山や渓流で御嶽の自然を満喫した後は、歴史ある温泉や地元で人気のグルメスポットに寄って、疲れた身体と空っぽになったお腹をリフレッシュしよう。300年以上の歴史を持つ湯治場の炭酸泉や温泉料理、下呂や郡上の家庭に欠かせないソウルフード「鶏ちゃん」を美味しく食べられるお店、明治時代の洋館を思わせる建物でいただく欧州仕込みの洋菓子を紹介する。
協力=岐阜県 モデル=相吉いずみ、浪崎香織 文・写真=吉田智彦 衣装協力=コロンビアスポーツウェアジャパン、エイアンドエフ デザイン=アートボードゆったりとしたスペースで、ゆっくり食事ができる。
「鶏ちゃん」を美味しくいただけるお店。「鶏ちゃん」とは、しょう油や味噌ベースのタレに漬け込んだ鶏肉を野菜と炒めた下呂から郡上八幡にかけた地域の郷土料理。サンマルティンの「鶏ちゃんセット」はピリ辛の味噌ベースだが、地元の野菜をふんだんに使い、野菜の甘さも効
いていて、地元の人にも観光客にも人気がある。
ボリュームたっぷりの鶏ちゃんにサラダや煮物、
味噌汁が付いた「鶏ちゃんセット」(1000円)
かわいい三角屋根がトレードマーク。
サン マルティン
炭酸泉を飲み、喉を刺激するシュワシュワ感に驚 くふたり。
巌立峡で300年以上続く湯治場の日帰り温泉施設。お湯は、天然炭酸泉で、シュワシュワと発砲する炭酸効果でこりをほぐしながら体を温めてくれる。また、飲めば胃腸の調子を整えてくれるため、無料で温泉を汲むことができる東屋には、人の往来が絶えない。併設されたレストランには、鉱泉を使った料理もある。
温泉の入口側にある「飲泉場」。
源泉は無色透明だが、空気に触れると赤や緑の湯ノ花を作る。
「ひめしゃがまるごと鉱泉定食」(1000円)湯豆腐に鉱泉を使い、
炭酸で溶け出してとろみのついた豆腐が味わえる。
日帰り専用の温泉施設なので、気軽に立ち寄れる。
巌立峡 ひめしゃがの湯
ご主人が、ドイツとオーストリアでお菓子づくりの修行を積み、ケーキやクレームブリュレ、焼き菓子など、洗煉された味を、明治時代の洋館を思わせる美しい建物で味わえる。店名は、オーストリアでの修行時代、お世話になったおばあさんの名前。ご主人の人柄が伝わってくるネーミングだ。
コーヒーと一緒に、夏のモンブランをいただく。
入口に掲げられた紋章風の看板。修行した欧州を思わせる。
喫煙コーナーにある灰皿もおしゃれ。
カフェコーナーには大窓があり、外の緑が映える。
明治の洋館について学んだ設計士が、「侘び・寂び」をテーマに、デザインしたという。
ジークフリーダ(Siegfrieda)
ガイドの熊崎さんが事務局長を務める「小坂の滝めぐり」や地元のコーヒーショップと協賛し、森の中を歩いて、昼食にカフェランチを提供する「カフェトレッキング」も話題を呼んでいる。
傷ついた一羽の白鷺が温泉のありかを知らせたという伝説があり、古くから日本三大名湯のひとつに数えられている。街中には気軽に入れる足湯が点在し、河原に囲いも一切ない湯船がある、開放感抜群の「噴泉池」も人気だ。