登山記録詳細

無雪期登山
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秋田駒ヶ岳(国見温泉)2018 秋田駒ヶ岳(東北)
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記録したユーザー

ブナ太郎 さん
  • 日程

    2018年6月2日(土)

  • 登山口へのアクセス

    マイカー
    その他:国見温泉に無料の駐車場があります。十数台駐車可。トイレもあります。

  • 天候

    登山口付近は曇り。稜線から上は晴れ。
    [2018年06月02日(土)の雨雲の位置を確認する]

この登山記録の行程

国見温泉登山口(5:46)・・横長根出合(6:33)・・第二展望台(7:12)【休5分】・・大焼砂分岐(7:33)・・駒池(8:06)・・【休5分】・・五百羅漢(8:43)・・男岳山頂(9:13)【休31分】・・阿弥陀池避難小屋(10:10)・・男女岳(10:30)【休5分】・・馬ノ背分岐(11:00)・・横岳(11:33)【休15分】・・大焼砂分岐(12:18)・・横長根出合(13:03)・・国見温泉登山口(13:37)


総距離 約12.7km 累積標高差 上り:約1,102m
下り:約1,102m
 50年程前,叔父二人に連れられて秋田駒ヶ岳に登った。どのコースから登ったのか,記憶は定かではなく,強風の中,砂礫地帯を飛ばされないように歩いたことを覚えている。この時は結局,山頂を踏むことはなく撤退したと思うが,この時の影響が尾を引いたためなのか,以後も秋田駒ヶ岳とはあまり相性が良くなかった。
 11年前にも秋田駒ヶ岳を目指した。二度目の挑戦だった。この時も台風の影響で,天候は最悪だった。雨と強風で稜線上は歩けず,ずぶぬれになりながら横長根分岐で引き返した。
 3度目の今日は快晴である。東北自動車道を盛岡インターで下りて,国道46号線を西に走る。右手に岩手山がくっきりと見えている。今日は最高の山歩きになりそうだ。
 ところが,秋田県に近づくと,上空に雲がかかり出した。秋田駒ヶ岳ははっきりと見えるが,その背後には厚い雲がかかっている。県道226号線に入ると太陽は姿を隠し,国見温泉の駐車場に着く頃には,あたりはガスで覆われてしまった。今日も相性は良くないらしい。
 
 5時46分に駐車場を出発する。森山荘脇の登山道入口から入ってすぐに階段を登り,森山荘を見下ろす辺りからブナの森に入る。階段脇にはマイズルソウが小さな花を咲かせている。
 ブナの森は暗く,道も濡れている。木道を進む。傾斜はゆるやかで歩きやすいが,木道はところどころ腐っている。タムシバの白い花やヤシオツツジの赤い花が雨に濡れて,締まりがない。道端には,コイワカガミ,ミツバオウレン,シラネアオイ,ツバメオモトなどが咲いているが,薄暗い天候で,どの花も精彩を欠いている。

 やがて残雪が現れ,横長根出合に着く。6時33分。所要時間は標準よりも13分ほど少ない。相変わらず雲が空を覆い,いささか意気が上がらない。横長根出合を右に折れる。先回は間違って左に進み引き返したが,今回は道筋をしっかり記憶している。
 横長根出合からの道は,なだらかな尾根道歩きである。花の名山だけあって,足元の花が増えてきた。ミツバオウレン,シラネアオイ,ツバメオモト,オオバキスミレ,フデリンドウ,サンカヨウ,スミレサイシンなどが目を楽しませる。そのうち空がしだいに明るくなり,時々日が射すようになった。

 7時を過ぎた頃には,太陽がはっきりと顔を出し,これから登る稜線付近が確認できるようになった。日差しはたちまち強さを増し,左手には女岳がうっすらと姿を現した。思わず声が出る。第二展望台の手前から,青空が広がり,足元に咲く花も輝くようになる。振り返ると,国見温泉方面は雲の中である。
 視線を戻すと,女岳,男岳,横岳と連なる稜線が,青空の下,深い緑に覆われてくっきりと浮かび上がっている。
 第二展望台には7時12分に着く。見事な山岳景観である。ミヤマキンバイがあちこちに塊を作り,黄色い花を風に揺らせている。

 ここからの稜線歩きは,言うことがないくらい素晴らしい。この景色を見に,ここまでやってきた。大焼砂が近くなると,道は砂礫となる。溶岩が固まった小さな塊が黒く分布し,ここにはコマクサが咲くという。目を凝らすと,コマクサの小さな塊が点在しているのが分かる。開花はまだ先のようだ。
 分岐点を駒ノ池方向に下ると,咲き始めのチングルマ数輪を見つけた。駒ノ池に至るには,大きな雪渓を一つ越える。雪渓からは,男岳から横岳に至る外輪山を正面にぐるりと見上げる。迫力のある構図だ。

 駒ノ池はまだ大部分が雪渓の中である。木道が一部見えている辺りでは,フキノトウが顔を出している。左手には女岳が鎮座し,細い蒸気を上げている。鞍部の駒ノ池から登り返し,雪の道を五百羅漢に向かう。男岳に至る急斜面の登山道周辺では,雪崩が起きたのか,大量の土砂が谷筋に流れ込んでいる。それを右手に,女岳を左に見ながら坂を登るとそこは花畑である。ミヤマキンバイ,ミネズオウ,イワウメ,ハクサンコザクラ,シラネアオイ,ミネザクラに混じって,ハクサンイチゲを二輪見つけた。

 五百羅漢へ行くには,男岳の稜線に登らなければならない。ところが雪渓が行く手を阻んでいる。やむなく雪渓の手前の崖をよじ登り,ようやく雪渓に乗り上げた。右手の急斜面はシラネアオイの群生地である。
 五百羅漢から男岳へは岩の多い急斜面の登りである。ぐいぐい高度を上げると,右手に女岳がどんどん低くなっていく。駒ノ池を見下ろす。その右手に爆裂火口の中心部なのだろうか,小岳が小さく口を開けている。

 9時13分。男岳山頂に着く。秋田県側はすっかり雲海に覆われ,残念ながら田沢湖を見ることはできなかった。岩手県側に目を転ずると,眼下に阿弥陀池,その左に最高峰である男女岳,その間に遠く岩手山が見える。胸の空くような爽快な眺めである。時刻は10時半。
 山頂で30分程休んで遅めの朝食を摂り,阿弥陀池に下る。池の周囲を半周して避難小屋に至り,そこから男女岳山頂を目指す。山頂への道の両脇にはミヤマキンバイが群生していて,実に見事だ。石の道から木の階段へ変わって,道はつづら折りとなり,ほどなく山頂に着く。横岳から男岳への稜線が目の前に広がり,裾野には阿弥陀池が鎮座している。木道をハイカーが歩いている様子が手に取るように見える。

 男女岳を下り,阿弥陀池を半周して馬ノ背に向かう。ここは男岳から横岳へ続くやせ尾根である。右手が鋭く切れ落ちていて,慎重な歩きを要求される。はるか下には駒ノ池周辺の雪渓が見える。
 スリルに富んだやせ尾根をしばらく進み,ときおり右手に阿弥陀池と男女岳を見ながら,11時33分に横岳に到着した。昨日,山開きがあったためか,今日は多くの登山者が秋田駒ヶ岳に登っている。これまで数十名と出会っただろうか。

 横岳で昼食を摂り,15分ほど休んで大焼砂へ下る。ミヤマキンバイが咲き乱れる,黒い砂礫地の右手に女岳・男岳を見る。この景色が素晴らしい。足元は砂礫のために登山靴がもぐり,いささか歩きにくい。
 それにしても,この砂礫地は風が強い。風の通り道である。ロープの向こうに,チングルマの群生を一カ所見つけた。左手に岩手の盆地を見下ろし,12時18分に分岐を過ぎて,灌木地帯に入る。初夏の日差しの中,花々が色とりどりに輝いている。

 13時7分に横長根出合を左に折れ,ブナの緑に入っていく。朝はガスに巻かれていた木々も,光を浴びて伸び伸びと枝葉を広げている。爽快な気分のうち,ブナの森を通り抜けると,眼下に国見温泉森山荘の赤い屋根が見えてきた。
 13時37分。登山口に戻ると,駐車場は満車状態である。道路にも延々と車が止めてあったが,その多くは秋田ナンバーである。どうやら根曲がり竹を取る人たちの車のようだ。
 ブナの森からはエゾハルゼミの鳴き声が,シャワーのように降り注いできた。

登山中の画像
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国見温泉登山口
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国見荘を見下ろす
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コイワカガミ
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階段状の登山道を登る
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ブナの森
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木道を行く
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空が明るくなってきた
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横長根出合に着く
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サンカヨウ
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オオバキスミレは花を閉じたまま
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一気に晴れてきた
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女岳・男岳が姿を現す
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第二展望台
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ミネザクラが咲き残っている
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稜線を見ながら進む
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鞍部のブナと残雪
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大焼砂へ
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ミヤマキンバイの向こうに男岳
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分岐点を下る
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チングルマ
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木道が埋まる
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大きな雪渓を振り返る
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駒ノ池へ向かう
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再び木道が顔を出す
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これから目指す男岳
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駒ノ池
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土砂で埋まった谷筋
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ミネズオウ
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イワウメ
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ミネザクラ
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シラネアオイの斜面
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あの雪渓を乗り越える
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五百羅漢付近から男岳を見上げる
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コケモモ
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男岳山頂手前
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男岳山頂
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阿弥陀池と男女岳
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神社
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男女岳
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阿弥陀池避難小屋へ
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男女岳へ
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ミヤマキンバイ
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男女岳山頂
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対岸の男岳
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ミヤマキンバイ
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阿弥陀池を馬ノ背へ
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男岳
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馬ノ背
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馬ノ背を行く
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ミネザクラの向こうに男女岳が見える
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馬ノ背
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コメバツガザクラ
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ミヤマキンバイ
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男女岳北斜面の残雪
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遠く岩手山
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風が強くなる
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風衝地帯を下る
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大焼砂
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砂礫の向こうに男岳
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コマクサ
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ミツバオウレン
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第二展望台付近より
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ミヤマキンバイ
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シラネアオイ
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ヤシオツツジ
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鮮やかなトンネル
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赤と白
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オオバキスミレ
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ツバメオモト
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ミツバオウレン
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横長根出合の残雪
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オオバキスミレ
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ブナの緑
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緑の中を行く
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タムシバ
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明るい午後の日差し
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国見温泉が見えてきた
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駐車場へ戻る
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