行程・コース
天候
下界は雲海により曇り、山頂部は曇り後晴れ、ほぼ無風状態
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
岩木山神社駐車場に駐車、岩木山神社駐車場から出発、百沢コース利用
この登山記録の行程
1日目 岩木山神社(8:55)・・桜林(9:17)・・カラスの休場(10:16)・・姥石(10:46)・・焼止ヒュッテ(12:04)・・昼食・・錫杖清水(13:58)・・種蒔苗代(14:21)・・鳳鳴避難小屋(14:36)・・山頂(15:18)
2日目 山頂(6:40)・・鳳鳴避難小屋(7:00)・・錫杖清水(7:28)・・焼止ヒュッテ(8:17)・・姥石(9:07)・・カラスの休場(9:27)・・岩木山神社(10:20)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
表紙画像ですが、SHPさんが日の出を使いましたので、私は日の入りを使いました。経路とコースタイムは、SHPさんのコピーです。
SHPさんに岩木山山頂泊りの話を持ち掛けた所、直ぐさま飛びついてくれました。前回、熱中症で途中断念もあってのリベンジ登山となります。19日、20日で計画を進めました。
8月19日、当日の朝5時、雨の降る中、自宅を出発、津軽地方は晴れ予報だが、少々心配になる。八甲田を越えて傘松峠まで雲の中、酸ヶ湯手前から雲も晴れて、大岳山頂部に若干の雲は残っているものの、晴れベースを確認する。しかしながら、岩木山の姿は確認できない。7時40分に岩木山神社に到着、ガスっていて山容は確認できない。待ち合わせ時間の9時まで時間があるので、車中で仮眠を取る。
8時33分、SHPさんからの到着メールの音で目が覚め、早々に出発準備を開始する。今日は、奉納酒(後に御神酒)を積んでいることもあり、ザックの重量27kgと重めである。以前から、SHPさんとは飲んでみたいと思っていたので、この機会は逃せない。
8時55分、神社駐車場を出発、荷物の負担を考え、超スローペースで登る事となる。岩木山神社本宮にて山行安全を祈願し、登拝口階段を降りて神道へと歩を進める。車に登山届を忘れたため、スキー場の登山届のポストで記入をと考えていたが、前回、SHPさんが置いていったペンが盗まれており、記入不能、持っている予備は、時程表のみであるため、これを出す訳にもいかず、未投函での入山となる。ペンを1本盗む事がどれだけ迷惑をかける事となるのか、非常識な人がいる事に腹を立てた。
スキー場を歩いている時点で、早々に後発の3名に抜かれた。今日は何人に抜かれるのだろう。百沢登山口を入り、最初の難関の七曲の急登、荷物が重くなければ大した坂ではないが、ボディーブローのように効いてくる。たまらず、看板で最初の休憩を取る。この時点で、二人とも汗が滝の様に噴き出している。熱中症が頭をよぎるが、二人共に熱中症の経験者でもあり、その対策も考え、実践している。この後、休憩時においては、相互に身体の異状を確認し合い、水分、行動食と塩分摂取を確実に行っていく。ほぼ30分行動の5分の休憩で行動する。見積もりでは、焼止りヒュッテ到着が12時、そこで昼食を摂る計画である。姥石に着いた辺りで、上着の袖を握るだけで、汗が絞り出され滴り落ちる。ハンカチは濡れ布巾のように汗が絞れる。半端な汗の状態ではない。しかしながら、行動時は話をしながら進むため、さほど疲労は感じない。とにかく、給水、塩分摂取をこまめに行う。
SHPさんの熱中症防止策は、ハイドレーションの中身を濃い目のスポーツドリンクとし、行動食をこまめに摂っていた。私は、ハイドレーションの水とは別のペットボトルのポカリスエットを休憩時に250cc飲み、かりんこ梅を2個、小アンパンを1個食べていた。あれだけの発汗量から、熱中症にならなかったのは、行動速度、行動時間、塩分摂取対策が適切であった事に尽きると考えられる。
12時04分、疲労感は感じられるが、熱中症の初期症状は全く感じる事なく、ほぼ計画通りに焼止りヒュッテに到着、待ちに待った昼食である。私は家を出るときにお湯を入れておいたアルファー米にレトルトカレーを混ぜて腹いっぱい食べた。SHPさんは、ストーブを使いパックご飯でクッパを作っていた。食事の時間と併せ、十分な休憩を取った後、先ずは錫杖清水を目的として、12時47分、大沢に入った。
大沢の岩は滑りやすく、重量物を背負っているため、「こけたら大怪我」を声に出しながら、慎重に足場を選び、歩を進めた。途中、ノウゴウイチゴの畑を見ると1個も実が無く、誰かが取ったようである。後ろから来るかなりの数の登山者を先へ先へと抜かせながら、我らビューティーペアーは、慎重、安全を優先させ、進む。
13時58分、錫杖清水に到着、冷えた力水を頂く。ここで、泊り用の水を2リットル補給し、ザックの重量は、昼食分と飲んだポカリスエット分等の重量を差し引いても、28kgは裕に超える計算になる。鳳凰ヒュッテまで行けば、後のガレ場は、四つん這いで何とか凌げると考えた。更に重くなったザックを背負い、頭の中で「根性~」、「気合だ~」と言いながら、何とか鳳凰ヒュッテに到着する。ここから先は四つん這い戦法で、ぐいぐい高度を上げる。SHPさんから遅れる事5分の15時23分、山頂に到着した。この時点では、周囲の景観を見る余裕なし。マジ疲れた~っ!
先ずは、小屋に入り、荷物を置き、2人で奥宮に奉納酒を持って行き、今回の山行安全と、天候回復の祈願と、今晩お世話になる事を伝え、御神酒を授かった。
小屋へ帰り、寝床と夕飯の準備を始める。と、そこへドローン撮影に来た2人組が小屋に入って来た。今日の小屋泊は4名となった。ドローン組は、直ぐ様外に出て夕日の撮影を始めだした。我々も夕食の準備が終わった所で、日の入りの写真を撮りたい。本日の日の入り時刻、18時27分、山頂での時間差を15分と考え、18時40分頃と見積もる。着替えて、防寒対策を執り、外に出て、改めて周囲に素晴らしい景観が広がっている事に気付かされた。岩木山の山頂部を雲海から出すように、高度1300m辺りまで雲海が広がっている。海側からの雲海が西法寺森、追子森の尾根から流れ落ち、素晴らしい光景が広がる。時間が経つにつれて、夕日に周囲は焼かれて赤く染まって行く。雲海に太陽は沈みながらも、命の光を届けてくれている様である。真っ赤な世界。感動を覚えた。
18時36分、太陽は沈み、闇が次第に濃くなってゆく。写真撮影も終え、待望の夕食の時間である。私はスパムと大量の野菜で作った焼きビーフン、SHPさんはアルファー米の炒飯と卵入りラーメンである。食事を摂りながら御神酒を頂く。待ちに待ったSHPさんとの酒席である。つまみに焼き鳥の豚のカシラ、鳥のねぎ間と牛筋の煮込みを合わせて唐辛子を掛けて煮込み、刻み葱を大量に掛けた物を作ってみた。辛さが酒を勧めてくれる。時折、外に出ては、星空を観賞し、至高の時間を岩木山山頂で味わう。今日の苦労は、何処へやら。撤収時間、就寝時間は不明・・・酔ってました・・・
翌朝、8月20日、4時に起床、外に出てみると、雲一つない快晴である。天上には星空が未だ広がっている。時間が経つにつれて、東の方向が薄っすらと明るくなってくる。今日の日の出は、5時04分、時間差を15分と考えて、4時50分と見積もる。昨日よりも雲海が濃くなっている。八甲田が雲海に浮かんで見える。見事な景色が創り出されている。と、熊鈴の音が聞こえ、一人のトレランの男性が上がって来た。2時に岩木山神社を出発したそうである。ドローン組も撮影の準備を始める。我々も、山頂周囲の雲海や周囲の写真を撮りまくる。
4時50分、日の出が始まり、御来光を受ける。雲海、八甲田、奥宮、旭日、この組み合わせが素晴らしい景観を創り出す。未だに目を瞑ると思いだされる光景・・・
この先の人生で、この様な光景を再び見る事が出来るのか、生涯の思い出を授かった気分である。今回、同行し、この機会を与えてくれたSHPさんに感謝、感謝、感謝・・・である。
5時には、日も登り、小屋に帰って、朝食の支度と帰路の準備を始める。私は昨夜お湯を入れておいたアルファー米にレトルト牛丼の元を掛けた牛丼と茄子の味噌汁とコーヒー、SHPさんはクッパとコーヒーを頂いた。寝袋をたたみ、パッキングをして、軽く清掃をし、忘れ物が無いか点検した。とりあえず、エゾノツガザクラを見に聖観音まで行こうと計画、荷物を置いて、カメラだけを持参し、登山道を降りようとしたところ、登山道脇の笹等に露が大量に着いており、カッパを着こまないと通過できない状況であるため断念し、下山する事とした。
6時40分下山を開始する。最初の休憩地点は、錫杖清水とした。途中、種蒔苗代付近で絶景ポイントがあるとSHPさんが言うので、行ってみる事とした。そこから見る八甲田はまた違った景色を見せてくれた。
7時28分、錫杖清水に到着、お持ち帰りの水を2リットル補給し、しばしの休憩を取る。付近で、この時期、白抜きミチノクコザクラを見る事も出来た。次の休憩ポイントの焼止りヒュッテに向け出発するも、大沢において、次から次に登山者が上がって来ては、道を譲り、また、怪我をしては元も子もなく、安全かつ慎重な行動を優先させた。滑る岩に気を付けながらも大沢を通過、8時17分、焼止りヒュッテに到着した。ヒュッテ内で休憩中も次から次へと登山者が上がってくる。今日の好天を多くの人が待ち望んでいたのであろう。
ヒュッテ内も、休憩者があふれ出してきたため、次の休憩地の姥石へ向けて出発した。途中、日の出の時に居たトレランの男性が再び登って来た。本日、2回目の登りである。凄い・・・
9時07分、最後の休憩地点の姥石に到着、山頂方向を見ると雲が掛かり始めている。今、山頂に居る人たちは、景観が見れないだろうなと、思った。しばしの休憩の後、出発し、桜公園を通過中、テント泊の男性が声を掛けて来た。昨日、登山道ですれ違った男性だった。子供を連れて、埼玉から来ていると言う。これから八幡平に行くとの事、ご安全に。
10時20分、岩木山神社に到着、無事下山した。下山後、SHPさんと今回の山行の成功に握手を交わした。
今回の山行では、熱中症という危険要素を常に考え、行動速度、行動時間、塩分摂取の対策を適切に取り、素晴らしい成果を得られたと感じました。この経験は、今後の山行においても大きな自信になると思います。そして今回は、素晴らしい自然の造形美を見る事が出来た事、SHPさんと酒が飲めた事、岩木山の山頂から星空を見る事が出来た事、素晴らしい体験、経験が出来たと思います。山友のSHPさん、本当にありがとうございました。
今度は、熱燗ともつ鍋とテント泊を楽しみましょう。
当然の事ながら、今回も帰宅後、錫杖清水で美酒に酔いしれました。
フォトギャラリー:137枚
岩木山神社駐車場から出発です。二人共に大荷物です。翌日の子供参詣の準備をしていました。
手水舎で清めて、本宮で山行安全を祈願します。
奥宮登拝口の階段を下りて、参道を進みます。
狛犬を抜けて神道に入ります。
桜公園で盗撮目撃です。
山容はガスの中
スローペースに後発者3名に抜かれました。今日は何人に抜かれるのでしょう。
百沢登山口へ
いよいよ入山です。
七曲の最初の登りに掛かってます。
ホウキタケ?だと食用です。
最初の難関をクリア
タマゴダケ?だと食用です。
看板が最初の休憩地点
カラスの休場、小刻みに休憩です。
鼻コクリ
姥石でまたまた盗撮目撃です。
山頂はこっち
焼止りヒュッテで昼食を摂った後、大沢に入ります。ちなみに、私はカレーライス、SHPさんはクッパを食べました。
山頂部はガスってます。
下界は雲海です。
雪渓の溶けた跡に遅咲きのミチノクコザクラが咲いています。
錫杖清水の標識
山水が勢いよく出ています。昼食分、荷物が減ったと思ったら、ここで2リットルの水補給です。ザックの重量は28kg越えだと思います。
地獄の登り、花に救われる感じです。
標高差約200m・・・気合だ~っ!
種蒔苗代に到着です。ヘロヘロです~
今回、余裕のSHPさん
鳳凰ヒュッテ下の登り。おっさんファイトだ~っ!
2段コブの1段目を越えた所。四つん這いで登ってます。
残りの標高差約70m・・・根性だ~っ!
何故か、花の写真を撮ってます。
その行動を自分では覚えていません。
不思議な行動を取っています。
鳥海を見降ろしています。
山頂到着~だぁ〜〜っ!!
ガス欠です。早く燃料を入れないと・・・
余裕のSHPさん
先ずは、奥宮にて二人でお参り。お酒を捧げて御神酒にします。
早速、夕食の準備です。先ずは御神酒から。夕食は、私は野菜たっぷり焼きビーフン、SHPさんは焼きめし&卵入りラーメンでした。
寝床です。
本日の日の入り18時27分、17時40分頃から見事な雲海と日没のシャッターチャンスを狙います。聖観音方向
大石・弥生の登山口標識、後方の雲海が見事です。
ケルンが良い感じで撮れました。
盗撮中のSHPさん。証拠写真です。
白神山地方向、白神岳が頭を出しています。
燃えるサンセットです。永ちゃん・・・萌~っ!
西法寺森、追子森の尾根から雲の滝が流れ落ちています。
懲りずに盗撮を続けるSHPさん。現行犯逮捕です。
雲海に沈む太陽、雲の滝・・・凄い景色です。
綺麗です。
感動です。
あぁぁぁ・・・
・・・
八甲田方向にも夕暮れ雲が
アップ
綺麗な夕暮れ雲です。
夕焼け・・・
ケルンが良い感じです。
燃え尽きたSHPさん。
赤い幕が下り、終焉を迎える。
翌朝、4時起床、雲一つない快晴、月も出ています。周囲は雲海で埋め尽くされています。
八甲田アップ
白神山地方向
岩木山神社方向
間もなくです。
出てきました。御来光です。
雲海から太陽が出てきます。
八甲田を右に、とんでもなく見事な景色です。
感動しています。
言葉がありません。
奥宮、八甲田、雲海、日の出・・・記憶に残ります。
ケルンも朝日を浴びています。
今日の始まりです。朝から食欲も旺盛、私は牛丼と茄子の味噌汁とコーヒー、SHPさんはクッパとコーヒーです。
朝一で聖観音へと考えていましたが、朝露が酷く、キャンセルしました。
下山準備完了です。荷物が軽いです。心持ち痩せた感じのSHPさん。
西法寺森、追子森方向
8合目駐車場方向
慎重に下ります。
長平登山口標識、ヤマレコのpontaさん達はここを経由して山頂へ、やりますね~。
鳳凰ヒュッテ
種蒔苗代に降りています。
雲が出てきました。
絶景ポイントへ移動するSHPさん
八甲田がよく見えるポイントです。
錫杖清水で最初の休憩です。お持ち帰りの水2リットル確保、帰ってからの焼酎のお湯割り用です。
白抜きミチノクコザクラが、こんなにも咲いていました。
盗撮中のSHPさん
登りの登山者が抜けるのを待ってます。
焼止りヒュッテで2回目の休憩です。どんどん人が登って来ます。
姥石で3回目の休憩です。山頂部は雲に隠れました。
おしっこ?してない!してない!
タマゴダケ、食用です。
七曲の終わり、沢の橋を渡る手前です。
百沢登山口が見えました。
スキー場に出ました。
雲海が残っています。
山頂部は雲が掛かっています。
幸神さまと、お狸様
桜公園を抜けて下ります。
登拝口の階段を上がります。
本日の感動ある山行を感謝しました。
子供参詣の最中です。
最後に一礼し、無事下山しました。
いつものりんご畑から。
装備・携行品
シャツ | アンダーウェア | ダウン・化繊綿ウェア | ロングパンツ | 靴下 | レインウェア |
登山靴 | バックパック | スタッフバック | スパッツ・ゲイター | 水筒・テルモス | ヘッドランプ |
タオル | 帽子 | グローブ | サングラス | 着替え | 地図 |
コンパス | ノート・筆記用具 | 腕時計 | カメラ | 登山計画書(控え) | ナイフ |
修理用具 | ツエルト | 健康保険証 | ホイッスル | 医療品 | 虫除け |
熊鈴・ベアスプレー | ロールペーパー | 非常食 | 行動食 | テーピングテープ | トレッキングポール |
GPS機器 | ストーブ | 燃料 | ライター | カップ | クッカー |
【その他】 携帯トイレ、AMラジオ、携帯電話、御神酒 |
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