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鳥海山(滝ノ小屋登山口)2017

鳥海山( 東北)

パーティ: 2人 (ブナ太郎 さん 、ほか1名)

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行程・コース

天候

晴れのちくもり

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 湯の台には30台ほどの駐車スペースあり。満車の場合は路肩に駐車。

この登山記録の行程

滝ノ小屋登山口(05:42)・・・滝ノ小屋(06:00)・・・河原宿小屋(06:50)[休憩 5分]・・・伏拝岳(08:46)[休憩 5分]・・・七高山(09:24)[休憩 5分]・・・頂上参篭所(御室小屋)(09:52)[休憩 5分]・・・新山(10:16)[休憩 10分]・・・頂上参篭所(御室小屋)(10:42)[休憩 20分]・・・七五三掛(11:44)・・・御田ヶ原分岐(12:14)・・・[休憩 5分]・・・千畳ヶ原(13:07)・・・沢登り・・・河原宿小屋(14:08)[休憩 5分]・・・滝ノ小屋登山口(15:00)

コース

総距離
約14.1km
累積標高差
上り約1,377m
下り約1,378m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

 夏が来ないまま立秋を迎えた。夏の空を求めて、数日前から天気予報を何度も確かめ、天気図とにらめっこしていた。太平洋側は相変わらずだが、日本海側に行けば雨から逃れられるようだ。そんなことで、8月15日に鳥海山を訪れた。
 いつもは単独行なのだが今回は、数年ぶりに2人で山を歩く。滝の小屋から雪渓を渡り、外輪山の縁を歩いて七高山の山頂を踏んだ後、山頂参拝所に下り、標高2236mの新山山頂を目指す。帰りは爆裂火口の底を歩いて七五三掛(しめかけ)に上がり、そこから鍋森方向に下って沢を何度か横切り、千畳ヶ原を縦断して河原坊宿に向かうコースだ。

 夜のうちに家を出る。小雨の中を山形に向かう。県境の笹谷トンネルを抜けると雨は上がり、しばらく車を走らせていると夜空に星が見えてきた。
 快調に山形自動車道を走り鶴岡に入る。庄内平野の向こうに鳥海山の秀麗な姿が日の出前の空に見えてきた。
 駐車場には5時過ぎに着く。30台ほど止められる駐車場は、ほとんど満車状態である。軽く朝食を摂って、5時42分に登山口に入る。石畳の緩やかな道をしばらく歩き、沢を渡っていくと滝の小屋が見えてきた。ここから進んで小さな沢を渡り、岩の多い道に入る。山腹をジグザグに刻んでいくと、しだいに花が増えてくる。今の主役はハクサンシャジンだが、ハクサンフウロやヤマハハコも咲いている。振り返れば、眼下に日本海が広がっている。遠くに見えるのは飛島のようだ。
 広い稜線に出ると水音が聞こえてきた。近くを沢が流れているらしい。沢音を聞きながら、6時50分に河原坊宿に着いた。ここで5分ほど休憩する。目の前には鳥海山が大きな姿を見せているはずなのだが、早くもガスが出てきてその湯大な姿をすっかり覆っている。
 沢を進み、沢沿いの道に移ると、目の前に雪渓が見えてくる。夏道のルートが早々と分からなくなり、雪渓に移る。記憶では雪渓をやや斜めに横切るはずなのだが、道しるべとなるトラロープも外してあるため、ルートの確定に手間取った。幸いなことにガスが晴れ、先行者の姿が確認できた。思ったよりも上部に夏道は通じているようで、45度くらいの角度で数百メートル上っていくようだ。雪渓は大きく、歩き始めの端っこは傾斜もあるため、滑落したら止まらないだろう。慎重に歩いて中央部に達した。ここからみる外輪山が大きい。
 一つ雪渓を越えると、また雪渓が出てくる。こちらも大きいが、青空が見えてくるほど天気が回復してきたため、道筋を見つけるのは容易だ。夏道に移ると急登が始まる。ここを薊(あざみ)坂と呼ぶ。つづら折りの坂なので一息つけるが、最後には息が上がり加減になる。辛さが溜まってきたところで、伏拝岳に飛び出した。ここは外輪山で、崖の上を回るようにして七高山に至る。途中にはしご場があるが、危険ではない。あちらこちらに、チョウカイフスマ、チシマギキョウ、ミヤマホツツジが咲いていた。
 七高山からは正面に新山を見る。新山は岩の塊で、その裾野は巨大な雪塊で覆われている。雪の厚みは数十メートルもあろうか。秋が来てもおそらく溶けずに、根雪となって冬を迎えるのだろう。例年と比較して、凄まじいほどの量である。
 いったん火口部に下り、巨大な雪塊を右に見ながら、雪の周辺を歩いて山頂参拝所に着く。ここに荷物をデポして新山山頂に向かう。積み重なった岩をよじ上り、岩の間を潜りながら、10時16分に山頂を踏む。山頂は十数人ほどしか座れない狭い場所だ。
 10時42分に山頂参拝所に下り着き、昼食を摂る。11時過ぎに七五三掛(しめかけ)を目指し、火口の底に向かって歩き出す。対岸の爆裂の崖を見ながら下りて行くと、雪渓に突き当たる。こちらの雪渓は例年より小さい。場所に寄って残雪の量に差があるようだ。
 七五三掛に登って見渡すと、ガスの切れ間から扇子森方面が見えた。御田ヶ原分岐から鍋森に向かって木道が伸びていて、それを進んでいくのだ。木道は比較的新しく、一部で傾いているものの、ペース良く歩ける。鍋森手前で左に下り、沢を渡って湿原を行く。この辺りが千畳敷というところなのだろうか。左手にどっしりと見えるのは、山頂部をガスで覆われた鳥海山である。
 千畳敷は想像したよりも規模が大きく、3度沢を渡って延々と歩く。飽きてきた頃に木道が途切れ、道を一瞬失う。黄色のペンキマークは大岩の重なった沢に向かっていて、どうやらこの急な沢を登るようだ。三点確保で岩をよじ登る沢登りはかなりきつく、気力と体力を使って登り詰める。やっと飛び出たところは月山森の北部である。ここからまた木道が延々と続く。周囲はガスである。ほとんど展望がきかないため、余計に長く感じるようだ。
 河原坊宿に着いたのは14時8分。御田ヶ原分岐から1時間44分かかっているが、標準タイムでは2時間25分を要する行程である。河原坊宿で5分ほど休み、登山口に戻る。岩の多い坂道は膝に負担をかけるので、ペースを落として歩いた。滝の小屋が見えると、登山口まではもう少しである。石畳の道を歩いて、15時に車に戻った。

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登った山

鳥海山

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2,236m

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