行程・コース
天候
晴れ時々くもり
登山口へのアクセス
マイカー
この登山記録の行程
信楽寺跡(8:42)・・立ち話(5分)・・松倉山(9:20)・・撫倉山(10:13)【休憩5分】・・天狗の相撲取り場(5分)・・大倉山(11:03)・・蜂倉山(11:37)【休憩10分】・・遂倉山(12:37)・・たがら森(13:03)【休憩5分】・・鎌倉山(13:55)【休憩5分】・・南川ダム車道(14:32)・・信楽寺跡(15:15)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
七ツ森の7つのピークを一日で踏破することにした。これは宮床地区に伝わる,無病息災の願をかける業だという。願かけをするわけではないが,かねてからやってみたいと思っていた山行である。7つのピークはすべて標高300m前後の低山で,2つ,3つ登るだけならたいしたことはない。ところが,7つすべてを集めると,累積標高差は約1340mで水平移動距離は11kmを越える。歩行距離にすれば20km弱ということになろうか。
11月26日(日曜日)は,久しぶりの晴天である。ただし,脊梁山脈はやがて雪雲に覆われる予報なので,山歩きは里山や海岸沿いの低山がよい。七ツ森は船形連峰という脊梁山脈の前衛的位置になるため,晴天と雪雲の境目になるだろう。
8時42分に信楽寺跡の駐車場を出発し,まず松倉山に向かう。コーヒーを飲ませてくれるお店を過ぎ,伐採地を通って杉林に入る。鬱蒼とした木立には杉の香りが漂い,樹間をこぼれ落ちる光を楽しみながら歩く。急な登りに差しかかる手前で,年配の男性から話しかけられ,しばらく立ち話に興じた。「7つのピークを一日で登る予定だ」と話すと,七ツ森をよく歩かれているようで,高倉山から遂倉山に抜ける道を教えてくれた。この情報はとても役立った。
杉木立の急登が開け,葉を落とした広葉樹が山腹に広がり,ロープを伝って稜線上に乗り上げる。ここを左折してさらに登ると,松倉山(291m)に着いた。頂上には薬師如来像が祀ってある。三角点はその少し先にあるので,そこに寄ってから撫倉山へ向かう。雑木林の急斜面を下って杉林に入り,分岐点を左に進んで山腹を横断する。この辺りはまだ黄葉が残っている。黄葉のトンネルをくぐって,松倉山が対岸に見える場所に着く。ここからは,松倉山の向こうに太平洋が見える。海が光っている。
向き直って杉林に入り,ジグザグに登って広葉樹の林に入る。七ツ森は山裾が杉林,山頂付近が広葉樹となっていて,どのピークも岩が多い。山名にある「倉」は,岩を意味しているのが実感できる。稜線へ岩の多い道を進んで空を見上げると,散り残った紅葉が鮮やかに目に入る。
稜線に乗り上げると,北風が強い。眼下に南川ダムが見え,その先に泉ヶ岳,北泉ヶ岳が鎮座している。安定感のある景色だ。ここから進んで,10時13分に撫倉山山頂に着いた。山頂からは吉岡の町並みが見え,遠く石巻方面の山並みも見える。目を西側に転ずると,船形連峰は雪雲の中だ。
ここから天狗の相撲取り場,蟻の戸渡りと,岩場を歩く。低山にしてはスリリングな登山道である。大岩に乗って北を見ると,眼下に南川ダムの湖面が広がっている。湖面の向こうは泉ヶ岳,北泉ヶ岳である。風が強い。
岩場からはしごを下りて,雑木の急斜面を下りる。ロープ伝いに,滑りやすい道を慎重に下りて,鞍部に達する。ここから大倉山に取り付き,岩場をトラバースして山頂に到着する。男女3名の登山者が休んでいた。
ここから蜂倉山に向かって下り,杉林の鞍部からまた登り返して蜂倉山に着く。これで4山目だが,いささか足が辛くなってきた。ここでコーヒーとどら焼きのおやつにする。どら焼きは,仙台で超有名になった「あんこや」の一品である。
蜂倉山からは,岩が露出したイワウチワの群生地を下りる。正面に3つの山が見える。左に鎌倉山,右に遂倉山,その間に小さくたがら森が顔を出している。これから,さらにこの三つの山に登るのである。
鞍部に着き,今朝,年配の登山者に聞いたように,南川ダムとは反対の湯名沢林道の駐車場方面に進んでいくと,左に見逃しそうな分岐点を発見した。枝にピンクの布が縛ってある。ここを小さな沢に向かって下り,沢を渡って緩やかに登っていく。杉林に入ると傾斜が急になり,薄暗い中を登って行くと稜線上に出た。ここを右に進むと遂倉山,左に行くと鎌倉山だが,まず遂倉山を目指す。途中,たがら森への分岐点があり,そこを直進して,つづら折りの登山道を進むと,鉄骨の見晴し台がある遂倉山山頂に着く。今日は風が強く,泉ヶ岳方面も雪雲に覆われていて展望がないので,見晴し台には登らずに引き返す。
たがら森への分岐点から右に折れ,滑りやすい急坂を下りる。今日の行程で,ここが一番歩きにくい箇所だった。杉林まで下ると不安はなくなるが,登りになるとまた滑る。慎重に登ってたがら森山頂(標高230m)に着いた。ここには薬師如来像はなく,小さな記念碑が置いてある。ここから鎌倉山方面を見ると,残りの紅葉が見事である。
たがら森からは今来た道を引き返し,分岐点に向かう。急な下りで落ち葉を踏んで滑り,左手の薬指を付く角度が悪かったためか,第二間接を捻挫してしまう。閉じたり開いたりすることに支障がないのは,不幸中の幸いだった。
分岐点から鎌倉山へ向かう。この鞍部は広く気分が良い。登りはじめはそれほど急ではないが,頂上までがけっこう長い。鎌倉山山頂には13時55分に到着した。山頂は比較的広く,南川ダムが近くに見下ろせる。
ここからはダムに向かって急坂を下り、キツネのカミソリ広場で迷い、途中で引き返してダムの方向に進んだ。14時32分に車道に飛び出し、湖畔沿いの舗装道路を信楽寺跡に向かって歩く。車道歩きが長く、退屈しかかっていると、たがら森の途中ですれ違ったトレランの男女が追い越して行った。
信楽寺跡には15時15分に到着。駐車場はまだ満車状態だった。
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