天気予報では、19日は曇り、20日は晴れでしたので、車中泊で緩木山～越敷岳の縦走と祖母山に登る計画を立てたものの、台風21号の接近で徐々に悪い予報に変わってしまいました。
　19日の緩木山登山口はしとしとと降る雨。
明日の祖母山に賭けて、神原登山口へ向かいました。
林道の奥にある登山口につくと、1台の車が停まっていてさっきまで動いていたように、ウインドウが曇っていました。林業の人がトイレに来たのかと思っていると、女性が男性トイレから出てきました。その方は近くで民宿を営む女将さんで、時々ボランティアでトイレ掃除に来ているとのことでした。
女将さんは、「地元の小学校の登山もここから登っていくの、わたしも神原コースがとても好き。ここは深田久弥さんも登ったのよ。ユネスコエコパークに認定されて5合目の山小屋にも綺麗なトイレができましたよ。」　他にもいろんな祖母山の話を聞かせてくれました。
　その日は、車中泊で翌日祖母山頂へ向かいましたが、観国峠に近づくと雨が本降りになり諦めて下山。五合目山小屋から登りに使った道とは違うトレッキングコースをたどり連続する滝を見ながら登山口へ戻りました。
1つの山頂にも立てなかった2日間でしたが、ガスの中の色づき始めた木々と女将さんの山への思いが伝わり、五合目山小屋の落ち葉を掃き掃除してこんな山登りもいいものだと、穏やかな気持で家路につきました。