尾瀬を楽しむ装備

1. シーン別装備

尾瀬ヶ原・尾瀬沼トレッキング

標高1400m前後に高層湿原が広がる尾瀬。気温が低く、紫外線も強いため、登山に準じた装備が必要です。湿原や登山道には木道が作られていますので、靴底が滑りにくいハイキングシューズがおすすめ。快適に歩くために、バックパックや帽子、雨具などを用意しましょう。ふだん歩き慣れていない方は、トレッキングポールを使うと疲労軽減や転倒防止に役立ちます。

至仏山・燧ヶ岳の登山

尾瀬で山登りをする場合は、基本的な登山装備が必要です。突然の天候悪化に備えた雨具、下山遅れに備えたヘッドランプ、地図やコンパスなどは必携。春や秋は、朝晩を中心に冷え込むことも多いため、防寒対策もしっかりと。また、尾瀬の山にはトイレがないため、万一に備えて携帯トイレを持つと安心です。

山小屋に泊まる

尾瀬には多くの山小屋があり、一泊するのも楽しい経験です。日帰り装備に加え、着替えや、朝晩の冷え込みに備えた防寒具などを用意しましょう。石鹸の使用はNGのため、汗ふき用や化粧落とし用のウェットシートがあると便利。山小屋の寝具を利用する際に、インナーシーツやトラベルシーツ(※)を持参するのも衛生的で快適度が高まります。
(※注:コロナ禍の影響で、山小屋によっては必携・推奨の場合もあるので事前に確認すること)

2. 装備チェックリスト

★…必需品 ●…あると便利 ▲…時期やコースにより必要

アイテム 日帰り 宿泊
登山靴
バックパック
雨具
ゲイター
防寒具
靴下
帽子
手袋
着替え
ウェア・下着(速乾性)
アイテム 日帰り 宿泊
水筒
ヘッドランプ(予備電池)
トレッキングポール
地図・コンパス
時計
ゴミ袋
タオル・ハンカチ
トイレットペーパー・ティッシュ
折りたたみ傘
洗面用具
アイテム 日帰り 宿泊
メモ帳・筆記用具
日焼け止め
小型ナイフ
行動食・非常食
救急用具
クマよけの鈴
お金(小銭)・健康保険証
携帯トイレ
健康保険証
携帯電話・スマートフォン

基本装備

雨具

必携装備のひとつ。上下別で動きやすいものを。寒い時の防寒着にもなる。防水性はもちろん、透湿性に優れた素材だと、ムレにくく快適に過ごせる。

バックパック

尾瀬歩きには、荷物が重くても長時間歩きやすいバックパックが良い。日帰りなら20ℓ、小屋泊なら30ℓが目安。体に合ったものを選び、正しい背負い方をしよう。

登山靴

登山道や木道を長く歩くには、ハイカット(足首を保護)で、滑りにくいソールの登山靴が安心。必ず試着し、足に合うものを用意しよう。

小物

帽子

強い日差しから頭部を守る帽子も必須アイテム。首筋まで守ってくれるものもある。汗やムレが気になる人は、通気性の良い素材を使ったものを選ぼう。

ヘッドランプ

ヘッドランプは早朝の行動や、万一の下山遅れに備えて必ず持っていこう。小屋泊の場合も、消灯後にトイレに行く際や、星空観察の際などに必要となる。

地図

尾瀬の道は比較的明確だが、地図とコンパスを忘れずに。ハイキング中も道を間違えないように、分岐などで地図を確認しよう。

防寒具

ウィンドシェル

行動中の体温調節に便利なアイテム。薄く軽量で、動きやすい防風・防寒着だ。強風で寒いときなどにあると心強い。汗をかかないよう適宜脱ぎ着を。

ダウン・中綿ジャケット

寒さ深まる秋や、星空観察、早朝の散策、休憩時などには、ダウンや中綿ジャケットが活躍する。フリースよりも保温性が高い。

  • コロンビア/ペブルピークダウンジャケット(※2022年秋発売予定)

フリース

尾瀬は標高が高く、春や夏でも朝晩は冷え込む。軽くて温かいフリースを持っていこう。ジャケットの中に着るのにもいい。

  • コロンビア/マウンテンズアーコリーングフリースフルジップ(※2022年秋発売予定)

帽子・手袋

ニットの帽子や手袋はウェアよりも着脱がしやすく、手軽に体を温められる。小さいので、うっかり落としてなくさないように。

3. ウェアリングのポイント

登山時のウェアは「重ね着」が基本。この重ね着のことを「レイヤリング」と言います。ウェアの構成は「ベースレイヤー」「ミドルレイヤー」「アウターレイヤー」と基本は3層。天候や運動量に応じて脱ぎ着することで、快適に行動することができます。

レイヤリングの基本

ベースレイヤー

汗冷えを防ぎ、肌を快適に保つのが役目。汗を素早く吸水し、外へ拡散して肌をドライに保つ「吸湿速乾性」のある半袖シャツや長袖シャツがいい。乾きにくいコットン(綿)はNGだ。

  • コロンビア/オムニヒートインフィニティニットロングスリーブクルー(※2022年秋発売予定)
  • コロンビア/オムニヒートインフィニティタイツ(※2022年秋発売予定)

ミドルレイヤー

衣服内の温かさを維持しながら、ムレずに快適に保つのが役目。保温性、通気性、速乾性が大切。夏なら長袖シャツ、春秋ならフリースと、季節や気象条件、運動量などによってアイテムを選ぼう。

アウターレイヤー

雨や風、雪などから体を守るのが役目。レインウェアや、冬用のアウタージャケットなどが相当する。防風性・防水性はもちろん透湿性など、悪天候でも行動できる機能をもつものを選ぶこと。

協力=コロンビアスポーツウェアジャパン、
ロストアロー、アルテリア