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行程・コース

天候

晴れ

登山口へのアクセス

マイカー
その他: 椿ヶ鼻ハイランド横の広大な草原に車を停める。
広場の外れの木立の所が登山道入口になっている。

この登山記録の行程

椿ヶ鼻(935m、12:30)地蔵様峠(945m、12:50)p955(13:05)渡神岳(1150m、13:55~14:25)峠(15:10)三角点(1000m、15:35)駐車場(15:45)

コース

総距離
約5.9km
累積標高差
上り約623m
下り約623m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

 祖母山系越敷岳から日田盆地南部の渡神山登山口の椿ヶ鼻ハイランドまでは長い。ナビの指示通りに走って山間の細い道に入り、「里まで降りられるのだろうか」と心細く思いながら長々と走る。
 思い出したように現れる孤立した民家の庭先にも色取り取りの花が咲いており、辺鄙な山奥である事を忘れさせる。真っ盛りのツツジを見て、諫早公園の満開のツツジを思い出す。体調不良が続いた母は秋に手術していったんは退院して正月を自宅で迎えるが、間も無く再入院した。下の子供2人には後で知らされた事だが、秋の手術の時点で手の施しようの無い末期癌だと判明したと言う。
 入院の報(最初の入院は知らされなかった)を聞いて帰省するものの、専門課程への進級を控える学年末になり、今生の別れも覚悟して学寮へ戻ると、4月になって「ハハキトク」の電報を受け取る。
 指定券を入手出来ないまま満席の特急に飛び乗って帰り、病院へ駆け付けて母と再会した。しかし、既に意識は無く、ただ手を拱いて待つしかない時間と気持ちを持て余す数日が続く。徒然に妹と諫早公園へ出掛けると丘の上のツツジは満開だが、強烈な色彩に取り囲まれても何の感動も湧かず、覚めた感情しか持てなかった。
 以来、「母に楽をさせる事が叶わなかった」と言う思いが払拭されることは無く薄靄に包まれているかの如き半覚醒の日を過ごしてきたが、山里の庭先のツツジを眺めた瞬間、何故だか解らないが、呪縛から解放されたという鮮烈な感覚を覚える。

 大山川の梅林湖岸を走って日田市へ向かい、途中で左折して南へ向かうに及んで、「ナビの指示通り走って来たけど、もっと近い道があった」と気付く。満開のシャクナゲ園を横目に急勾配の車道を上がって山間を走り、風力発電塔の下の広々とした空地に車を停める。
 内も外も汗を掻いてしっとりと湿り気を帯びたテントを草の上に広げ、シュラフを木に掛けて乾かしながら登山口を探すと、親子がピクニックを楽しんでいる草原の端に大きな道標が立っているのが見え、その脇から車も走れる広い道(『進入禁止』の看板が出ている)が林の中へ伸びている。
 P999.7の南面を巻く緩い林道を進み、東面へ回り込んで地蔵様峠への下りに掛かると渡神山が正面に眺められる。峠へ降りて林道を横断し、マムシグサやワラビ、独活等の茂った山道を進んでP959を越えて下り、2つ目の林道と出合う。
 陽射しに焼かれて山道をP955へ登ると、額にじっとりと汗を掻く。p950へ登り返し、水平なトラバース道をしばらく歩いて水の流れる小沢へ下る(925m)。「やっと、山頂への登りになった」と言いながら山肌を登って鞍部(995m)へ出ると、白髪の男性が1人で下って来る。
 笹が煩い尾根道を急登するとツツジの花が咲き、シャクナゲも現れる。白や紫のスミレ、バイケイソウを眺めながら頑張って登り、渡神山頂に立つ。

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装備・携行品

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登った山

渡神岳

渡神岳

1,150m

よく似たコース

渡神岳 大分県

貴重な自然林、春は花のトンネルも魅力

最適日数
日帰り
コースタイプ
往復
歩行時間
2時間45分
難易度
コース定数
12
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