はじめての登山
Step2 コース選びのポイント

やさしいコース、むずかしいコースの違いって?

コース選びのポイント 2
4コースの整備状況を知る

 一般的な登山コースは、ほとんどの場合、人の手が入り、何かしらの整備がなされています。コースの要所にある指導標や看板、急坂に設けられた階段、休憩ポイントのベンチなどがあります。

 いっぽう、人の手が入っていないコースはヤブが深かったり、階段が朽ちていたりと、歩きにくくなります。

 道に迷わず、より安全に歩く、という点では、ある程度整備されたコースの方が安心で、初心者向きと言えます。人気の高いコースほど整備が行き届いているので、最初はポピュラーなコースを選ぶのが良いでしょう。

5アプローチの長さから選ぶ

 自宅から登山口までを「アクセス」とすれば、登山口から本格的な登山道が始まるまで、しばらく林道や車道を歩く、などの場合は狭義で「アプローチ」といいます。

 30分程度のアプローチはめずらしくありませんが、なかには2~3時間もかかるアプローチもあります。本格的な登山道にたどり着く前に疲れてしまったり、単調な景色に飽きたりしてしまう場合もあります。

 アプローチの道が長いかどうかも、無理のないコース選びのためのチェックポイントといえるでしょう。

6難所の有無

 山の大小に関わらず、コースによっては、クサリを使う、長いハシゴを使う、手を使って岩場をよじ登る、などのけわしい難所があります。

 落ち着いて進めば問題ない箇所もありますが、その時の疲労度や天候の状況によって、気持ちの余裕がない場合などには何倍も難しく感じます。

 計画をたてる上では、心構えをする上でも、コース上の難所がどこにあるのかをあらかじめチェックしておきましょう。

7エスケープルート

 天候が急変したり、行動中に体調を崩したりしたとき、予定を変更して下山することを「エスケープ」といい、そのためのコースを「エスケープルート」と呼びます。

 長いコースを計画している場合は、途中で引き返す以外にも、安全に下山できるエスケープルートが取れるかも、難易度を左右するポイントです。

 計画を立てる際には、万が一に備えてエスケープルートが取れるのかどうか、チェックしておきましょう。

8そのほか
  • 標高が高い山は、空気が薄く、天候の急変などのリスクも高くなり、標高差が少なくても難易度は高くなる。
  • 緯度が高い地域では、標高とは別の基準で気象条件は厳しくなり、北海道の2000m級の山は北アルプス3000m級の山域と条件が近いとも言われる。
  • 山の成り立ちと位置によっても条件が異なる、北アルプスの山々では2500m付近から岩場が多いのに対し、南アルプスでは3000mの山頂直下まで緑に覆われている。
  • 日本海側と太平洋側では、降雪量が異なるため、同じ時期、同じくらいの標高であっても、雪山であったり、雪のない山であったりする。

これらの条件を踏まえて、コースを選んでみよう。

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