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すっかり暴れ岩だと勘違い、中道を通って雪の御在所岳を目指す

御在所岳( 東海・北陸・近畿)

パーティ: 6人 (Yamakaeru さん 、ほか5名)

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行程・コース

天候

曇りのち晴れ

登山口へのアクセス

マイカー
その他: カーナビには「湯の山温泉バス停」をセット。もう少し上まで車で行けるが、湯の山温泉バス停周辺のお土産屋さんに駐車させてもらう。800円/1日(H30.2.18現在)。ただし、帰りにお土産を購入する際は1割引きの特典があるとか。バス停には綺麗なトイレもある。

この登山記録の行程

湯の山温泉バス停脇駐車場(08:13)・・・中道登山口(08:46)・・・ (中道コース)・・・3合目(09:12)・・・おばれ岩(09:26)・・・4合目(09:26)・・・5合目(09:46)・・・地蔵岩(09:56)・・・キレット(10:04)・・・7合目・かもしか広場(10:21)・・・8合目(10:40)・・・富士見岩(10:59)・・・御在所頂上一等三角点(11:25)・・・御在所岳(望湖台)(11:38)・・・第一ケルン・裏道下山口(11:59)・・・昼食(12:13~12:43)・・・国見峠(12:45)・・・藤内壁出合(13:05)・・・兎の耳(13:17)・・・藤内小屋(13:29)・・・(県道でミスルートあり)・・・蒼滝不動(14:43)・・・裏道登山口・1合目(14:47)・・・湯の山温泉バス停脇駐車場(14:57)

コース

総距離
約12.2km
累積標高差
上り約1,365m
下り約1,360m

高低図

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

奇岩・巨岩大好きとして、一度は登らねばと、とっておきにしておいた「御在所岳」。登るならば、以前、観光を兼ね下見にきた際、ゴンドラから見下ろした「中道」をぜひ攻めたいと心に決めていた。
ついにそれを
実現すべく、雪の御在所岳にやってきた。今回は、中道で登り裏道で降るルートを選択。
土産物屋の駐車場に車を停めて、いざ出発。チラチラと舞う小雪。昨日は猛吹雪にやられ思いがけぬ撤退を余儀なくされたので、できれば今日くらいは晴れて欲しいものだ。
まずは凍ったアスファルトの道を登っていく。別荘やペンションが立ち並んでいるが、廃屋になっているものも多い。途中、下山時に戻ってくる裏道の登山口を確認。中道の登山口はもう少し登ったところにある。民家の脇からアスファルトにお別れをして登山道に入る(もう一回、アスファルトを横切るが、、、)。想像していたよりも緩やかな登山道が続く。昨日の積雪か、パウダー状の新雪が気持ちいい。3合目を過ぎて、隣の尾根へと登山道は移っていく。赤いゴンドラが頭上を行き交う。ゴンドラからは、伊勢湾が綺麗に見えていたのを覚えているが、今は霧の白いカーテンが降りている。が、山頂の方を見上げると、日が差し込みつつあり、天気は徐々に回復傾向にあるようだ。これは期待できるか!?
斜面をよいしょと登ると、突然、大きな岩が出現する。おばれ岩だ。恥ずかしながら、ずーっと「暴れ岩」だと勘違いしていたが、「おばれ岩」が正解。漢字だと「負ばれ岩」と書くらしい。「おばれ」は「おんぶする」という意味らしく、確かにゲゲゲの鬼太郎に出てくるヌリカベのような岩が2枚重なっていて、岩が岩をおんぶしているような構図になっている。
5合目にも大きな岩があって、こちらの岩からは広い視野での眺望が楽しめる。先ほどまでは霧の中だった街並みも少しづつクリヤーになってきた。歩いてきた方向には鎌ヶ岳の尖がったピークがよく見える。メンバーの多くは、ここでアイゼンを装備。
少し進むと、もう一つの奇岩が見えてくる。石柱の上に絶妙なバランスで乗っかっているサイコロ状の石、地蔵岩。ゴンドラから見た時は豆粒のようにしか見えなかったが、ここからははっきりと見える。神様のいたずらとしか思えない、自然が生み出したパズル的な構図だ。
中道は危ない場所が多いと聞いていたが、徐々に道が険しくなってきた。スリル感が増して楽しい。岩がごつごつしていて、グッと落ち込んでいるキレット。岩が凍っているので更に危険度が増している。アスレチックを楽しみつつ、でも滑ったら危ないいので細心の注意を払いつつ降りる。
再び登山道を登り7合目。白く雪を冠した国見岳方面が見える。
8合目、1,100m。ここにも大きな岩があり、行く手を塞ぐように立っている。一瞬、登山道を見失い、まさかこの岩を巻くように谷側を降りるのか?と思ったら、本当に鎖が垂れ下がっていた。しかも鎖がちぎれていて針金で留めてある。おいおい、そんな修復で大丈夫か?。足元がスースーする分、キレット以上にスリル満載。とはいえ滑ってはひとたまりもないいので、ここも注意して渡る。眼下には降り時に使用する裏道ルートが見える。
ここまでくればもう一息。一気に空に向かって急斜面を登っていく。最後の柵を乗り越えると、そこは見覚えのある「富士見岩」。おおっ、ここに出るのか。いつの間にか、天候も回復していて、遠くには光に反射して輝く伊勢湾が見える。山頂付近では周囲の樹木が白く凍っていて見事な樹氷の世界を作り上げていた。ここまで来たご褒美か、周囲を埋め尽くす樹氷に息をのむ。さっきまで頭上にあったゴンドラも、今や眼下にある。

ここまで来るともう観光エリア。登山者よりも一般の人の方が多くなっていた。
そのままスキー場の方へ進む。スキー場では、小さい子供連れの家族で賑わっていた。樹氷が間近で楽しめて、子供も安心して遊べるファミリーゲレンデはそうないだろう。
スキー場の脇には冬の風物詩・氷瀑があった。写真では見たことがあったが、なかなか面白いモニュメントになっている。記念撮影をパシャリ。御在所山頂のレストラン「アゼリア」の脇を通って山頂を目指す。どうでもいいけどアゼリアって、御在所ってツツジが有名だったっけ?。
遊歩道を通って、最高点に向かう。お隣の鎌ヶ岳が樹氷の中に輝いて見える。
一等三角点の大きな看板前に到着。御在所岳の頂上1,212m。滋賀県と三重県の県境になる。少し休憩したのち、もう一つのビューポイント望湖台(ぼうこだい)に向かう。実は、国土地理院による御在所岳の標高1212mは望湖台の方だとか。望湖台は琵琶湖方面が見渡せる岩の展望台で、秋に登った雨乞岳やイブネが良く見えていた。
時間的にはすっかりお昼時だが、少し下って風のないところまで行くことにした。
来た道を戻り、第一ケルンから裏道ルートに入る。裏道ルートは、登って来た中道とはまた違った雰囲気を持つ登山道。谷間から登ってくる感じのコースで、中道に比べると緩やかな感じだろうか。
国見峠の手前で、風よけになる場所を見つけて昼食をとる。お湯を沸かしてカップラーメンを食べる。少し前の登山で、後入れ調味料を入れ忘れてなんとなく不味いラーメンを食べたので、今日はそのリベンジ。ちゃんと作ればそれなりに美味しかった。メンバーの一人がボイルをしたウインナーを作ってくれた。温かくてとても美味しかった。活力になる。
お腹いっぱいで満足したので、再び歩き出す。フカフカの雪を蹴散らし、勢いをつけて降っていく。右側には、大きな壁となった尾根が見える。登りの時に使った中道コースだ。尾根の壁部分は藤内壁と呼ばれるロッククライミング(冬はアイス)の名所となっている。見ているだけでうずうず。誰か、手取り足取り教えて欲しいものだ。
藤内壁出合を過ぎると登山道は河原を横切る。河原から降りてきた谷間を見上げると両側が壁のような尾根に挟まれていて、まるで大きなU字谷のよう。どことなく白馬の大雪渓に似ている。ひょっとしてここも氷河に削られてできた谷なのか?!。
河原を降っていくと、山小屋に出る。なにやら趣のある藤内小屋。手作り感満載の入り口がとても気に入った。その対面にはモンベルの小屋もある。御在所は、低山ながら日本アルプス並みに変化にとんだ山で、とても特徴的な雰囲気を持っている。小屋の前で少し休憩をして、再び歩き出す。小屋から先は森の中へ。山道を降っていくと、アスファルトが見えた。橋が架かっていて、遠くに高速道路だろうか。建設中の大きな陸橋が見える。山の中から出てきて、遠くの大きなものに視点がいってしまったのが敗因か。こんなに大勢でチームを組んでいたのに誰一人、橋の手前にあった裏道の看板が目に入らなかった。延々、道路を降って、冬季封鎖のゲートをくぐって更に少し進んだところでさすがにおかしいということになった。みんなでマップを確認すると致命的にミスコースをしていることに気が付く。来た道をまた戻るのか?!と嘆きたくなるが、来てしまったものは仕方がない。トボトボと戻る。冬季閉鎖のゲート手前には多くの車が路駐されていた。裏道のピストンであれば、どうやらここが起点になるようだ。
橋のところまで戻り、裏道の看板を見つける。それなりにちゃんとした看板。なんで雁首揃えて見落としたのかと間抜けさに笑いが出てくる。
登山道は橋の下をくぐり隣の尾根へと延びている。尾根を回り込むともう出発地点の湯の山温泉街。朝、路面にあった雪もすっかり溶けていた。

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みんなのコメント

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  • 縦の構図がインパクトありますね♪

  • 縦?
    写真の腕を磨きます。(^-^)

  • 絶景と樹氷、スリルある登山道、夜の宴会と楽しい日でした。

  • コメントにも書きましたが、「山とも、遠方より来る、また楽しからずや」の通り。その夜の宴会が楽しすぎて。つい飲みすぎ翌日が仕事になりませんでした。レオさんも良く二日酔いで山に行けましたね。さすが最強の3人です。笑。

  • 二日酔い気味でしたが金糞峠への登りで大汗かいて抜けてしまいました。

  • さすがですね。また楽しい山と酒の会をやりたいですね、!(^-^)

登った山

御在所岳

御在所岳

1,212m

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