はじめての登山
Step1 計画を立てよう

「無雪期、日帰り」から始めて徐々にステップアップ!

登山のジャンルを知る 2

 山歩きは経験がものをいうアクティビティです。
 知識だけではなく、経験の豊富な人ほど適切な行動ができるものです。
 では、どんなステップで経験を積んでいけば良いのでしょうか? 登山初心者の場合は、基本的には以下のようになるでしょう。

2登山初心者はステップを踏んで、経験を積んでいこう!
◇日帰り登山

起伏の少ない里山歩きや、ハイキング程度から標高700m程度の低山、さらには標高1500m前後の山へ登ります。

  • 山歩きのリズムを身につける
  • シューズ、ザック、雨具など、専門の道具を用意して使ってみる
  • 地図とコンパスを使い、使い方を身につける
  • 無理をせず、体調を考えながら、適切なペース配分で歩けるようになる
  • 歩行時間3時間以下のコースから、徐々に歩行時間を伸ばし、5時間以上の山歩きができるようになる
◇小屋泊まり縦走(1泊2日)

より大きな山にチャレンジします。山小屋を利用して山中で一泊し、長時間山を歩きます。

  • 標高2000m級の山、時に森林限界を越える山
  • 無理をせず、体調を考えながら、適切なペース配分で歩けるようになる
  • 悪天候に対処できるようになる
◇テント泊縦走(1泊2日)

山小屋のない場所にもフィールドを広げます。山小屋泊と違い、寝具(テント、寝袋など)、食事(食材、調理器具・燃料)を背負って歩きます。

  • 標高2000m級の山、時に森林限界を越える山
  • 重い荷物を背負って長時間歩く
  • テントに泊まり、自炊する
◇小屋泊まり縦走(2泊以上)
  • 2泊分の食事(食材、燃料)を背負って歩く
  • 昼食を取ったり、行動食を取ったりしながら行動する
◇テント泊縦走(2泊以上)
  • ムダな荷物を省き、食料、装備を軽量化できる
◇岩場を含む縦走

西穂~奥穂縦走、槍ヶ岳~奥穂高縦走(いずれも北アルプス)などの岩場を含んだコースを行く。

  • 岩稜・岩壁の登降
  • ガレ場、岩場の通過
◇クライミング技術の習得
  • 手を使って登る技術、身体の使い方
  • 基本的なロープワーク技術、確保技術
◇初歩的な岩稜コースを経験する

前穂北尾根、槍ヶ岳北鎌尾根、劔岳八ツ峰(いずれも北アルプス)などの岩稜コースを行く。

◇その先のジャンルへ
  • クライミング
  • 沢登り
  • 雪山登山

 上記のステップは、必ず順番にやらなければならない、というものではありません。ただし、それぞれのステップで、どういう経験と技術が必要になるのかは、あらかじめ知っておくとよいでしょう。

 これから登山を始めたい初心者、登山を始めたばかりの初級者は、自身がステップを踏んで経験を積んでいくイメージができましたか?
 なお、ご自身だけの力で考えるのではなく、経験者や山岳ガイドに相談するのも大切です。登山の楽しさのひとつは、仲間と山に行くことです。そんな仲間を探すために、山岳会や登山ツアーを利用するのも良いでしょう。

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