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雁坂峠から甲武信岳・十文字峠を経て栃本へ

甲武信ヶ岳・十文字峠( 関東)

パーティ: 1人 (しげ さん )

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行程・コース

天候

初日:晴れ、2日目:晴れ時々曇り・強風、3日目:晴れ、

登山口へのアクセス

バス
その他: 往路)[山梨交通]塩山駅南口830発→西沢渓谷入口930着、
復路)[西武バス]川又1431発→大滝温泉遊湯館1452着1600発→西武秩父駅1645着、

この登山記録の行程

【1日目】
雁坂峠登山道入口(955)…料金所(1026)…雁坂峠(1312)[休憩10分]…雁坂小屋(1339)、

【2日目】
雁坂小屋(417)…雁坂峠(440)…雁坂嶺(524)[休憩10分]…西破風山(624)[休憩10分]…破風山(658)…笹平(破風山)避難小屋(737)[休憩10分]…巻き道分岐(848)…甲武信小屋(912)[休憩20分]…甲武信岳(954)[休憩20分]…三宝山(1001)…尻岩(1145)…武信白岩山(1238)…大山(1329)[休憩10分]…十文字小屋(1412)、

【3日目】
十文字小屋(525)…栃本分岐(550)…四里観音避難小屋(619)[休憩10分]…秩父林道終点(714)…三里観音(738)…鍾乳洞入口(810)…白泰山避難小屋・のぞき岩・二里観音(920)[休憩20分]…白泰山登山口(958)…一里観音(1044)[休憩20分]…栃本広場分岐(1119)…十二天(1149)…登山口(1223)…栃本広場(1227)[休憩45分]…栃本関所跡(1346)…川又(1405)

コース

総距離
約35.3km
累積標高差
上り約2,874m
下り約3,316m

高低図

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登山記録

行動記録・感想・メモ

西沢渓谷入口行の山梨交通バスは塩山駅南口バス停1番から出発。連休で天気が良かったので8:30発のバスを待つ列は駅階段付近まで50mくらい延びました。バスは2台やってきて座りきれない乗客は立ったまま出発。乾徳山に向かう人も乗車していましたが、西沢渓谷入口まで1時間近く立ったままの人もいました。ほとんどの乗客は西沢渓谷入口で下車すると、そのまま先へ進んで甲武信岳への登山口へ歩いて行きます。雁坂峠への登山口は、いったんバス通りへ戻って道の駅みとみ向かいのキャンプ場横の道です。なお西沢渓谷入口からバス通りに戻るとすぐに駐車場付きの立派なトイレがあって使えそうです。
雁坂峠への登山道は半分くらいが舗装された林道を歩きます。料金所付近に大きな駐車場があって、林道へ歩いて出れるため車を駐車場に止めて登り始める人も多いようです。駐車場に入るのに通行料はかからないようです。
雁坂峠が近づくと林相が森林から笹原に変化します。峠からは富士山、南アルプスが良く見えます。雁坂小屋へは秩父市川又へ降る北側の斜面をしばらく下ります。せっかく登ってきたのに少し残念な気持ちになります。雁坂小屋は川又方面(突出峠コース)と黒岩尾根を分ける分岐にあります。狭い平地に道を挟むように2棟の丸太小屋が建っていて、日当たりが良く、飲み物を流水で冷やしてあって水も十分確保できているようです。この日、シシ鍋を販売していてビールとセットで1000円でした。この鍋を目当てにやってくる人もいて、雰囲気の良い山小屋です。テント場は黒岩尾根方面へトイレを通って先に進んだ道沿いにあります。この道は戦後まもなく熊谷市と甲府市を結ぶ二級国道140号として指定され、雁坂トンネルが開通するまで開かずの国道だったそうです。また公衆トイレの中を通過する国道として知る人ぞ知る話題の道です。
二日目は再び雁坂峠へ登り、雁坂嶺・破風山・甲武信岳へと向かいます。積雪、凍結個所はありません。木賊山の巻き道分岐から甲武信小屋へは北斜面になり残雪が30~50cm位あります。スパッツと軽アイゼンを付けました。甲武信小屋のテント場の一部には雪が残っている様でした。小屋でコーラを買ったのですが、飲み終わったあと空き缶は持ち帰ってねと言われました。自分で持ち上げたごみは自分で持ち帰るのがマナーですが、山小屋で購入した飲料の空き缶やペットボトルは小屋で引き取ってくれる(ごみを山から降ろす費用が料金に含まれている)と思っていたので、少し残念な気持ちになりました。次に訪ねた十文字小屋でも空き缶持ち帰りと掲示があったので、この山域の山小屋は総じてこのようなルールなのかもしれません。テント縦走の人は要注意です。
甲武信岳から十文字小屋へ向かいます。北斜面を行く道が多く、標高の高い甲武信岳直下からしばらくは残雪の中を歩きます。4月下旬とは言え50cm位はあり、コースタイムも余計にかかります。三宝山は甲武信ヶ岳より標高が高いのですが、山頂は森林におおわれていて眺望はありません。信武白岩山は三角点が設置されている小さな岩山でちょっとした岩登りになりますが、登り口に大きなバツ印がつけてあって現在は登山禁止のようです。見た感じ急な壁で、登りはできそうですが降りれなくなりそうなので無理は禁物です。大山付近には鎖場が3か所続きます。十文字峠へ向かう時は疲れもたまり、降りで通過するので慎重に。
十文字小屋は訪ねる人も少なくひっそり落ち着いた雰囲気です。テント場は平坦な場所が狭く、詰めて張っても10張り程度でしょうか。この時のテントは6張りでした。自生しているシャクナゲはつぼみが膨らんで、小屋の人によるとあと2週間くらいで開花だそうです。小屋できのこうどん(700円)をいただきました。
最終日、十文字峠から栃本へ古の秩父往還を歩きました。股ノ沢歩道は荒れていて踏み跡も薄いと同じテン場にいたハイカーから聞き、今回は行くのを止めました。十文字峠を出て栃本分岐を経て四里観音に至る山道は苔に覆われた原生林に囲まれていて、奥秩父の山深さを実感できるところです。四里観音避難小屋は窓やトイレもあって立派な小屋でした。奥秩父林道の終点付近、大山を巻く登山道は堰堤工事の跡があってこの山深い中にあって意外な印象でした。赤沢山は北斜面を巻きます。石灰岩のもろい斜面が崩れて道を埋めているのと、倒木が多いのとで歩きにくい箇所です。ここに鍾乳洞入り口の道標が傾いて建っていました。二里観音の覗き岩はこの道の中で唯一眺望の開けるところです。南側に雁坂嶺から破風山に至る稜線を深い谷越しに一望できます。新緑中に所々、山桜のピンク色がポツポツ見えてこの季節ならではの眺めです。一里観音には東大演習林の看板が立っていて、一帯が研究や教育で利用されていることがわかります。
地図によると白泰山登山口で林道に接続してそのまま栃本関所跡へ降りるルートが赤線で書かれていますが、私は栃本広場へ向かいました。一里観音を出てしばらく歩くと栃本広場へ分岐する道標があり、そこを左(北側)へ折れます。直ぐにベンチがあって、改めて進路を東に変え十二天に向かって進みます。このルートは山と高原の地図には載っていませんが、ちゃんとしたハイキングコースになっています。歩く人は多くは無いようですが、急な坂道には丸太の階段が設置してあって、所々に植物や動物の解説板が現れます。倒木や枯れ葉に埋もれて道がわかりにくいので、迷わないよう慎重に進みます。しばらく行くと東京電力の送電線川又線の鉄塔脇に出ます。直ぐに舗装道路に出て、まもなく栃本広場に到着です。
栃本広場は広い駐車場と綺麗なトイレがあって、荷物を整理して汚れた顔を洗うのにちょうど良いです。ここから栃本関所跡の市営バス停迄20分くらいです。バス本数が少ないので、西武バスが運行している川又バス停まで更に20分ほど歩きました。川又バス停にも観光トイレがあります。栃本の集落は静かで道沿いを山の斜面にへばりつくように家が建っています。道幅は狭いですが一応国道140号線なのでツーリングのロードバイクや乗用車の往来がそれなりにありました。

余談ですが…、
雲取山へ続く石尾根、五十人平の奥多摩小屋が平成31年3月31日をもって閉鎖されるそうです。写真は大滝温泉遊湯館バス停の待合室にあった張り紙です。復活を期したいと思います。

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フォトギャラリー:18枚

電灯を灯したように一晩中明るかった月。雁坂嶺へ登る途中の山道から西に沈む。(2018.4.30)

雁坂嶺へ上る途中の山道から東に登る太陽。

破風山避難小屋の内部はとても綺麗でした。

木賊山の北面巻き道(甲武信小屋へ行く道)には雪がたっぷり残ってました。(2018.4.30)

甲武信小屋。テン場の一部に雪が残ってます。

十文字小屋。左にチラッと見えている茶色い小屋は新しいトイレ。土足厳禁の洋式トイレです。

十文字小屋のシャクナゲ。あと2週間くらいで開花かと。(2018.5.1)

十文字峠から栃本へ。古の苔むした山道

朝日に緑まぶしく輝く苔の山道

栃本分岐の道標。

奥秩父林道の終点広場。林道は写真右奥に続く。十文字峠へは左へ進む。

鍾乳洞入り口の道標。赤沢山の北面巻き道の途中付近。

十二天の三角点

栃本広場から白泰山・十文字峠へ至る登山口。送電線・川又線10号のポストが目印。

栃本広場の駐車場

栃本広場のトイレ

川又バス停の様子。写真奥の小屋は観光トイレ。

奥多摩小屋は2019年3月末日で閉鎖だそうです。大滝温泉遊湯館バス停の待合室に貼ってありました。

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装備・携行品

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登った山

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