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雪ダルマに会いに樹氷の国・綿向山へ

綿向山( 東海・北陸・近畿)

パーティ: 3人 (Yamakaeru さん 、ほか2名)

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行程・コース

天候

曇り後、晴れ

登山口へのアクセス

マイカー
その他: カーナビに「西明禅寺」をセット。 西明禅寺の手前にバス停の駐車場があり、綺麗なトイレもある。ただし、駐車場は西明寺の前のバス停を右に折れて、道なりに500mほど進んだところに綿向山用の御幸橋駐車場がある。竜王山を通って周回するのであれば竜王山下山口付近にある空きスペースに停める手もある。御幸橋駐車場は大きく、その少し上にも駐車場があるので、全体的にかなりの台数が駐車可能。ただし、樹氷の山として人気が高いの早めの到着をお勧めする。また、こちらのトイレは仮設なので、できれば事前にトイレはすませておくこと。

この登山記録の行程

御幸橋駐車場(08:13)・・・夫婦松(08:16)・・・ヒミズ谷出合小屋(08:29)・・・一合目(08:41)・・・二合目(08:54)・・・三合目(09:09)・・・あざみ小舎(09:12)・・・・・・四合目(09:17)・・・五合目小屋(09:30)・・・六合目(09:46)・・・七合目・行者コパ(09:53)・・・綿向山・山頂(10:24)・・・幸せのブナ変木(11:01)・・・ 綿向山・青年の塔(11:41)(昼食~12:25)・・・七合目・行者コパ(12:44)・・・五合目小屋(13:01)・・・二合目(13:23)・・・一合目(13:37)・・・ヒミズ谷出合小屋(13:46)・・・(ミス・ルート)・・・夫婦松・・・御幸橋駐車場(14:42)

コース

総距離
約12.1km
累積標高差
上り約1,192m
下り約1,192m

高低図

GPX ダウンロード KML ダウンロード

登山記録

行動記録・感想・メモ

この春、異動が決まった後輩Mの送別登山として、先輩の一人とともに雪山にやってきた。最近、アイゼンを新調したというMにびったりな場所として綿向山を選択。どうか綺麗な樹氷が見れますようにと祈りつつ。。。

前回の綿向山は2016年の1月3日。早いもので2年が経過している。
時間は8時過ぎ。天候は曇天。でも、太陽がうっすら見えているので、思っていたよりは天候に恵まれるそうだ。
身支度を整えて登山開始。川に沿いながら登山口を目指し登ってい行く。左側には下山時に使用する竜王山が見える。竜王山の山肌は黒く、積雪は少ないようだ。
林道のアスファルトに積もった雪が完全に凍っていて、白い氷の道が延々と続く。危険なのでペンギン歩きで登ってく。雪国育ちの常識だ。
ヒミズ谷出合小屋に到着。いつもながらここからの水無山北尾根コースにも惹かれるが、今日もスタンダードな表参道コースで登っていく。1合目。登山道は九十九折りで延びていく。今年は積雪が多かったせいか、1合目過ぎから積雪で登山道が凍っていてかなり危ない状態だった。それでもガシガシ登りたいところであるが、Mが危なっかしい足取りで、しかも息を切らせながら休憩を!と訴えてくるので、仕方なしにペースダウンして登る。いる。
あまりにもハラハラするので2合目で買ったばかりのアイゼンをMに装着させる。ここからはMを先頭に更にゆっくりで登っていく。3号目でいったん林道を横切り、あざみ小舎へ。綿向山はよく整備されていて、どこの小屋も新品同様でとても綺麗だ。地元の方にも愛されている山だといつもながら感心する。さらに登ると一番お勧めの五合目小屋が見えてくる。小屋には「夢咲の鐘」と呼ばれる鐘が入り口の上に設置されていて、真っ白な雪に映える赤い屋根がとてもメルヘンチックだ。まるでアルプスかのような粋でお洒落な建物だ。メルヘンチックな雰囲気がそうさせるのか、この小屋の前にはいつも誰かが作った雪だるまがあるイメージがある。が、今日はどこにも見当たらなかった。
対面に見える竜王山を眺め、少し休憩をとったのち、さらに高度を上げていく。
七合目の行者コパに到着。ここから先は冬道となる。しかもかなりの急登。気を抜くと滑り落ちそうになるので、足元に注意しながらバランスよく登っていく。アイゼンを付けようかとも思ったが、斜度があって装着する場所もなかったのでそのまま登ることにした。気温が高かったので、今日はダメかと心配していたが、このあたりから徐々に樹氷が楽しめるようになってきた。
綺麗なのは木の上だけではない。足元の雪上には、木の枝から落ちた樹氷がまるで雪の花弁のようで、それが絨毯のように広がっていた。さすが、樹氷のメッカ、綿向山だ。
写真を撮りながらゆっくりと山頂へ向かう。
樹氷のトンネルの先に黒く尖ったモニュメントが見える。山頂にあるケルン、青年の塔だ。
着いた!と駆け寄ったその先には、鈴鹿山系の大パノラマが待っている。目前に大きく存在感のある白い山が雨乞岳。その右側にどの山よりも特徴的な頂を持つ鎌ヶ岳が見える。たぶん鎌ヶ岳としてはこの辺からの角度が一番、鎌らしく見えるのではないかと思う。先日行った御在所岳は雨乞岳に隠れて見えない。雨乞岳の左横を見るとイブネがあるだだっ広い稜線が見える。あの綺麗な庭園も今は雪の中だ。
素晴らしい景色を堪能して、竜王山方面へ向かう。目的は少し下ったところにある「幸せのブナ変木」。看板を目印に変木を探す。どうしたらこんな形に木が育つのか。ブナの木が作る幸せの大きな輪っかがある。綿向山に来たからにはこれをくぐって帰らねば。きっと繰り返せばいつかは幸せになるだろう。 :)
もう少し先に進んでみる。綺麗な稜線で、先ほどまでいた綿向山の山頂もよく見える。また、目の前にはさっきより一段と近く大きく雨乞岳が見える。最近、ショートコースが多かったため、できれば雨乞岳。いやせめてその手前のイハイガ岳くらいは縦走したいものだと妄想にふけっていると、登りの時に出会ったおじさんが追いついてきて話しかけてきた。とにかくよく喋るおじさん。いろんな山を歩いたという昔話をしたらもう止まらない。肩からロープを下げそれなりの装備をしている。「どこに行くんだ?」と聞かれたので「竜王山を周回して帰る」と言ったとたん、厳しい口調で「あそこは危険だから入っちゃだめだ。もう何人も滑落しているぞ!」と一括。山を侮っての発言ではないが、竜王山は積雪・無積雪の季節を問わずそれなりの経験も土地勘もある。今日の積雪だって決して厳しいレベルではない。むしろ日頃の登山の方が激しと思う。そう言えば一年中通して極端な軽装備が良くないのか、時々、知らない人に注意を受けることがある。でも、灼熱の砂漠縦断から極寒の雪山まで、いつもふらりと気ままに自然に溶け込むのが自分のスタイルなのでこの軽装備もちょうど自分にあった経験とスキルに基づいたスタイルなのだ。
今日はもともと長距離本格登山は諦めていたが、せめて周遊はしたいと「大丈夫です!」と言おうとしたら、Mが「えーっ、やっぱり危険なんですかー。じゃ、自分には無理ですね~」とビビりまくる。お前は女子高生か、と言いたくなる。なんと竜王山への分岐にあった「危険」の看板を写メし、「何かあったらXXさんに連れていかれましたと家族へのメッセージも用意しておいたんですよ~」なんて言っている。どこまでが冗談かは知らないが、なんてヤツだ。Mには1年以上をかけて雪山を叩き込んだこともあったが、時も流れ、今やすっかりメタボで見る影もない。そのお腹を見て、半分ため息混じりながらピストンを判断する。今日はMの送別登山。その主役が言うのであればいたしかたなし。
となれば、とせっかくなので綿向山の山頂に戻り、雨乞岳や鎌ヶ岳等の美しい鈴鹿山系を眺めつつ、昼食をとることにした。戻ると山頂は登山者でいつしかいっぱいに。それにしても、食事中、なにも羽織る必要が無いくらい暖かい風もない穏やかな日だ。山はまだまだ深い雪の中ながら、一方でもう春も確実にそこまで来ているんだと感じだ。
素晴らしい眺望に別れを告げて、飛び跳ねるように駆け降りる。しかし、午後に入ってもまだ登山道は凍っていて気が抜けない。
五合目の小屋に戻ってきた。グループで来られた登山者の方々が、ワイワイと雪だるまを作っていた。やはりこの小屋には雪だるまが似合う。よく見ると小さいのがもう一つ。可愛らしかったので、記念に写真を一枚。
勢いよく降ったせいか、あっという間に林道に戻ってきた。まぁ、距離的には不完全燃焼気味ではあるものの、樹氷も眺望も堪能できた楽しい登山だったとか、それにしてもM君は運動不足で情けないとか、会話に盛り上がっていたら気がついた時にはすっかり川沿いに入る道を通り越していて無駄に林道を1km以上も降ってしまった後だった。先日の御在所岳に続き、なんとも間抜けなミスだ。
ともあれ、ミスルートも含め、送別登山は大成功。きっと良い思い出になるだろう。

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装備・携行品

みんなのコメント

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  • 竜のうろこを着けたら、飛べますか?

  • 春と冬の境界を自由気ままに飛べるね。

  • 1月7日に登った時は竜王山へは一部危険箇所があったけどたいしたことなかったです。でも色々考えると懸命かもしれませんね。

  • アイゼンを装着してどこまでも歩きたいですね。

登った山

綿向山

綿向山

1,110m

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