はじめての登山
Step7 山で遭難しないために

山で遭難しないために知っておくべきこと

山で困った時の対処法

 山での遭難事故は増え続けています。計画不足、体力不足、経験不足が主な原因です。
 大きな遭難事故になるまえに、対処できることもたくさんあります。ここでは最低限知っておきたいことと、その対処法を紹介します。

1道迷い
迷った! 気づいたら道が分からない――
    ⇒道に迷ったら引き返す、見通しのきく場所へ登ることが原則

 山岳遭難事故で、件数が多いのが「道迷い」です。
 予定とは違う道に進んでしまったり、道ではない場所へ入りこんでしまったら、いったん行動を中断し、落ち着いて対処を考えましょう。
 「このまま進めば目的地に着くはず」といった思いこみは深刻な事態を招きます。歩きつづけるうちにさらに状況が悪化しかねません。

 コースの誤りに気づき、進んできた道が判別できる状況なら、地図で確認できる地点までもどることが第一。もしヤブなどに入りこんでしまったら、できる限り安全なルートを探りながら尾根上へ向かって登ります。見通しのきく地点まで登れば、周囲の地形から現在地を把握しやすく、解決の糸口も見えてきます。

 下るほうが楽だからと、安易に下ってしまうと、滝や急流に阻まれ、進退きわまってしまう、または足を踏み外して転落・滑落事故を起こしてしまうことがあります。沢へ下るのは危険だと認識しておきましょう。

 もちろん、道迷いを起こさないためには、出かける前にコースを下調べし、地図を必ず携行して歩き、行動中はこまめに地図を開いて位置確認をしながら歩く習慣をつけることが大切です。

日暮れで道が分からない――
    ⇒早めに「ビバーク」を決断します

 行動中に何かアクシデントが生じ、やむなく一夜を過ごす事態を「ビバーク」といいます。
 できれば避けたいビバークですが、日没後に無理して行動するより、山中にとどまり、体力を温存して朝を待つと判断したほうがよいケースもあります。その意味で、ビバークは危険回避手段のひとつといえます。できる限り安全な場所を探して、一夜を明かす準備を整えましょう。

 このとき、寒気や風雨から身を守るのが、ツエルト(ツェルト)やエマージェンシーシート、ロウソク、固形燃料などの用具です。

 ツエルトは簡易型のテントで、立ち木やロープを使って設営したり、また状況によっては、単に頭からかぶって風雨をしのぎます。1~2人用、3~4人用などのサイズがありますので、人数に応じて備えると、いざというとき役立ちます。長いコースや泊まりがけの山歩きに出かけるようになったら、ぜひ備えておきたい用具です。

 エマージェンシーシートは、手のひらに収まる程度のサイズに折りたたまれたアルミ箔状のシートで、広げて身を包むと保温効果があります。ロウソクや固形燃料は、暖をとるだけでなく、シェラカップなどでお湯をわかすこともできます。これらをコンパクトにまとめて、非常食やヘッドランプ、救急薬品類とともに携行していると、山歩きの安心度も高まります。

2ケガ
すり傷、切り傷――
 ⇒傷口を洗い流し絆創膏などで手当てを

 傷口を洗い流し、消毒液や絆創膏などで手当てをします。ただし、山ではどこでも流水が得られるわけではないので、傷口を洗い流すための真水を持っていなければなりません。
 飲料とは別に、小型のペットボトルなどに真水(水道水)を入れて携帯すると、救急用に役立ちます。飲料の補助にもなりますが、下山するまで、少量でも残しておくことが肝心です。

 応急手当てのため、消毒液や絆創膏、山行日数によっては解熱剤や胃腸薬など、最低限の薬品類をコンパクトにまとめて携帯しましょう。

ネンザ、骨折――
    ⇒適切な治療を受けるまで、応急手当で症状の悪化を防ぐ

 下山して医療機関で治療を受けるまで、症状が悪化しないよう応急手当てをします。

 ネンザの場合、ネンザした関節が動かないよう、タオル、テーピングなどで固定します。足首をネンザし、靴を履いたまま下山する必要があるときは、靴の上から固定することもあります。靴を脱いでしまうと、患部が腫れ、再び靴が履けなくなる可能性があるからです。下山するときは、同行者の肩をかりたりして、患部になるべく負担をかけないようにして歩きましょう。

 骨折の場合も、患部を固定することで症状の悪化を抑えます。布類だけでは不充分なので、副木やその代わりなるもの(折たたみ傘やストックなど)をあてて固定します。タオルや衣類などクッションとなるものを巻きつけて、患部を押さえつける力が均等に分散するようにします。患部の上下の間接までを固定するのが基本です。

 そのほか山の救急医療に関して、詳しくは、下記の書籍を参考にしてください。






 救急救命法は、講習会などに参加して実地に習得するのが早道です。代表的な講習会に、日本赤十字社の全国の支部で実施している救急法講習会があります。日常生活や社会的な災害時にも役立つ知識です。

Step1
Step2
Step3
Step4
Step5
Step6
Step6
Step6
こんにちは、ゲストさん
◆東京の天気予報[山域を変更]
明日

明後日

曇一時雨
(日本気象協会提供:2018年11月16日 17時00分発表)
[ログイン]
ユーザ登録・ログインすることで、山頂天気予報を見たり、登山履歴を登録・整理・分析して、確認できます。
NEW 丹沢・大山方面の登山計画に! 【登山地図掲載】
丹沢・大山方面の登山計画に! 【登山地図掲載】 丹沢・大山方面への登山を安全にできるよう、コースマップ、アクセス情報&バス時刻表、山小屋一覧を掲載!
NEW 着たままでも快適へ。マーモット「ウールラップ」
着たままでも快適へ。マーモット「ウールラップ」 マーモットから発売の「ウールラップ」。独自構造の中綿で行動中も快適ゾーンへ。ペイバックキャンペーンも実施中!
NEW 超軽量仕様のテントを北海道・十勝岳でテスト
超軽量仕様のテントを北海道・十勝岳でテスト 連載「高橋庄太郎の山MONO語り」。今回は「ゼログラム」の軽量4シーズンテントを北海道・十勝岳の野営場でチェック!
『山と溪谷』シェラカップ販売のお知らせ
『山と溪谷』シェラカップ販売のお知らせ 『山と溪谷』1000号を記念したオリジナルシェラカップ2種類を、10月10日正午から販売中。詳しくはこちらで。
ひざの悩みにメディカルサポーター
ひざの悩みにメディカルサポーター 薄く、フィットして、ズレにくい。高機能な「フェイタス(R)メディカルサポーター」の秘密とは?
NEW 『山と溪谷』単独行と遭難に関するアンケート
『山と溪谷』単独行と遭難に関するアンケート 『山と溪谷』2019年2月号の企画のために、読者アンケートを行います。単独行を実践する一般の登山者の意見を募集します。
NEW 登山とカメラに関するアンケート
登山とカメラに関するアンケート 山に行って写真を取るは、ごく普通の行為ですが、どんなカメラで、何を、何のために、どんな方法で撮っていますか?
NEW 小林千穂さん、オーダーメイドインソールを試す
小林千穂さん、オーダーメイドインソールを試す 山岳ライターの小林千穂さんが、オーダーメイドでインソールを成形し、穂高岳の山行で試しました。果たしてその使用感は?
NEW 平成最後の紅葉シーズン、いよいよ終盤へ――
平成最後の紅葉シーズン、いよいよ終盤へ―― 山は紅葉シーズン目前! ことしはどんな紅葉の山に行く? 全国の紅葉登山の名所と、紅葉の見頃時期を、ヤマケイオンラインでチ...
登山+紅葉+寺社仏閣で心落ち着く秋を愉しむ
登山+紅葉+寺社仏閣で心落ち着く秋を愉しむ 日本の山には、山岳仏教の修験の場として栄えた場所が数多い。参道沿いやの艶やかな紅葉は、繊細で心が落ち着くような美しさがあ...
隠れた山岳県・福島。ふくしまの山旅をご紹介!
隠れた山岳県・福島。ふくしまの山旅をご紹介! 飯豊山、安達太良山、会津駒など、百名山7座を抱える山岳県、福島の山の魅力を紹介します。写真コンテストも開催中!
気軽に楽しめるけど、意外と手強い筑波山
気軽に楽しめるけど、意外と手強い筑波山 「東の筑波、西の富士」と称えられる茨城のシンボル、筑波山。春夏秋冬・東西南北、いつでも・どこからでも楽しめる山。