雪の降る可能性の低い晩秋は、絶好の登山時期でもある。
そんな時にはアクセス時間を減らして、行動時間を長くするような登山にしたいもの。今回はアクセスの良い山・短い行動時間で楽しめる「電車で行ける・帰れる山」を紹介。
電車登山は行動に制限はあるものの、魅力はたっぷり。渋滞に巻き込まれてスタート時間が遅れるような心配はない、バスよりは本数も多いことが多い。また駅前に商店や食堂があるような場所では、食事をしたり軽く一杯できるのも魅力だ。
電車で行って駅から歩いて駅へと戻れる山・コースを7つ紹介する。
JR中央本線の南側に沿うように続く山並みの1つが、高畑山と倉岳山だ。共に山頂からの展望にすぐれていて、大月市の「秀麗富嶽十二景」に数えられている。富士山の展望をはじめ、中央沿線に広がる町並みの様子や、リニア実験線などを望む景色が素晴らしい。
中央本線は都心からのアクセスがよく、列車の本数も1時間に1本以上はある。2つの山を縦走しても6時間弱。1日で贅沢な山旅を楽しめるだろう。
高低図
JR青梅線沿いの奥多摩の山々は、駅から登山のメッカとも言える場所だ。その中でも人気が高いのが高水三山(岩茸石山、高水山、惣岳山)の縦走コースだ。軍畑駅から御嶽駅までの縦走は4~5時間程度、奥多摩の縦走登山の入門コースとして人気の高いコースだ。
適度な距離とアップダウン、コース中には古い寺社が点在、山頂からの展望も望めるなど、バラエティに飛んでいる。ゴールとなる御嶽駅では、渓谷を散策したり温泉や食堂でゆっくりするのも楽しい。
高低図
| 御岳ビジターセンター
2024.03.15
山麓が暖かくても山の上はまだ防寒必要(軽アイゼンなどもお守り)。着脱しやすい服装で対応を
| 東京都奥多摩ビジターセンター
2024.03.15
麓は早春でも山はまだ冬。凍結残雪あり軽アイゼン(チェーンスパイク)+滑りにくい防水性のある登山靴で
関東平野の末端から派生するように立つ、鐘撞堂山。変わった山名は、山頂から対岸にあった城に敵の襲来を鐘を撞いて合図したことが由来で、そのとおり山頂からの見晴らしがよく、関東平野が広がる展望が楽しめる。
アクセスは東武東上線や秩父鉄道、JR八高線を利用でき、寄居駅から登り始めても便利だ。行動時間は3時間程度だが、展望、羅漢山から続く羅漢道の五百羅漢像など、楽しみも多い。
高低図
東京・上野から電車を乗り継いで2時間半程度、JR水郡線の西金駅から歩ける山が茨城県・奥久慈男体山。標高654mの低山ながら、険しく迫力ある山並みが広がる。
険しい登山道を楽しめるうえに、修験の行場跡を巡ったり、すぐ隣には長福山・鷹取岩・篭岩など登り甲斐のある山を登ったり、少し足を伸ばせば袋田の滝まで縦走できたりできるので、日帰りで行くには慌ただしい。時間があれば宿泊して、ゆっくり周囲の山を楽しみたい。
高低図
名古屋から電車を乗り継ぎ1時間半程度、豊橋鉄道渥美線の三河田原駅から日帰りハイキングできるのが衣笠山だ。
渥美半島の中間ほどに位置する衣笠山は標高こそ278mと低いが、三河湾および太平洋の展望、田原城址など周囲に点在する歴史スポット、溪谷や湿原など楽しみも多い。
駅からゆっくり巡って4~5時間で、さまざまな楽しみが広がる。
高低図
かつては修験の山として栄えた、滋賀県・飯道山。現在はその面影が残る場所は少ないが、周辺は多くの史跡が残る。聖武天皇が造影した紫香楽宮跡、飯道神社、山中に残る修験の地など興味は尽きない。
信楽高原鐵道の紫香楽宮跡駅から、JR草津線の貴生川駅へと歩くと4時間程度のコースタイム。のどかな田園風景や史跡をゆっくり楽しみながら1日を過ごしたい。
高低図
大阪府の東端に位置する交野山周辺は、史跡、渓谷、滝、展望と見どころが多く、バラエティに富んだハイキングが楽しめる場所だ。
大阪中心部から1時間以内でアクセスできる交通の便の良さや、山頂からの展望、岩と滝が美しい渓谷と歩いても、4時間程度の行程。秋は紅葉も美しい場所としても賑わう。
高低図
六甲山は宝塚付近から播磨まで東西に広がる山脈なので、縦走と言えば一般的には東西に向かって歩くが、南北に歩くコースも楽しい。
その中でも、JR芦屋駅または芦屋川駅(阪急電鉄)から、ロックガーデンや六甲最高峰を経て有馬温泉へと歩く「南北縦走」は、最もポピュラーな六甲縦断登山道だ。
ロックガーデンの岩場や滝、変化に富んだ登山道、眼下に広がる市街の展望、そして下山してからの立ち寄り温泉&料理と充実の山旅を楽しめるだろう。
高低図