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天祖山に紅葉を訪ねる(4B)

天祖山( 関東)

パーティ: 1人 (すてぱん さん )

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行程・コース

天候

快晴

利用した登山口

東日原   小川谷橋  

登山口へのアクセス

バス
その他: (行き)奥多摩駅より西東京バス 奥21 東日原行き(7:27)
(帰り)東日原 14:50 増発も出ました

この登山記録の行程

東日原(07:54)・・・小川谷橋(08:13)・・・八丁橋(08:38)[休憩 7分]・・・天神神社(09:49)・・・天祖山(11:48)[休憩 42分]・・・天神神社(13:21)・・・八丁橋(13:57)・・・小川谷橋(14:20)・・・東日原(14:36)

コース

総距離
約13.4km
累積標高差
上り約1,488m
下り約1,488m
コースタイム
標準6時間20
自己5時間53
倍率0.93

高低図

標準タイム比較グラフ

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

久しぶりの好天に、以前から気になっていた奥多摩の天祖山に紅葉を訪ねてきた。標高1000〜1300mあたりは紅葉の見頃、1500mより上では落葉していた。

週末ごとの台風で奥多摩や丹沢の紅葉シーズンを逃してしまうのではないかと気を揉んでいたのだが、久しぶりの好天予想。となりのタワ尾根と天祖山のどちらに登るか少し悩んだ。タワ尾根は豊かな自然林が残っているそうで魅力的だけど、バリエーションルート扱い。秋の低山には道迷いなど注意点があるので、経験の浅い私は一般道扱いの天祖山コースでまず様子を見るべきだと判断。

天祖山に興味を持っていたもう一つの理由は、山頂に天祖神社を祀る信仰の山であるにも関わらず、長沢背稜を歩いているときに石灰岩採掘のために大きく山肌を削られていることを目にしたこと、そこから奥多摩駅まで10Kmを超える地下の運搬経路が伸びていることを知ったためである。ただ、今回のコースを歩いている限りは、アプローチの日原川沿いに採掘作業用のケーブルが貼られているのを目にした程度だった。

さて、出戻り登山者は、岩稜歩きなどはしているけれども、低山には道迷いなど低山なりの難しさがあると思う。奥多摩は作業道なども多く、例えば丹沢と比べてもルートファインディングには注意を払うべきだと感じる。特に秋の落ち葉が積もる時期は、踏み跡が不明瞭になりやすい。今回も、唐松平などの広やかな場所は、落葉が進んでいたこともあって正しい踏み跡の判断に迷う箇所がいくつもあった。この山域は歩いている人も稀なので(下りでは3人とすれ違った)、判断に迷った時は慎重に位置や方向の確認を重ねたい。周囲には誰もいなかったので、地図とGPSを併用し、ピンクテープ(これも随分前のものらしく色が褪せている)や切り株につけられたマークなどで答え合せをしながら登った。コースタイムを振り返っても、天神神社ー天祖山間のタイムがやたら長く、正しい道筋を探してモタモタしていた自分の姿が見えるようで笑える。

この日は、どうやら私が足を踏み入れた最初の登山者だったらしく、標高1500m程度の唐松平(名前と違ってカラマツは見当たらなかった)など尾根が広がっている場所では落ち葉は綺麗に敷き詰められ、踏み跡がよくわからない状態だった。例えていえば新雪が降り積もっている状態。私が進んだ後を振り返ると、それなりに踏み跡が判然として後続の人の役に少しはたったかもしれない。これを戯れに「落ち葉ラッセル」と呼びたい。落ち葉ラッセルは、雪のそれと違って体力は消耗しないが、相応の注意力を必要とする。この尾根を下るのは、なおのこと注意しなければなと考えていたのだが、意外にも下りは苦労しなかった。おそらく、下りのルートファインディングの困難を考えて迷いそうなところを何度も振り返って記憶するように努めていたこと、後続の人が同じ踏み跡をラッセルしてくれたことが踏み跡を明瞭にしてくれたのだろう。ややマイナーとはいえ一般ルートでこれなのだから、私のような経験の浅いものがバリエーションのタワ尾根を落ち葉の時期に登るのはまだ早いなと、少し苦く思った次第。あるいは連休なら後半に登り、トレースを期待するか・・・。

人も少ないので静かな山歩きを楽しめるが、くまさんを道連れにする度胸はないので、熊鈴を下げていった。尾根の取付きからしばらくは、短いながらも急傾斜の岩場のトラバース(トラロープが張ってある)もあるので、注意。

さて、肝心の紅葉であるが、雲取山荘などの事前情報通り標高1500m以上は落葉している。私の歩いた範囲では1000〜1300mあたりは見頃。様子は写真をご覧いただきたい。写真は綺麗なところを選んで撮るのだが、全般的な印象としては色が褪せていて(おそらく)例年よりも鮮やかさが今ひとつなのではないだろうか。長雨のせいか、台風で葉が散ってしまったのか・・・紅葉する前に茶色く焼けてしまったものも目立ったように思う。けれどもこのコースはブナ、ナラ、カエデなどの広葉樹が豊かで新緑の時期も美しいのだろうなということは容易に想像がついた。山頂手前の会所で富士山や石尾根、(落葉していれば)北側に長沢背稜が望めるが、展望が特別優れているというほどでもない。人が少ないのも推して知るべしだが、自然林が豊かで、静かな山歩きを好む人には味わい深いコースだと思う。

タワ尾根、来年の紅葉シーズンには行きたいな。

コース定数31.2、主観的なグレーディングB

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フォトギャラリー:27枚

稲村岩。快晴だが、歩き始めは少し寒いくらい

日原川の紅葉

日原林道を進む

雲取方面に進む日原林道から天祖山へ分ける

いきなりつづら折れの急登

距離は短いが、切り立った岩場をトラバースする箇所もあり

今回は、標高1000〜1300mくらいの紅葉が見ごろだった

天神(大日)神社は、随分前から荒れているようだ

落ち葉で踏み跡が不明瞭なところも。道標、ピンクテープの他に切り株につけられた赤いマーカーが目印

ブナの木

大楢のタワ(山と高原地図には記載なし)には道標がある

壊れてしまった祠も、良い道しるべ

標高1500mより上はほとんど落葉していた

山頂手前の会所。山頂には展望もないので休憩などはこちらの方がいいかも。山頂を踏んだ後、倒木をベンチがわりにし、ストーブを取り出しランチ。穏やかな日を浴びてのんびりする。静かだ。

会所の西側は開けていて、富士山や石尾根が展望できる

天祖山山頂(1723.2m)の天祖神社。ここだけとても強い木の香りがした

道はさらに長沢背稜に続くが、今回は紅葉も期待できないし時間の都合もあり、別の機会に。ここからもと来た路を引き返す

日原川まで戻ってきました。バスに間に合わせるために先を急ぐ

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装備・携行品

みんなのコメント

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  • すてぱんさん、こんにちは~!
    昨日は天祖山に行かれたのですね!お疲れ様でした。

    なるほど~、1500mから上は落葉しているのですね。でもその下の紅葉はまだきれいですね。
    明日、奥多摩の小菅村にある鶴寝山、大マテイ山に行ってみようかと思っているので
    すてぱんさんのレコの奥多摩の色づき具合、参考にさせていただきますね。

    1300m~1400mなのでまだ大丈夫かなぁ・・・

  • すー さん、コメントありがとうございます。
    どちらもまだ登ったことがありません。
    小菅村は、小菅の湯とそこに併設されている地元のおばちゃんたちが作ってくれる郷土料理(?)のお店が美味しかった記憶があります。
    今年の低山の紅葉は今ひとつかもという印象なのですが、それが特定地域だけなのか、全体の傾向なのか、レコを楽しみにしています!

  • わ〜。ブナの立木も楓類の紅葉も綺麗ですね〜。台風の影響もあったのに…残っているのですね。
    これからは、落葉した木立から山や空が覗けたり…小鳥が見つけやすくなりますね。そんな光景も素敵です。

  • すてぱんさん、こんにちは。

    天祖山ピストン、お疲れ様でした~。
    私もこれからレコをUPしますが、実は同じ日にヨコスズ尾根を歩いていましたので、同じ日に同じ山域の紅葉を眺めていたのですね~。

    長沢背陵は魅力的ですが、私の家からの日帰りですと、どうしても行ける範囲が限定されてしまいます。(小川谷が通行止めなのも悩ましいところです)

    天祖尾根周辺は冬枯れの時期に行きたいと思っていましたので、参考になりました。
    タワ尾根もいつか歩いてみたいものですね~。

  • やぎやぎ さん 、いつもコメントありがとうございます。
    なるほど、紅葉が鮮やかでなかったとか、散っていたとか不満に思うのではなく、落葉しているからこそ展望が良くなったとか、鳥が見つけやすくなったと喜ぶべきなんですね。
    いやあ、今回も北側の長沢背稜は、葉っぱが繁茂していたら投げめられない景色でした。
    なるほどなあ・・・

    大事な事を気づかせていただき、ありがとうございました。

  • ガバオ さん、コメントありがとうございます。
    おー、一本後のバスで東日原にいらしていたのですね。私もいつもはホリデー快速1号利用なのですが、今回は東京駅まで歩いて4:58発の中央線に乗車すれば、1時間早く東日原に行ける事を発見。各駅停車で奥多摩駅までアプローチしました。

    小川谷林道は、登山者や釣り人などは、こっそりアプローチに使っている方々もいるらしいですね。開通していれば鳥谷山にも行きやすく想像も膨らむのですが・・・

  • すてぱんさん、こんにちは。

    予告通りの天祖山、お疲れ様でした。

    それにしても奥多摩ではかなりの位置まで紅葉が駆け下りて来ているのですね。次は
    1000m以下を狙わないと次が見られなくなってしまいそうです。

    レコに有る「落ち葉ラッセル」ですが、私が一昨日行ったウノタワの昨年のレコを改めて
    確認したら、落ち葉で道が判り難くなっているとレポしており、やはりラッセルしていた
    事を思い出しました。落ち葉は道はおろか階段さえも隠してしまう事が有るので、やはり
    注意が必要ですよね。まぁ、道が判り難くなっているなどと、私がレコするのも変な話に
    なってしまうのですが・・・・・

    地図(地形図)とシルバーコンパス頼りのアナログ人間の私から見ますと、GPS併用で
    コースの位置と情報確認は素晴らしいと思います。道迷いを防止する基本のキですね。

    天祖山と会所など、雰囲気が判りましたのでポケットに仕舞わせて頂きました。
    それにしても、私もタワ尾根を歩きたく思いますが、新緑の季節が良さそうですね。

  • 西東京猛虎会 さん、コメントありがとうございます。

    どうもウノタワ尾根とタワ尾根を勘違いしていたようですみません。

    今年の低山の紅葉は、進みが早いというよりも条件がうまく整わなかったのかなというのが、私の印象です。時期がずれればまた条件も違うでしょうから1000mアンダーの紅葉を期待したいと思います。

    コンパス+地形図でクルーズできる技能をお持ちの方こそ熟達者と呼ぶべきで、素晴らしいです。GPSは確かに有効ですが、私は電池が切れたら自分がどこにいるかもわからない未熟者です。見習って、ちゃんと技能を身につけなければなあとは思うのですが、予備のバッテリーを持ち歩くことに頭がいってしまいます(苦笑)。

登った山

天祖山

天祖山

1,723m

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