行程・コース
天候
晴れ
登山口へのアクセス
マイカー
その他:
勝原スキー場の駐車場。ただし、勝原スキー場はつぶれているため、ナビには勝原駅をセット。福井(大野)方面から来ると駅を過ぎて少し行ったところの右手。見落としやすいので注意。駐車場は30台近くは停められる。無料。トイレもあるが、冬季は閉鎖につき注意。
この登山記録の行程
駐車場(05:47)・・・荒島岳登山口標柱(06:41)・・・トトロの木(07:08)・・・白山ベンチ(07:25)・・・シャクナゲ平(08:16)・・・もちが壁(09:30)・・・前荒島・・・中荒島岳・・・頂上(09:52)・・・中荒島岳・・・前荒島・・・もちが壁(10:16)・・・昼食(10:47~11:49)・・・シャクナゲ平・・・白山ベンチ・・・トトロの木(12:11)・・・荒島岳登山口標柱(12:31)・・・駐車場(12:59)
高低図
登山記録
行動記録・感想・メモ
天気予報は快晴。気温が上がる前に高度を稼ごうとまだ暗いうちに大野にやってきた。市内で「通行止め」の看板が光っていた時には一瞬驚いたが、登山口のある勝原までは幸い問題はなかった。警備の人曰く、数日前の雨でかなりの規模の雪崩があったとのこと。
5:15に勝原の登山口駐車場に到着。前泊(テント泊)の人か既に数台の車が停まっていた。
まだ暗闇の世界。外に出ると強く冷たい風が吹き荒れていた。いつもの装備に加え、ヘッドライトを装着。暗がりの中、手探りで靴紐を結んでいると、徐々に周囲が見渡せるようになってきた。目が慣れてきたのか、と思いきやもたついている間にシラジラと夜が明けてきたようだ。日の出は6:13。時間はまだ早いが、更に数分後には、ヘッドライトなしでも十分歩ける明るさにまでなっていた。
結局、ヘッドライトをしまい歩き出す。いつもながら荒島岳は登山口までがやたら長い。スキー場のゲレンデ跡を真っすぐに登った後、林道に沿いながら蛇行していく。登山口はその上のリフト跡のところにある。きっとスキー場があった頃は、ここまでリフトで登ることができたからだろう。そのリフト跡の手前には、結構な斜面がある。個人的に荒島岳に対する小荒島に対抗して小もちが壁と呼んでいる。もちが壁とは荒島岳の名物、山頂手前にある登山者の行く手を阻む壁の事。
小もちが壁からは、大野市街とそれを囲むような高い山々が見渡せる。特に経ヶ岳が綺麗に見えるお勧めの場所だ。荒島岳登山開始のウエルカム眺望が見える場所だ。ちょうどそこを歩いている最中にベストタイミング。太陽が昇ってきて経ヶ岳を赤く染めた。
早い時間に頑張った甲斐があり、雪面はしっかりと凍っていて沈み込みは全くない。今日は、どのみちアイゼン必須と、かなり早いうちからアイゼンを装着することにした。
見上げると青空が広がっている。尾根伝いにまずはシャクナゲ平を目指す。雪に覆われた静かな森の中に、時折、木を連打する音が響き渡る。キツツキだろうか。春に向かっていろんな生き物が動き出している。
シャクナゲ平にやっと着く。意外に長い行程で、よく知っているはずなのに、何度、目の前の丘をシャクナゲ平と見誤ったことか。シャクナゲ平では緑色の鮮やかなテントが3つほど設営されていた。夏に来るとそれほど見晴らしはよくないが、冬は積雪で地面が高くなる分、特別美しい景観が楽しめる。また、この近辺から樹氷が楽しめる。シャクナゲ平付近では氷の枝という感じだが、山頂に向けて高度を上げていくと、木々に雪が付着した真っ白な造形が楽しめる。数日前の新聞に荒島岳にアイスモンスターが確認できたとの写真入りの記事が出ていた。例年、山頂付近は格別な風景となる。
いったん、コルを降って、最初の壁にとりつく。ここから先はそれなりに冬山としてリスクある場所となる。一方で、空に延びていくような雪の壁を登っていく感覚と見晴らしは格別だ。個人的には、ここから見る銀杏峰が大好きでそのために毎年来ているようなものだ。
どんどん高度を上げていく。大野の市街が箱庭のように見える。まだ町全体が真っ白で今年の豪雪ぶりが見て取れる。
高度を上げる程に見事な樹氷が目を楽しませてくれる。一直線に延びていく尾根伝い登山道が楽しくて仕方がない。登り切ると、向こうに大きなピークがもう一つ見える。山頂は隠れてまだ見えないが、ここが最後の難関、もちが壁。実際に登ってみると大したことはないが、目の前で見ると、壁のように大きく行く手を阻む、そんなスケール感がある。
大したことはないと言いつつも滑落したら大変なので、気を付けながら登っていく。気分的にピッケルもフル活用。
もちが壁を登り切ると前荒島。もう山頂も近い。雪庇がせり出していて、5mほど内側の安全圏を歩いているつもりが、よく見るとあちこちにクラックが入っている。見事な樹氷も健在だが、確実に春に近づいている証拠だ。
山頂到着。小さな祠が屋根を残して殆どが雪の下になっていた。手が届くほどに近くに白山が見える。360度の大パノラマ。まさに百名山の実力だ。しばし、眺望を堪能して山頂を後にする。振り返ると、あっという間に山頂がガスに飲み込まれていった。快晴の時に山頂に立ててラッキーだった。
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